Help the aged

4月


1999/04/17

 旅行はイイ!

 日常からの脱出、夜中の「誰か助けて〜〜」という幻聴からも、あらってもあらってもとれない糞尿の幻臭からも逃げられる、、、、ということで去年の9月くらいから、母親にどこかいってきたら、とわりと積極的に旅をすすめていたのだが、とうとうこの土日で一泊旅行に出かけていった。

 日曜日はいちおう資格試験があるんだけど、まぁ妹もいるし、いいか、ってな軽い気持ちでいたのだが、最終確認をしないうちに、前日からいそいそと準備しまくって完璧な母親が朝早くに出ていった。

 妹かえってこず。。世話をしなくていいから楽なような、逃げられたような。

 うーーむ、まずは老人の朝食から、味噌汁があったのであたためて、おかずはまぁ卵でもやいて、とりあえず、第一課題クリア。

 自分は、前日よるからのカレーを食べる。これ、そのまま老人の昼食の予定。

 なんか菜っぱの漬け物が小鉢に入っていたが、量が多い気がしつつも、残すだろう、、の予想ははずれ、見事に完食。

 とりあえず、自分の洗濯をする。

 一人暮らしならばふつうに洗濯をするのだが、家にいると、ばらばらだと不経済な気がしてほとんど母親任せなのが現状である。

 次は老人入浴。

 最近、祖父がものすごくにおうのだ。

 うまく排尿できないらしい。

 そして、祖母はつきっきりで風呂にいれているのでちゃんとみているのだが、祖父の風呂までは監視していない、ずっと気にしてなかったのだが、最近、明らかに風呂に入ったばかりなのに、頭の汚れがとれていないことが、しばしばあることに気がついた。

 先週、新しい石鹸を置いておいて、あとで確認したところ、全然つかった形跡がない。

 タオルは使っているようだが。。

 どうやら全然体を洗わないで、浴槽にいきなりつかって、体をタオルでこすっているらしい。

 それはそれで、実は体にいいらしいのだが、祖父は風呂でのぼせることがおおいのだ。

 正月に救急車よんだのだって、そのせいなんだけど。

 とりあえず、長い間つからないように、と先週念をおしたところ、10分程度で出てくるようになったので、一安心なのだが、体がきれいにならないことに気がついた。

 どうしようかと考えて、最近自分がはまっている「バブルバス」石鹸のどっぷり濃いやつを勢いよく注いだお湯で泡立てるあれ、である、あれを入れてみることにした。

 はまっている、といっても前に沖縄にいったときに、泊まったホテルでリゾートつーことで置いてあったのを使って以来気になる存在で、でもなかなか売ってないので、いろいろ回って買いためておいたのである。

 ほとんどフルーツの香りの輸入品ばかりで困ったのだが、最初に見つけた無印良品の粉のものを使ってみた。

 まずは自分が入りそのあとで、祖父につかってもらうことにした。

 泡がのこるので、横に汲み置いたお湯を最後にかけるようにいったのに、後でみたら、お湯全然減ってない。

 そして、浴槽には一つの泡も残っていなかった。。。

 家庭用の大きめの浴槽だから、確かに最初から泡は少な目だった、でも、、、、。

 まぁ汚れがとれたならいいのか。来週もチャレンジしてみよう。

 そして祖母を風呂にいれる。

 ちゃんと一人で這って風呂まで来た。今日はしっかりしてるらしく、スポンジを渡すとちゃんとこすっている。

 無反応の時もあるのに。そして浴槽に入るときも、一人でも大丈夫そうな雰囲気、でも力をいれなくても軽く手をそえると、それだけで安心するみたいで、本当にあっさりと風呂に浸かってしまった。

 その間に、老人洗濯物を洗濯機にぶちこむ。そう、その祖父の問題の下着もいれる、、たぶん、ほとんどがここにしみこんでいるものと思われるが、あとで風呂のお湯で下洗いをするので、とりあえずそのまま入れる。

 元気なせいか楽に祖母の風呂も終了。

 なんだがすごいものがいっぱいとけこんだ残り湯を洗濯機にそそいで、洗濯を開始する。

 洗濯物を干すともう、お昼〜〜〜??主婦って大変なんだわ。ふぅ。

 同じ年でこんな生活が毎日ってひとも(嫁にいってそこのうちの年寄りの面倒みることってのもあるんでしょうな)いるのだろうけど。

 とりあえずお昼まで来た。

 午後、昼寝をしてないか監視にいったところ、祖母がせっせと洗濯物を畳んでいた。

 母親が旅行にいっている、ということがものすごくわかっているみたいで、(目の前にいても名前や存在をわすれることもあるというのに)いないからしっかりしないと、と思っているらしい。

