わかばだい天文同好会


光害対策の要点− このページを初めて見る方へ


目次

光害対策のテーマ
知られていない事実:
IDAインフォメーションシート及びローカルインフォメーションシートについて
星空を守る会とIDAとの連携 :
最近の出来事 :

1.効果的な光害対策のテーマ

このホームページでは、光害を 「エネルギーと眩しさの問題」 としてて捉え、活動のテーマとしています。光害は少数の天文家だけの問題ではなく、地球上に住むすべての人の問題ということに気付くことから始まります。このことは、 Local Information #11「光害−エネルギーと眩しさの問題」 に詳しく書きました。
このテーマを選んだ理由は二つあります;

  1. 光害を「天文の問題」とする事は、天文家特有の捉え方であって、理解はしてもらえますが具体的な照明の改善の効果は、まず期待できません。場合によっては感情的な議論を生むだけで逆効果になりかねない捉え方です。(極論を言えば、一体誰が一部の天文家のために折角取り付けた照明を進んで消すでしょう。)

  2. さらに、光害に最も影響のある光は、まっすぐ上に向く光よりも、小さな角度で光源から上へ出る光です。米国Sky & Telescope誌1996年11月号によると水平から約5度の角度で上へ出る光は、まっすぐ上に向かう光の3倍から4倍大気に散乱又は吸収され空の明るさに貢献します。つまり、人の目にまぶしい横方向の光を無くさない限り光害の改善は難しいのです。そして、横方向に向く光は、眩しさの原因でもあり、視認性に貢献することはありません。
そこで実際にエネルギーと眩しさの問題として照明の改善を訴えると(例; LocalInformation Sheet #4 「街灯と駐車場の照明の調査実例」 )、関連してくるのは、費用の削減環境の改善安全の確保視認性の向上と一般の方も納得出来るテーマになるのです。


2.知られていない事実

屋外照明が生む、「エネルギーと眩しさの」問題、この様な重要な問題を多くの方はまったく気付いていません。天文家の中でも、明るい照明が星空の観察に悪影響を及ぼす事は知っていますが、具体的に真の原因は何か、どの様な解決策があるか知る人はまだ少ないのが現実です。

夜は明るければ明るいほど安全で、快適で夜景も美しいと思われているのが一般です。 ここで、安全、快適さ、夜の景観の三つの課題が出てきます。この三つの課題を「エネルギーと眩しさ」の問題とともに総合的に考えて行く必要があります。
つまり照明を、「安全」、「快適さ」、「夜の景観」と「エネルギーと眩しさ」として総合的な捉え方をしないと、色々な所で調和のとれない結果となってしまうのです。


3.IDAインフォメーションシート及びローカルインフォメーションシートについて

IDAとは、International Dark-Sky Associationの頭文字であり、照明の改善に付いて精力的に国際的な活動を行っている非営利団体です。光害の持つ色々な課題に付いて、詳しい情報がIDAのホームページから入手出来、その中の一つがインフォメーションシートです。わかばだい天文同好会(ASW)は、このうち特に重要なものを日本語に訳して、ホームページに載せています。

ローカルインフォメーションシートは、ASWが独自に作成し、地域固有の照明問題を扱った情報を掲載したものです。ローカルインフォメーションの一部は、英訳して英語のページにも掲載しています。


4.星空を守る会とIDAとの連携

わかばだい天文同好会(ASW)は、星空を守る会の会員です。相互に連絡を取りながら、公の機関と光害の問題に付いて話し合い、協力し、提案を上げています。IDAのページともインターネットの相互リンクをはり、重要な情報の交換、協力を行っています。


5.最近の出来事

最近の出来事は、光害、照明、エネルギーに付いての新しい出来事をお知らせします。情報は、星空を守る会、IDA、EPA、NELPAG、CIE、IAU、環境庁、(財)日本環境協会、通産省、日本照明学会、JLIS(日本照明情報サービス)、NIFTY、天文月報、Sky & Telescope誌その他の天文誌等から収集しています。


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わかばだい天文同好会は、横浜市旭区にある若葉台の人たちの為に。毎月一回の「星を見る会」を主催しています。スライドを使った季節の星座の説明と、実際に大きな望遠鏡を使って星を眺めてもらいます。同時に、地球に住む人類の共通の財産である星空を守る活動を進めています。
この資料の著作権は、若葉台天文同好会にあります。非営利の目的で、光害の対策に役立つなら著作権を明示した上で、自由にコピーし、配布して下さい。
Last update: 1996 December 14