THE YELLOW MONKEY summer event

Aug. 2000


ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2000
とりあえず中止ではないようだ。  
 2日目台風の接近が懸念されたが、台風自体は進路が変わったようで、とりあえず中止ではないようだ。
 ただし雨は免れないであろうから、昨日のようにのんびりとすごせるのか不安になる。  曇りぐらいならちょうどいいのだろうけど。
 会場に到着し公園前のゲートをみると、昨日にまして、長蛇の列であった。
 チケットをきらなくていいぶんすいていてもよさそうだが、ものすごく混んでいる。
 すこし雨もふっているようだった。
 中でまたものすごく並ぶ、今日は2日券も1日券も同じ列。
 やはり1時間以上かかる。
とりあえずライブエリアに入り、テレビモニターの前がまだあいているので一番見やすい位置を確保した。

 今日は左右のスピーカーの前に張ってあった、ロゴ入りの幕がかかっていないので、横の方からステージが見えやすくなっていた。台風対策なのだろうが、ありがたい。
 テレビモニターはこわれているようで何もうつっていない。開演10分ほど前、ROCK AND ROLLウィンドブレーカーに緑色のパンツをはいた人がモニターの前を横切った、またしても渋谷社長。
 本当にいろいろみてまわっているようだ。

 今日の最初はNUMBERGIRL。しかし天候とあとのことを考えてモッシュにはつっこまないことにするが、飛び跳ねている人はとてもたのしそうだった。
 このボーカルのMCはいつもそうなのかアイロニーがまじり印象的であった。
 「うしろの方が混んでいるようです。もう100メーター下がってください」
 「バーカウンターはうしろの方にございます」とか。
 よこからみると、モッシュエリアの端がへこんでいて、中央がすこしもりあがっていて、その左右のブロックがものすごくもりあがっているようにみえる。もりあがる、とは比喩ではなくて、本当に高さが全然違うのだ。

 脇のエリアではダイブが発生。しかし、サンダル履きにやけにたくさん荷物をもったわりには薄いカッパをやっときている女がぞくぞくモッシュエリアから吐き出されたようす。
 みるからにレジャー気分・レジャー仕様。

 ライヴ自体はほとんど曲は知らないのに、ものすごく楽しかった。

 終わって後方エリアをめざすと、たくさんの人がモッシュエリアから吐き出されてきていた。
 昨日と違い、2日目は向かって左側から入り右から出るようなしくみになっていた。
 そのときものすごい雨がふり、今後どうなるのか心配になる。

曇り空は続く  
 雨が一応やんだのでライヴエリア後方にて休息タイムとする。
 雨で滑りやすくなっているということでダイブ禁止の通達がでる。ま、言わなくても今後あまりでないとは思うが。
 ステージにはKING BROTHERS。このあたりでモニター画面が復活する。
 最初は座って音だけ聞いてのっていたのだが、これもまたMCがすごい。
 これもまたいつもなのか今日だけなのかわからないのがけどアイロニーの嵐。
 「うち帰ってロッキングオンでも読んでください」とか。
 でも後ろのほうからみてのっている人もいるのに、何をいらだっているのか、それともいつも毒舌なのか、わからなくなって、おもわず前の方に進みステージの近くまでいってみた。

 別にそこでみるかぎりは、前のほうはのってるし、問題なさげなのに。

 思わず休息を忘れてモッシュにくわわらないまでも、音楽にのってみる。
 ふと、モッシュエリアの様子が気になった、曇っているので体力的にももちそうだ、モッシュエリア入場をスピッツ前か後、と設定していたのだが、早めにちかづいておこうかと、入り口をさがす。

 セキュリティの人がみえたので、そこを入り口だとおもって、近づこうとすると、どんどん人が増え始めた。
 KING BROTHERSが終わって、入れ替えがおこると思っていた、しかし「バリケードを入れますので下がってください」との声が聞こえる。どこにいれているのか、どんどん人がふえ、どこにいるのかわからなくなっていた。
 結局民生のライヴが始まるまで、人が入ったという雰囲気をかんじられないままであった。いったい何人の人が入ったのだろう???

