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11月
介護保険?
買うモノなんてないんだけど、ただすごそうな雰囲気だけをみてみたくて。
そこのカバン売場で、ふと、以前に祖父に肩からかけられるちいさいバッグを探してほしいといわれて見に来たことがあったのを思い出した。
結局は、うちであまってる、肩掛けのナイロンバッグがあるのを思いだし、とりあえず色は変だけど、大きさはこれでいいのか見本のつもりでみせたところ、一も二もなく、その金色だか黄色だかのナイロン地のショルダーでいいと言ったので、それから探していなかったのだ。
今日は一割引、以前に、黒がいいのだろうな、ふただけのものだと、中身がでそうだから、ファスナーがしっかりついているのがいいな、という基準で、目をつけていたカバンを探すがみつからない。色違いのグレーだけが残っている。
しかたなくほかを探すと同じ値段でちょっと縦型になっていてふたのついた黒いナイロンのバッグが見つかった。ちょっと肩にかけてみると、自分でももてるようなデザイン。
とりあえず購入し、祖父にみせたところ、袋から出した瞬間に、「おー、これいいな」といい、どっちがいいか、使ってみて選んだらいいよ、というコトバにも耳をかさないくらい、えらく気に入った様子。
やはり、黒がよかったらしい。だったらなんで前の時、「これでいい」といったのだ、ちゃんと「黒の方がよかったのか」聞いたのに。
30分ほどして、様子を見に行くと、すでにバッグの中身を移動させていて、その後に見に行くと、買った時の袋に、前の黄色のバッグをいれて、新しい方を使うので、古い方はかえすとのこと。
普段の、いろいろなことに対する「これでいい」に対して本当にこれでいいのか、考え直してみないといけないのかもしれない。
えらく漠然と老人とゆーものはおおむねみな「要介護」だとおもっていたが、判断の基準をよく読んでみると、「自立」の次に「要支援」があり、その次にやっと「要介護」がくる。しかも5段階もに分かれている。
文面をよくよくよみかえすと、とりあえず立って歩ける祖父はよくって要支援、介護のメインである祖母でも要介護2、外面てきには、要介護1かもしれない。
ぼけて勝手に服を脱いだり着たりするのを、「着替えができる」と判定し、ポータブルトイレを一人でつか「える」のを「排泄ができる」と考えた場合だけど。
要介護5は寝返りがうてない、食事・排泄・着替え、すべてができず、このレベルの場合は家庭での介護が困難だとされている。
祖母は確かに、去年の5月から夏にかけて、寝返りすら打てなかった、間違いなく要介護5であった訳だが、直りだしたら、4をすっとばして3になるような勢いで、体の方は直っていった。
もう2年、この制度が早ければ、うちもだいぶ助かっていたんだろうにな、と思った。
しかし、家庭では困難な「要介護5」であるが、おそらく施設にいれていたら、5のままであったに違いない。
5を4にあげたのは母親のおかげだし、4を3またはそれ以上かも?にあげたのは、自分の力だと私は思っている。
プロでなくても単なる痴呆で弱っただけなら、こういう直し方もある。
保険からの負担は、家族の努力により、半減以下、になることもある。
大変な時、もっと痴呆がひどく体力が有る場合などは、プロの手をかりるべきであろうが、一律に皆負担するという制度はトータルにみて何の救いにもならないのではないか、と思う。
家族に手当を!などと言っていたら、まじでそうなりそうな雰囲気、しかし、自宅での介護が困難な「要介護4または5」を対象だそう。
うーーん、どう転んでもお金はでなさそう。いまさら3が限度かな。
あの制度には「日々かわりゆくもの」という認識が少なすぎる。
企業の介護休暇は3ヶ月と言われている、たしかに、痴呆も3ヶ月が勝負だったような気が。
とりあえず、みるほうも一生みてるわけにいかないから、直らないなら、どこかにまかせるなりの判断をする、そういう意味でなかなか理にかなった数字であるように思う。
しかし、それを有効に使うためには、介護保険が、1ヶ月の単位で、老人全員の状態を把握し、適切な処置を考えそれに見合った、サービスを与える、これぐらいじゃないと、意味ないでしょ。不公平でしょ。でもこんなことできるわけないでしょ。介護保険制度はなんか納得がいかない事ばかりだ。
祖母は予想通りの展開でしゃきっとしっかりしまくっていたらしい。
名前OK、誕生日年月までOK10日の範囲までだいたいわかったらしい。
ま、この辺は誰にでもいつでもだけど。
聞いた話でおかしかったのが、今はいつですか、と聞かれて「夏でもないし、冬でもない」と言ったらしい、このへん、天然ボケなのか痴呆ボケなのか。
いったいどう判断されるのでしょーー。母親にしたら、判定はどうでもいいらしい。ただ、どういう結果がでるのかだけが楽しみ。
ところで判定に不服が有る場合は申し立てできるらしいけど、「こんなにひどくない」といって軽くさせる人はちゃんといるのだろうか?
いないと、確率的におかしいと思う。ま、受けるサービスを減らす分には問題ないから、言うことを思いつかないのだと思うけど。今後の報道に着目したい。
祖母は緊張しまくって、夜、祖父が7時すぎに寝てしまったら自分も、寝るのに、8時すぎても電気もけさず、テレビをわざわざ消しに行ってからも、ベッドの上で正座してしっかりと起きていた。
「今日きた人にどっかつれていかれるのでは」多分、この辺が本能的な危機感となって、野生動物のようにねむれなくなったらしい。
昼に調査の人がくる、と聞いたときは、「どこかにいれてくださいっていえばいいのか」と母親に問いかけていたらしい。
夜に「調べにきた人がいるってね」と聞くと、聞こえないふり、もう一度聞くと「だれもこない」だって。
ま、ぼけたなりに、いろいろと考えることがあるようで。
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