3月10日 横浜アリーナ


 昨日何をやったのかと友人に問うとすこし口ごもった感じ。再度問うと「VERMILLION、FATHER、空の青と本当の気持ち」で加えて天国旅行までやったらしい。

 うーーむ、沖縄行ってなかったら発狂してたでしょうが、(空の青マニアとしては)やっぱり4DAYSならば4DAYSみないと網羅できないしくみなのはあいかわらずなんですね。

 たくさん曲を聴きたい願望とはまたべつに、最終日も欠いてしまうと悔いてしまう(かもしれない)存在なので、最終日見に行って来ました。

 オープニングがいきなりロッキーのテーマ。たまたま前日くらいに聞いたラジオでロッキーを見に行った話をしていたのを思いだした。

 EMMAの衣装が白い長いコートのようなもので、ボクサー的だなぁとおもったら、吉井さんはもろ、ボクサーが登場する時に着てる上着で登場。

 こんな特別な始まりかたの最終日なんて見たことない、と思ったけど、逆に特別なのは始まりだけ、あとは113本の1といった感じのライヴでした。

 ビデオカメラがはいってたせいなのかしら?。カメラの方を気にする分、遠くから見てると、パワーが散漫な気がしたし。

 旅も終わってしまったから、特別変わったMCもなかったし。

 「パンチドランカー」って歌、絶対これはおっかけの歌だとずっと思っていた。

 「まだまだみえない、分からない」とか「果てしなく追いかけてつかめたのはえらそげで不愛想な夢のレプリカ」ってところが。

 でもツアー最終日、単にライヴをみるだけの繰り返しに対しても、あてはまるような気がした。

 なんだかやっと最後につかめたのが「夢のレプリカ」っぽい気がしたのだ。

 アンコール、曲の前にメンバーのトークタイム。

 一人ずつ自分の長所と短所をいう、というのがお題。

 三国さん、短所として「漢字知らない」というが、それってANNIEじゃ、、とちょっと思う。

 ANNIEをはじめとして、みんな真面目に答える中、最後に吉井さんが「短所、足が短い。」「長所、乳首が長いです。今度半分に切る手術しようかな。」奈美悦子か!!って長所は想像できなかったけど、期待どおりのリアクションありがとう!

 ここでふと、11月のスペースシャワーELVISで、オープニングにメンバーの自己紹介のテロップが流れたのだけど、「座右の銘」が「1.5と1.2」(逆だっけ?)というように書いてあった(ちょっとうろ覚えなので数字と順番は間違ってるかもしれない)のを思い出した、あいかわらずのセンスである。

 アンコールの1曲目は「人生の終わり」。

 割とそれまで「レプリカじゃん」と淡々と曲を聞いていた自分もこの曲にはさすがに涙が出た。

 うそ、でもこの曲の次にいつものあれやるのか??と疑問に思った瞬間にいつものあれ、2曲目「甘い経験」へと突入する。

 いつも、この気持ちの切り替わりがすごいなぁとおもうんだよね。

 余韻に浸っていてもいいんだろうけど、今日はたぶん最後の機会だから、やりとげたいことがあるので、がんばって曲に集中する。

 それは、あの「僕と同じ踊り」をすることである。

 あしたのジョーの両手をぶらんぶらんとさせるあれが出典なのか?わからないが、ホールの時は右手左手を平行にして前屈みになってぶらぶらとさせながら、最前列に突入していったりしていたが、アリーナになってふときがついたら、「僕と同じ踊りをしてください」になっていて、「隣のひとごめんなさい」「ぶつかってもいい」って言われても、アリーナでは、なかなかうまく出来ないのがなんとも歯がゆかった。

 それは、隣との間隔的に不可能だ、と思っていたのだが、スタンドならば可能かも?ということで、横アリ初日にトライしてみたのだが、手はいいけど足ぶらぶらツイストがすごくむずかしい。私の靴も厚底だが、彼の靴も厚底である。条件はほぼ同じ、なんでできないのかととてもくやしかった。

