インターナショナルダークスカイ協会

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グリーンライト − エネルギー効率の良い照明を広めるEPAの運動

グリーンライトは、アメリカ合衆国の環境保全局(EPA)がスポンサーとなる革新的な計画である。このプログラムは、主要な企業法人(更に他に対しても)に最新の技術を使った、エネルギー効率の良い照明器具の取り付けを薦めるように作られ、実行されている。そうすることによって同等かそれ以上の照明を確保しながら、劇的にエネルギーの消費を押さえるものだ。この新しいプログラムは、自主参加で法律にするものでもない。現在力を入れているのは屋内照明(インテリア)だが(照明に使うエネルギーのほとんどを占める)、屋外照明もこの中に含めることが出来るし、そうしなければならない。

グリーンライトプログラムは、エネルギーの効率、汚染の防止、そして経済的な競争力などの複雑な課題を持ち出しながら、複合的な恩恵を作り出している。グリーンライトプログラムにコミット(参加する)する企業法人は、電力費用を低く押さえ、照明の質を上げ、従業員の生産性を上げる事で利を受ける。これは、更に発電所が原因となる二酸化炭素、二酸化硫黄、そして窒素酸化物を含む空気汚染を低減する。

企業法人がこのプログラムにグリーンライト・パートナーとして参加するとき、EPAの主旨を理解する旨の覚え書き(MOU)に署名する。この覚え書きは、企業法人が全ての設備を調査し、照明の質を損なうことなく、かつ利点が得られるという範囲で、エネルギーの節約を最大にする新しい照明システムを取り付ける事をコミットするものだ。企業法人は、この改修を5年以内に完了すること、その改良の実績を記録することに同意する。

EPAは、グリーンライト・パートナーの利になり、エネルギー効率の良い照明機器産業のインフラを強化する助けとなる技術的なサポートプロジェクトを通して、企業法人を援助することをコミットする。

EPAは、ユーティリティ企業(電力、ガス、水道)その他の組織と連携して、国家レベルの照明製品の情報プログラムを設立した。このプログラムは、購買する人が製品を自信を持って選ぶことが可能となるよう、ブランド名の情報を提供する。

支援プログラムの一部として、EPAは、エネルギー効率の良い照明器具の為の資金源を広げ、かつ選択するプロジェクトを打ち出した。

EPAは又、エネルギー効率の良い照明器具の環境、経済そして品質上の利点を推し進める事を目的に、照明機器製造者、サービス提供者、ユーティリティ会社の為にグリーンライト同盟を設立した。

エネルギー効率の良い照明の恩恵

照明は、アメリカで年間使われる電気量の20〜25パーセントに相当する。企業、商店、オフィス、そして倉庫の照明が照明に使われる電気量の80〜90パーセントとなる。もしエネルギー効率の良い照明が利点のある全ての場所で使われるとしたら、照明に必要な電気量は少なくとも50%は削減できる。この削減は、従量料金で支払う内の186億ドルを浮かし、その分役立つ投資にまわせ、年間232百万トンの二酸化炭素の放出を削減する、車の台数に換算して42百万台に相当する。更に、二酸化硫黄の放出を170万トン、二酸化窒素を100万トン削減する。その他の形の汚染;すす、スクラッバー(浄化装置)の廃棄物、酸性物質放棄、炭坑の廃棄物、放射性廃棄物、天然ガスの漏れなどが勿論削減される。

EPAは、グリーンライト・パートナーやその他の共同体の決定権を持つ人の為に公開可能な、経済的に成功したケーススタディを集めようとしている。

追加の情報は下記へ:

Green Lights
U.S. Environmental Protection Agency
401 M Street, SW (6202J)
Washington, DC 20460 U.S.A.

Phone: (202) 775-6650
Fax: (202) 775-6680
Fax-back system: (202) 233-9659

http://www.epa.gov/greenlights.html

IDAの追加コメント:

以上の情報は、EPAの文書から抜粋し、グリーンライトプログラムについて記述した。当然ながら、IDAはこのプログラムが開発され、実行に移されたことを喜んでいる。EPAは、グリーンライト・パートナーとグリーンライト同盟の署名についてかなり成功している。私たちも屋外照明が彼らのプログラムの情報、計画、実行の中で更に大切な役割を果たす事を期待しよう。EPAによるエネルギー効率の良い照明の利点は、屋外照明にも同様に当てはめる事が出来る。私たちは、このプログラムの結果が私たち全部に大きな恩恵となることを確信しており、もし屋外照明も一緒に完全に含まれるなら、私たちの暗い空を守る努力にとっても際だつ恩恵となって行く。


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本資料の著作権は、(©)IDAにあります。例外の場合は、それぞれ明記されています。この資料をIDAに著作権があることを明示した上で、非営利目的で使用する場合は、複製する事に問題ありません。 日本語の翻訳は、IDAのメンバーである、わかばだい天文同好会が行いました。

Last update: 1996 September 13