 周囲の民生めあてのひとはすこしずつ抜けていく。

雨と汗  
 結局ときおり降る雨のなか、中途半端な場所のまま民生開始。

 雰囲気はpophillと同じようで、しかしルパンはなし。
 終了とともにあらたな入れ替えを望む人たちが入り口付近におしよせる。
 このとき、ちょうど通路が見える状態の位置にいたのだが、さすがにここで大量の人が抜けるに違いないと思っていたが、ほとんどの人はモッシュピットから出る気配がない。

 一つ後ろのブロックから救出される人が続出、ちゃっかりモッシュピットに入る人間もいる。
 いつまでたってもゲートは開かない、そのうち、60人だけ入れます、との声がする、しかし人がよけいに密集したため、ゲートをあけることができない。

 やっとあいたところからすこしづつ人を入れる。
 自分が入れる流れになったので、やっと入ることができたのだが、雨はすっかりやんでいたのに、カッパがサウナスーツ状態となり汗でじっとりとしていた。モッシュをしたわけでもないのに。

 

その実体は?  
 モッシュピットにやっとはいると、たるい人たちがいっぱいいた。サンダルあたりまえ、なにか食べたあとのゴミもある。

 それでも入り口近くにやっと立つぐらいしか場所がない、休んでいるひとが座っていたからだ。
 しかし、昨日ならば、すぐにセキュリティが注意しにきたのに、注意する雰囲気もない、また、人がたくさん入ってきていれば、座っている人に対して、「今人がくるからふまれますよ」といって立ってもらうこともできたのだが(昨日は実行)、すこしずつしか入れないため、押し寄せることもなく、手のほどこしようがない。

 あとから入った人間がまるで突然の侵入者のような雰囲気のまま、スピッツの演奏が始まる。

庶民派のあなた  
 スピッツを生でみたのはこの間のpophillが初めてであったのだがボーカルがどうしてもあの「マサムネ」に見えなくてこまった。今日も彼は飄々とした雰囲気でたっている。

 あたまには薄手のタオルをまき、今日のステージにぴったり。曲はやはりpophillとにていたのだが、1曲目になにもいわずに「空もとべるはず」をやっていた。

 さすがに「空もとべそうですね」とはいえない今日の空。
 「みんなのってる?」と聞いたあとに「みんなやってる?」と客席に話しかけた、答える客席に「いいなぁ」とぼそっとつぶやく様にひとこと。親しみやすい雰囲気のひとだ。

 ギターの人は天然パーマだから大変だとか、そんなMCがあった。
 POPHILLと同様、モッシュはもちろん押し寄せも発生せず。

 前回聴いて気になっていた曲が「春夏ロケット」というタイトルであると判明。
 これめちゃいい曲じゃないか、と思うが周囲はそうでもないようだ。(後で調べるとこれは今年でたシングルのカップリング曲でアルバムにははいっていないようだ。イエローモンキーだったら皆結構カップリングも好かれてるのにそうでもないのか?それとも私がいいとおもうぐらいだから変わり種なのか)

 

いつからいたんだろうか?この人たちは  
 スピッツ終了、しかし、予測通りというか、出ていく人はあまりいない。

 てっきりみんな「イエモンファン」ってやつなのかと思いこんでいたが、周囲から漏れ聞こえるこえと、服装などの雰囲気からすると、単になんでもいいから有名なやつを前でみたい集団に見えた。

 「イエモンってみたことない」などという声が聞こえる。
 みえる範囲ではイエローモンキーのTシャツやフェスのTシャツがそんなにいるわけでもない。かといって、どんよりとお姉さんぽいわけでもなく、しってる顔があるわけでもない。
 そのへんの海にきたみたいな普通としか言い様のない雰囲気の人たち。

 しかし、最近のイエローモンキーの爆発的な人気をささえているのは、私がライブ会場などで出くわす人たちではなく、実際のところこういう人たちなのであろう。

 うーーん、新鮮だ!(と書いておこう)。
 やはりたくさんの人が入ってくるわけでもなくイエローモンキーが登場する。

雨と風  
 このあたりから霧雨と風がでてきた。

 演奏が始まってしばらくして、ステージに向かって風が吹き、だんだんと強くなる、しかし意外なことに電気はちゃんとながれているのか、音は続いていた。
 はじまったからといって前に押し寄せるでもなく順調に時間は流れる。
 雨は一向にやむ気配はなく、むしろ強くなっていった。
 無事終了。
 客席もさすがにもりあがり、雰囲気はよかったのではないだろうか。
 おわるとぞろぞろと人がやっと出る。雨のせいなのかそれともほんとうにイエローモンキーだけがみたかったのか、分からない。

