耐水圧

 「耐水圧」とは、生地そのものに備わった防水性能を表した数値。単位はmmで、JIS規格に基づく「耐水度試験」によって算出される。目安として、
500mm−小雨
1000mm−並みの雨
1500mm−強い雨
にそれぞれ耐え得ると言われている。
ただし、テントの防水性能は、生地自体の耐水圧だけでなく、生地の縫い目にテーピングを施したシールーム加工や、防水スプレーの使用によっても変わってくる。また、テントの使用頻度が高くなれば、耐水圧の低下は避けられない。テントの防水性は、使用前・使用後のメンテナンスによって性能の維持・強化を図ることができるので、メンテナンスを怠ってはいけない。

生地素材

 テントには、それぞれの部位によって適材適所の素材が使われる。その選択は、耐久性、防水性など何を優先するかによって異なってくる。一般的には、耐光性に優れ紫外線に強い「ポリエステル」はフライシート向き、引き裂き強度に優れる「ナイロン」はインナーテント向き、防水100%の「ポリエチレンラミネートクロス(PEシート)」はフロアー向きである。
 素材表示に使われているアルファベット「D」は、生地の合織系の太さを表す単位「デニール」のことである。1デニールは長さ9kmの糸の重さが1gの時の太さで、数値が大きいほど太くなる。摩擦による劣化が起きやすいフロアーには、太番手の糸が使用される。