DarkCave |
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どこの魔窟が一番強力なのだろうか。 客観的っぽい指標で表せたら、そしてマイルームの魔窟っぷりに改めて驚愕したり不満を感じたり、そんな自分のオタク位置を再確認できたら。 そんな欲求が、魔窟の強力さをあらわす指標を、知られているだけでも数種提案させるにいたっている。 まず、水城の案をみてみよう。 魔窟度 = (部屋の面積 / 足の踏み場の面積) × 10 水城案の特徴は、ブルジョア、プロレタリアートの別無く、(部屋の面積と、足の踏み場の面積の比)という単純なロジックに基づいて評価する点である。 これにより、金にあかせてブリキのオモチャを買いまくるような、オタク的にズレたコレクターを不当に高く評価することなく、また、お金をかけずに、あの”濃さ”を醸すタイプの魔窟をも評価することが可能となる。 基本的な考え方は、”趣味に快適さをどこまで譲れるか”である。魔窟度は部屋単位で算出する。単位は、四畳半に寝袋の広さを確保しているものを100とした。 厳密に定義に従うなら、算出の際には、たんす、冷蔵庫などの生活用耐久財の占める面積を、部屋面積から差し引いてみなくてはならないが、計算の簡便さと影響の大きさを勘案して、特にその必要は無しとする。 健全な普通の部屋の魔窟度は、通常40以下である。私の部屋では変動はあるものの、30程度である。 下に、水城案での魔窟度を簡易的に算出するJavaScriptを用意した。 なお、人一人座って占める面積を、およそ0.4平方メートルとした。これは、実際の値から多少の余裕をみている。オフ会などで実際に人間を自室に詰めこんでみて、何人収容できるか、その実測値を参考にできるようにとの配慮である。大体、飲み物、食い物、書籍などを、手元の隙間に置いた状態を近似できる筈である。 だが、上記方式の有効度はある程度まででしか無い。一例を挙げよう。 何も無い、綺麗に掃除された10畳の広間の中央に、1/1ルリルリ等身大フィギュアがある光景を想像して頂きたい。 水城案では、この部屋の魔窟度はきわめて小さい、とみる。しかし、それがまともな部屋であると貴方は思えるだろうか。はっきり言って、そんな部屋は怖い。 そう、アイテムの魔力は計り知れない。 アイテムに注目した案として、小川一水氏の提案をみてみよう。 魔窟度 = (((書籍 / 100) + ジャンク + ポスター + (フィギュア × 10) ) × (1 / 部屋の広さ) ) / 居住可能床面積 これは、野尻抱介リファレンス・マニュアルの掲示板で、1999年7月に提案されたものを基にしている。 書籍の係数を1/100、フィギュアの係数を10としているのは、オーダーとしてはそう間違っていない、と思えるのでは無いだろうか。 ジャンクの個数、というのはピンとこない。例えば半導体詰め合わせ袋は、部屋に帰ると他の部品と混合され、袋としての個を失う。部品一つ一つを計上すれば、その魔窟度は簡単に他を圧倒するだろう。だから、実際には、もはや電源を入れることも無い8bitマイコンや赤道儀の経緯軸だけ、という容易に識別できる単体のみを計上すべきであろう。 他のアイテムをパラメータに入れて拡張することは可能であるし、また、奨励されてもいる。私の個人的提案として、ドールに係数10を、等身大POPに係数4を与えてパラメータに加えてはどうだろうか。このように、主観を数値に反映できる当提案は、主観ゆえの欠点を超えた利点を持つのである。 下に、小川一水氏案での魔窟度を簡易的に算出するJavaScriptを用意した。 部屋の広さ、居住可能床面積に、間違ってゼロを指定しないように注意。 貴方の部屋は、充分に魔窟でしたか? さて、これら魔窟度算出の試みは、未だ初期の段階に有ることがお分かりと思う。スクリプトを書き換えて、色々試して頂きたい。 そしてぜひ貴方も、新しい魔窟度算出法を考案してみて欲しい。 |
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