 昨日の同じような時間から比較すると、昨日はあつく日差しが強かったので、あんな普通の人たちが欲だけで居続けることは難しかったと思う。モッシュもあっただろうし。

 しかし、イエローモンキーが始まる前までは単なる曇りの風がさわやかな日であったため、よっぽどトイレに行きたいひと以外は、そこで5、6時間過ごすことは全く苦にはならなかったのかもしれない。

 

突然の大きなおと〜中止  
 モッシュピットから半分以上の人が抜ける、それまでの減り方から考えると、イエロー・モンキーファンがモッシュピットを占領していたようにもみえるが、中にいると、前の方は知らないが後ろのほうは実は単なる「イベントの客」だったような気がした。

 そして、気のせいかリストバンドの字がくっきりしている。2日目のリストバンドは2日券と一緒であった。違いは一見無いようだが、さすがに2日してるとロゴがはげかけているのが分かる。

 おそらく、チケット入手困難座席付き指定系のいろんなものが楽しみできているから前でみれて嬉しいので場所は動かない、なんとなく区切りはイエロー・モンキーで、しかもすごい雨がふったからそろそろ帰ろうか、といった感じか。

 そういえばNUMBER GIRLのときモニター画面の前あたりから全体を見渡すと、真ん中より、外側の方がもりあがってた。でもそのあと丁度出口に通りかかった時は大量の人が出てきていたから、さらにその時点で入り込んだ人が多くその後出ていく人が少なかったのであろう。

 キングブラザーズのMCがすごかったことを思い出した。「家に帰ってロッキンオンでもよんでください」あのときからこのへんの人がたくさんいたのだろう。

 単に出入りがないという件については1日目にもあったことだった。ドラゴンアッシュファミリーが続いた時はおそらく入れ替えはあまりなかったことと思う。

 12日の午後、シャーベッツのあとエレファントカシマシで大量入れ替え、そしてsugersoulで大量入れ替え、suger soulの後はすこし出ていったひとがいたが、ラッパ我リヤの後入れ替わったひとはほとんどいなかった。

 実は自分が出ようとおもったら、あまりに人が動かないので出てはいけないのかとおもったくらいだった。

 ファミリーだから当然なのであろう、普通、ラッパ我リヤをみるなら全部みるのだろう。

 13日はファミリーとは言い難いが、のんびりみれるものが続いてしまい、おそらく12日の天候であったら、日中の日差しは耐え難く、外にでることを考えもしただろうが、すこし雨が降る以外は、モッシュピットは保護されており、かえってらくであるためつい長居をした人間が多かったのではないであろうか。

 日中は傾向の違うバンドを組み合わせたほうが見やすいのにな、と思った。

 延々と客を出す列が続く、すこしとぎれ、後ろのブロックから苦しい人をだし、おそらく、新たにモッシュピットに人を入れようとしていたころであると思う。

 突然、ばほっというような大きな音がして、ふとその方をみると、ステージの上の一番手前の黒い天井の幕がめくれ上がっていた。

 前部を固定していた部分(ひもかなにか)がとれてしまい、後ろの部分だけで固定されてなびいているような状態。

 その恐ろしい風の中、即座に脇の鉄柱を人が登っていったのがみえた。しかし傍目にも復旧は不可能に思えた。

 それから程なく、ステージ上に渋谷社長が登場した。

 周囲の人はあまりこの事態に気がついていないように静かだった。それともはっきり聞き取るまで信じたくない状態なのか。

 最悪の事態か。

 渋谷です、という挨拶に拍手する観客、そして、次に述べられたのは強風のため危険なので中止するという内容であった。

 この説明のためにステージに立つのもとめられている状態であるということ、あなたは死ぬかもしれないといって、アーティストをステージにあげるわけにはいかない、ということで続行は不可能であるということだった。

