<パンチドランカー> 「ドラム、ベース、ギター、ギターと次々にスポットライトが当たり音に厚みが増していくのがかっこいいんだよ!」と終わったあと力説しているとふと友人が思いついて一言、「ボレロみたいな感じ」とのたまった。 まさにラヴェルのボレロの如しである。 個人的にはアニーさんのドラムを聴いているとなんだかハチャトゥリアンlikeなモノを感じているので、(剣の舞の作曲者です。あのパーカッションのイメージとにてるの)その中でないかとか、あとユニゾンの音が段々厚くなるといえば「山の魔王の宮殿で」はどうだ!とかいろいろ考えたけど(あれはさらにテンポが段々早くなるからイメージ合わないか)、ドラムのリズムの音から始まって段々音が厚くなっていくというのではボレロがやっぱり一番合っているなぁ。負けた。 4人目吉井さんのギターの音が入ったところで、会場中がものすごい歓声にあふれて1曲目から厚く熱いライヴが始まった。 途中ギターソロのあと待望の変拍子の箇所へと続く。 「jaguar hard pain」の薔薇娼婦麗奈をはじめて聴いたとき、「あぁ、このソロがもう一拍少なければ」と思ったことがあったのだが、実際演奏をきいて、「イエローモンキーにこれ以上の変拍子は似合わないのかもしれない。プログレじゃないんだし」と自分に言い聞かせていたので、CDで聴いて、なんだアリなのか、とちょっと拍子抜け(まさに)してしまった。勝手にきめつけるのは本当によくない。 実際ライヴではそんなこと考えてると置いて行かれそうになるので、音楽だけに集中して、変拍子を楽しむ。 <球根> 「CHELSEA GIRL」に引き続いて、球根。とってもあやしいドラッギーな感じがした。 このあと「間違いねぇな」がCDのイメージより激しく感じられ、体力配分を誤り、なんとなく乗り遅れていく。 <エヴリディ> 体力配分を誤りつかれていったところで、はじまったの雨系のうた。 「THIS IS FOR YOU」や「DONNA」といった雨のうたには良い曲が多いなぁとおもうのだけど、今回の「エヴリディ」ももうイントロ聴いただけで最初のフレーズは「雨」でしょーって感じの雨のうたで、ちょっと休憩のつもりで目をつぶって聴いていた。 「あれ?なんか力強いなぁ」と思って目を開けてみると、確かエマさんが揺れてるのが見えたような気がする。 今回のアルバムでは「離れるな」がせつな激しい系の曲だとおもっていたけど、ライヴでは予想外にもこの「エヴリディ」の方が訴えられるものが大きいような気がした。 思わず歌詞を口ずさみながら、涙を流してしまった。 <天国旅行>天国旅行に終わりはないのか? ここの冒頭部分の音を聞きながら、めずらしくぼーっと今後のことなどを考えて、考えて、ぼーっとして我にかえったら、まだ吉井さんがギターを弾いていた。 途中のところで、シンバルを細かく刻むところがあって、すごくすきなのだけど、そこに至るまでの時間がながくなっていた。 |
<どうしてもドラムに目が> 去年の年末にイエローモンキーベスト盤(act1)を聴いていたら、ドラムの音ばかり気になっている自分に気が付いた。「来年はアニーさんの年だわ」と思っていたのだが、雑誌とかラジオとかではあんまり気にならなかったのに、今日はドラムのことばかり気にしている自分に気が付いた。昨年のアリーナツアー以降、たまに現れた症状ではあるが、やはり今年はさらにアニーさんが気になる年なのかもしれない。
|
<JAM> この歌にはいくつか気になっていた点がある。 一つは、歌詞。この歌詞について解釈していくと、最後の方で激しくなにか畳みかけられるような感覚と問いかけがなされるのだけど、結局一番大事なのは冒頭のなにかはじめようという感情なのではないかということ。 もう一つはメロディー。冒頭部分の最後で、曲はまだまだつづくのに、あたかも終わってしまうようにルートの音にもどってしまうメロディーが気になっていて、音程が取りにくく、口ずさみにくいイメージがあった。 重厚さはやや薄れたものの、今回のアレンジでこのふたつの違和感がクリアされてしまった。 2曲目にやるCHELSEA GIRL、天国旅行、SPARK、JAM、そして2000人クラスの会場。どうしても「野性の証明」ツアーの印象と重なる部分も多いのだが、このJAMの変化により、進化した今ツアーなりの感じにとらえることができた。 <WELCOME!!> 最後はアコースティックギターの登場。さぁぶっちぎれるぞぉ!と思ったら、メンバー紹介。 なんだか間がわるい。 あんなに全国展開でやってくれる日を夢見ていたというのに、ありがたみが。 最初はただの「聴きたい」だったのが、やる場所が限られてたということで、ものすごくありがたい特別な歌のような気がしていたらしい。 <注文通りなのに> MY FAVARITE SONGのCHELSEA GIRLはあり、WELCOME TO MY DOGHOUSEあり、まだ続くのか、と言いながら天国旅行も実ははずして欲しくない曲だったし、アルバムの曲はどれも好きだし、アレンジの変わった曲もいいし、ステージにはマーシャルのアンプもしっかり並んでいるし、ホールは音が良いので有名な郡山市民文化センターである。 そして、席は後ろとはいえ、アリーナツアーの後ろのほうの時よりはだいぶ見やすいはずなのに、終わった後の感想は、何かが足りない感じなのだ。 もし、ライヴに対してこれやってという意見を挙げたならば、ほぼ思いつくオーダーは通った状態なのに、何で満たされないのか。 多分、「これはやらないだろう」「こういう風にはならないだろう」という自分自身の数々の思いこみが、今回逆に作用してしまったのだろうなぁ。本当に、思い入れはいいけど、思いこみは良くない。 <帰りのタクシーにて> 終わったあと駅までタクシーにのった。 ホールの前で乗ったということで「何やってたの??」というお決まりの質問に「イエローモンキー」と答えるとやはりおじさんはまだ名前を知らない様子。 会話から遠隔地からきたとわかってびっくりするおじさんに追い討ちをかけるように「来週はね、青森にいくの」「後はねぇ北海道と九州にいくの」というと「おんなじ人がやってるんだろう??」とまるで未知の生物をみるような目つきになったので、ふと思い付いて「おじさん、ばくちみたいなもんだよ」と言うと、すっかり謎がとけたようで、まるで共犯者のようなうちとけた雰囲気になったのだった。おじさん、目を輝かせてニヤッと笑ったのでした。 「競馬とかね、そういう感じなの」我ながらうまいなぁ。競馬っていろいろなところであるもんね。 でもおじさんにはいえなかったけど、本当は「打つ」よりは「買う」にちかいかも。ちょっと失礼な表現だけど。 |
SETLIST | 前 | 次 | 日程 | REPORT LIST | menu |