 たまにはいない方がいいんだよなぁと、そのときは思った。

 そうだ、たまには母親がいない方が、しっかりするし、いい、と思ったのだが、老人介護と離れたところで、夜はキレまくってしまった。

 そう、かえってこない妹が、そのまま仕事にいってしまったのはいいのだが、夕飯もいらないと電話をかけてきた。

 「もうかえってこないでくれ」これ本音、食事のことも考えなくていいし。。。だがしかし、当初の予定では土曜の夜はすきやきときめていたのに、父親と私の二人でつくるには寂しすぎる、、予定変更。

 このあたりでだんだん怪しげになっていった。

 夕食はすきやきもどき煮物と小松菜と油揚げの味噌汁、砂肝とレバーの煮物、前夜からのカレーもあり、というメニューで、とどこおりなく終わったのだが、作った量が多すぎた。

 家族全員で食べれる分を作ってしまったのだった。

 残り物を冷蔵庫に入れようと思ったところで、整理してしようとすると、いらないものがあって入らない、そんなささいなことでキレてしまった。

 そして、問題の妹はまだかえってこない、明日の朝、私はまた早起きして、全部自分で引き受けないといけないのか。。

 そんなタイミングで母親の様子確認の電話アリ、、もともと疲れるから早くに帰ろうかといっていたのだが、もし調子がいいようならば観光したい、という気持ちもあっただろうに、翌日の観光を取りやめてかえってきてもらうことにした。

 朝まともな時間におきたので11時ごろにうとうとしていると、祖父が呼びに来た。

 一昨日くらいに叔母が泊まりにきたとき、布団を祖母の隣にひいてそのまま、隣で寝ていたらしいのだが、低い簡易ベッドの祖母がふとんの祖父の上に落ちてきたらしい。

 しかも、、、下着を脱いだ状態で。。

 あーーあとで尿取りパッドを入れようと思って寝てしまったんだった。

 どういうことかリハビリパンツはぬれ、その上にはいていた下着もズボンもすこし濡れているので着替える。

 これ、明け方とかならわかるけど、まだ11時なんだよ。やはり昼間に緊張したぶん、夜にしわ寄せがきたのだろうか。

1999/04/18

 朝食を年寄りに出し、天気が良かったので資格試験を受けにいく。

 天気が、というのは自転車で行くことにしていたからだ。

 たしか前にいったときは自転車で15分だったなぁと思いながら、10分前着席と書いてあるにもかかわらず、15分前に家をでて、、会場で迷う。

 まぁ遅刻でもうけさせてくれるし。

 問題だけもらってかえってくるはずが、はまってしまい、12時に自転車で家に戻る。

 まぁまぁ近いので、家で昼を食べるか、もしくは後半受けないか、のつもりだったので、母親がいてもいなくてもその予定であったのだけど、やはり家に帰ってしまうと、自分だけ食べて出かけるという気にもならず、昼食を運んでいったりしてるうちに、絶対間に合わない時間になっていく。。

 はは、またしても遅刻。後半遅刻しているひとは皆無である。

 ま、これこそ問題もらいにきただけなので、いいか。途中眠くなる、次は絶対、試験の日には、家のことはなにもしないでおこう、と決心するのだった。

 家に帰ると母親がいた。「洗濯、昨日したんでしょ」

 あちゃー、洗濯物取り込むの忘れてた。

 でも忘れたくて忘れたわけじゃないぞ。。しかし情けない。

 しかしそれに対抗して、旅行はどうだったかともきかず、「ちゃんと割り振ってから出かけてよね」と叫ぶ私。

 大人が何人もいて情けないが、これが現状なのだ。

 まぁいきなりまる二日というのがきつかっただけだと思う。

 自分の反省点といえば、手を抜けるところと必ずやるべきところ、の判断を間違えまくって、ただただ忙しくしてしまった、というところにあると気がついたので、次はもっと楽にできると思うが、とりあえず、役に立たない同居人の妹には腹たちまくり。

 ところで、夜になるとやはり祖父がにおう。

 むずかしい、祖母と違って、尿取りパッドを差し込むわけにもいかず、この辺どうしたらいいのか頭の痛いところである。

 

1999/04/19

 母親、昨日の旅行を思い出して「本当に楽しかった。」とつぶやく。。。「夢のようだった」とまでは言っていないと思うが、そんなことまで言い出しかねないうっとりとした雰囲気。

 
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