 たかが、幕ぐらいで、とそのときは思った、天井ぐらいなくても後ろでやればいいじゃないか、しかしそのうち、どんどん風は強くなり、照明までが揺れだした。

 ベンジーコールもおこったが、ステージの存在さえあやうくなるようなあまりの目に見えた突風に、中止の指示に従わざるを得ない。

 即座に、後ろ側の黒い幕もはずされる。手際よいプロの仕事。

 そういえば、今日は台風が近づいていたのであった。

 朝、入り口のところに昨日はあった、アーチ状のロゴ風船がはずされていた。
 左右のスピーカーを覆っていた、ロゴの入った大きな幕がはずされていた。
 昨日はあんなにたのしげだった、DJブースも今日は風のため中止されていた。
 そして、雨のせいかモニターは最初壊れていたのだった。

 しかし、その後、多少ぱらつく程度でただ、涼しく、過ごしやすい日だと思っていたのだった。
 公園を出るころ、突風はすこしはおさまった様な気がしたが、それでも会場は海に近い分条件が悪かったのかもしれない。
 まって続行ということも考えられなかったのであろうか。収まりかけたい風の中でふと思った。
 しかし、あの照明をも落としそうな突風を共有したという事実により、中止という事実をも共有するということ、これもまたフェスというものなのかな、と思っている。

環境全般  
 飲食はかなり充実していた。ビールもあるし、各国料理から普通の店から気が遠くなるほどたくさんの店が並んでいた。
 値段の比較さえまともにできなくなるほどの出店。
 実演系の方が人気があるようだ。
 しかし自分はほとんど利用しなかった。一日中外にいるとあまりおなかがすかず、ほとんどライヴエリアにたむろっていたからだ。
 2日目など本当に忘れていたぐらいだった。持っていったお茶をわずかに2口ほどのんだだけ。
 1日目もとにかく水分のみ。
 しかし体重は減らず。
 別に積極的にいきたくなった訳でもないが、トイレは1日2回ずつほど利用。
 レジャーエリア後方を立入禁止区域の柵代わりに設置されており、並ぶことは全くなかったが、かといって誰も利用していない訳でもなく、なかなかいい割合で設置されていたと思う。フォーク並びにする必要もないほど豊富。おそらく100とか200とかそういう単位で存在していたのではないだろうか。

 1日目のよるはさすがに少し臭かったけど、紙は豊富だったし、あんまりべたべた汚れない性質のものだったので使いやすかった。

 会場の外は観覧車などもあったが、行き帰り以外出ることもなかった。
 当初懸念された渋滞であるが、バスの出入りに関係するところについては全く発生していなかった。
 またシャトルバスなども、確実に運行されていた。
 これで2日目も晴れていたら、もっと楽しむことができたのだろうにな、ということだけが残念だ。

 また会場の中の係員の人たちのひとさばきもかなり手慣れていたように思う。
 たとえば、1日目の最後ドラゴンアッシュが始まる時にライブエリア入り口付近の座っている人に対して、立つように促したり、2日目は35000人の人が入場するということで、やはり、ライブエリア入り口付近及び後方についてレジャーシートをひいての座り込みには個別に近寄っていって、後ろに下がるよう促していた。

 まとめていわれるとまるで人ごとだが、個人的に言われるとちょっと気恥ずかしいような様子で下がることができる。

 この辺の人の流れをよんだ、指示を誰が管理していたのか知らないが、この予測の正確さをモッシュピットの管理に生かせなかったものかなー、と思う。

 ステージ前へのおしよせを極端に警戒するあまり、ステージも見えない場所でいろいろトラブルが発生していた訳だから。
 ただ全体的な人の様子はステージの上からしか把握できなかったであろう。

 ステージの合間にテレビモニターにステージ前方から客席全体を積極的に映すようにしたら、入り口から遠いところがすいているだとか、モッシュピットの中は実はのんきにしているだとか、様子が分かってもよかった気がする。

ところでいい加減な自分  
 始まるまえはフェスと野外イベントとの違い云々とかんがえるとめんどうだ、というイメージだったのに、すっかり、フェスの理念のいうものを人におしつけそうになっている自分の変化が怖い。

 理念っていうか、一般常識だと思っているおもいやりとかそういう気持ちの問題なのかもしれないが。

12日  

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