Personnel Management Office Report 1月号 発行日:平成16年1月1日 |
永浦労務管理事務所からの人事・労務に関する情報発信 |
(前書き)新年明けましておめでとう御座います。本年も、皆様の人事労務の仕事に少しでも役立つ情報の発信に勤めてまいりますのでよろしくお願いします。
最近のニュースから |
日本IBMが「短時間勤務制度」導入 週3日でもOK
日本IBMは、正社員のままで働く時間や勤務日数が減らせる「短時間勤務制度」を04年1月から導入する。管理職を含めた約2万人の全社員が対象で、希望者が申請する。一部の企業が導入している制度より適用範囲が広く、育児や介護に加え、資格取得や身体の障害など申請理由は原則不問だ。期間も、育児では子どもの中学校入学まで認める。従来ある在宅勤務制度と併用し、出勤日をゼロにもできる。
同社は社員の能力や成果で給与が決まるため、働き方も自己責任で選べるよう選択肢を増やす。育児などの負担を軽くし、転職や退職せずに働ける環境を整える狙いもあり、5月から試験運用し、今回、導入を決めた。
普通の正社員は週5日勤務で38時間働くが、短時間勤務は(1)3日勤務(2)4日勤務(3)5日勤務で労働時間6割(4)5日勤務で労働時間8割の4種類。働く時間が短くなる分、(1)(3)の場合は50%、(2)(4)は30%収入が減る。短時間勤務の社員も昇給・昇格は成果重視。解雇を防ぐため単純に働く時間を減らし仕事を分かち合うワークシェアリングとは制度が異なる。
適用期間は約2〜3年間を想定し、1年ごとに更新する。ただし育児が理由の場合は、中学校の入学前まで更新できる。
制度の導入で同じ部署内で増える仕事の負担は、仕事の外注化や派遣社員の活用、業務内容の見直しなどで吸収させる。
同社は出退社時刻の融通がきくフレックスタイム制や自宅で仕事ができる在宅勤務制度を導入済み。だが、正社員として働く時間は変わらず、在宅勤務では適用職種も限られていた。
日本IBMは女性社員の比率が約2割と増加傾向にある。女性の離職率もほかの日本企業と比べて低いものの、世界各国のIBMグループでみると、女性社員の比率自体は低い方という。
このため、労働人口の減少や雇用の流動化が進むなか、成果主義の一方で、成果を出すための技能向上や、社会的慣行から女性に負担が集中しがちな育児などの時間を社員が取れる環境を整備し、優秀な人材の流出を防ぐという側面もある。
(朝日新聞 12/15)
今月の統計 |
労働組合及び労働組合員の状況 | 日本の2003年は推計値である。 | |||||
平成15年6月30日現在における単位労働組合の労働組合数は63,955組合で、前年に比べ1,687組合減(-2.6%)となった。
単一労働組合の労働組合員数は1,053万1千人で、前年に比べ26万9千人減(-2.5%)、9年連続の減少となった。
推定組織率は、低下傾向が続き、19.6%と前年の20.2%に比べ0.6ポイントの低下とな り、初めて2割を下回った
賞与全額カットは無効=「公序良俗に反する」−産休欠勤扱いで最高裁
(あとがき) 政府与党において、今後の税制及び年金をどうするかについての合意・決定がなされました。厚生年金金については、保険料を当面上限18.35%(労使折半)にするようです。今年の1月の通常国会でこれらがどれだけ修正されることになるかわかりませんが、大筋のところは決まったようです。
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