 練習しようと思っていたが、会場の外で思い出すことは一度もなく、最終日を迎えてしまった。

 さてーー間奏部分だ!と意気込んだところで聞き慣れないMC「今日はスタッフが踊ります」むむ??そのへんのカメラや照明の人が踊り出すのかときょろきょろしてしまった私は、まだコンサートというものがどういう人たちで作り出されているかということを知らなかったのだ。

 視界に見えるところにいる人はそのまま、自分たちの仕事を続けている、、、と思うとステージの右と左からたくさんの人が出てきて、そのまま花道の方へと走り出してくる、仮装のひとアリ、みたい、みたい、でも同じ踊り!自分の頭はパニック、吉井さんが客席に向かっても同じ踊りといったかどうかも把握しないままに、手を振ってみて、ついでに足を振ると、やればできるでないか!

 冷静にみたら滑稽な風景だったに違いないが、自分としてはできた、最終日に間に合ったと思った。(はは、横アリ、アリーナしかとれなかったし、ってさみしい理由もあり)。

 そして、歌が始まる前にあわただしく全員撤収していった、本当にすぎてしまうとあれは幻だったのかというような勢い。

 そしてASIAN BOY、SO YOUNGでライヴは終わったのだけど、SO YOUNGのあと、「みんな写真をとりましょう」と吉井さん、客席を背にしてステージ中央にたつ4人、うわーデジャブ、というか、ここにくるのに東横線にのったときに、「あれ?神奈川大学ってどこだっけ」と95年の学園祭のことなどをちょうど思い出していただけに、なおさらデジャブのような光景がそこにあった。

 あのときはPLAY BOYの取材でやはり客席をバックにして4人の写真をとっていたのだが、この学校、学生向けに前の方の席をうり、一般にうしろを回して来て、整理番号結構はやいじゃん、と会場にいったのはいいけど、すごく後ろの席で、なんか納得いかなかったことなどが、ぐるぐると思い出された。

 なんか気持ち的には、へんな疎外感まであのときと一緒だったりして。なんでみんなそんなに盛り上がってるんだよーー、的な。

 でも、あの写真、いい顔してるんだろうなぁ。。。

 終わったあとふと7日日曜日のMCを思い出した。たしか、最終日が一番いいっていわれるかもしれないけど、今日が一番よかったって言われたい、というようなこと。

 そのときは、そんなことは結局ないでしょう、と思ったけど、日曜日の方がよかったと自分が思っていることに気がついて、反省してしまった。

 あぁ本当にそんなことってあるんだなぁ、べつに最終日が悪いっていうんじゃないけど。結構、「そんなこと口先だけでしょ」と吉井さんの発言に対して思ってしまうことのある自分だけど、長い間ライヴをやって来た人の重みのある言葉だったのだなぁと、発言の確かさ、重要性を改めて深く認識させられた。

 横アリでは言わなかったけど、よくほかの会場で言っていた「今日が最終日」、それも、はじめはとってつけたみたいに聞こえたけど、だんだんそんな気分になっていったことを思い出した。

 感動と最終はイコールではないんだろう、日曜日の最後の方にいっていた「このあとの数曲と、2日分の力しか残っていない」はこれも確かな発言だったに違いない。

 すべて力を出し切ったステージ、最後、ということばを共有するには、自分にはあまりにも彼らが遠すぎた気がした。

 113本のツアー、みれないライヴの数だけ彼らの思いから遠ざかってしまったような気もする。

 そして日常に還元することなくただ見続けると言う行為は何ら生産的でもなく「夢のレプリカ」を追い求めるだけなんだろうか?。

 まさに「人生の終わり」でいうところの「気休めみたいな興奮」の繰り返しなのかとも思ってみる。

 でも「それよりもこの愛を君に見せたい」(from パンチドランカー)という思いがある限りやめられないんだろう。みれたライヴの数だけ、自分の想い出が増えるのも確かなことだし。

 まぁ最終的には同じ踊りもできたことだし、楽しいツアーだったのかな。


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