THE YELLOW MONKEY summer event |
Aug. 2000 |
イエロー・モンキーは5番目に登場。 先週は見る位置の設定を間違ったことを反省し、前日にどの場所でみたらいいかといろいろ検討した結果、モッシュピット後方でみることにする。 最初のバンドの後にすこし強い雨が降ったあと、さほど悪天候でもなく、むしろ涼しくて過ごしやすかったせいか、バンド毎にモッシュピットから出る人があまりいないため、入場は極端に制限され、入ることが困難になっていた。しかし前日の状態で入り口の位置を把握していたので待ってどうにか入る。 その前のスピッツの時はなんでもなかったのに、セッティングの時に霧雨がふりかかる、ステージの上にも影響があるようだ。 JAPAN編集長鹿野さんのMCがはいり、この日何度目かの、「うしろにさがって」コール。 上に飛んでくださいといったあとに最後に付け加えた言葉に驚いた。イエロー・モンキーの今の音楽は縦にのれる曲になってきているというようなことをいっていたと思う。 自分もパールで思ったところだったからすごく共感したのだ。 すこし定刻をすぎたころにまずはDJブーン登場。 続いてメンバーが、HEESEYはHEESEYロゴが側面に入ったパンツ、ANNIEは例のすごい髪型+黒いタンクトップ、吉井さんはアディダスのブルーのジャージ上下で登場。後のMCによると、茨城でサッカー大会にでたからこんなかっこらしい。(嘘 そしてエマはグレイっぽい長袖カットソー? 吉井&エマの服装からがラフな雰囲気がにじみ出ている。 POPHILLの時に気になっていたのだが、もう一回よくみるとやはりANNIEはヘッドフォンをつけている。(打ち込みが違和感の一つの原因??) 曲が始まる、後方からみるかぎり、全然押し合いにはなっていないようだが手があがりまくる客席。 とはいえ、編集長の言葉がはまっていたのか、縦にのっているようだ。 前回同様いまいち魅力を感じなかった自分であったが、雨に打たれるメンバーをみて、なにか共有したいと思い&暑くなるので、雨具はきないことにする。 霧雨ごしのステージはとてもきれいだった。 途中、バスドラのペダルの調子が悪くなり、替えている時間にメンバー紹介。ANNIEの顔がモニターに大写しになり、濃いアイメイクの存在がはっきりと確認できた、本当に怪しいひとだが魅力倍倍増なのはなぜ? 5曲目DEAR FEELINGと新曲のあたりから一段と強くなる雨に圧倒される。 みれば、ステージに向かって雨が一段と激しくなってくるのが見える。 吉井さんの衣装は脇の下をのこしてずぶぬれになり、EMMAとHEESEYの髪はぺしゃんこになってくる。 特に、なにかかっこいいアクションがみれたというわけでもないのに、ひきつけられて仕方がない。 環境を共有しているという思いが強く感じられた。 終盤にちかづき、バラ色の日々、ここで、変わった光景がみられた。 春のツアーでもあったら、気がつかなかっただけなので申し訳ないんだが、バラ色の日々の最初のところ手をあげながらボーカルを一緒にくちづさんだであろう男の子たちが、そのあとの音楽に合わせて拳をふりあげながらリズムに合わせて声をあげたのだった。 歌が始まるとやんだのだが、自分でも全然おもいつかなかったノリ方だったので驚き、私は感動した。 このままモッシュが発生して、、、ということにならないのが、お行儀のいいところ。あくまでその場で上にパワーを発散させる。 そして、パールの冒頭でも同じような光景が見られた。残念ながら、雨のためダイブ禁止になっていたのだけど、もう少し、モッシュピットに人がつまっていたら、飛ぶ人がいてもおかしくない雰囲気だと思った。ただ、ちょっと人材不足だった気も。 そして、私自身、見たいから前にいくのではなく、メンバーがみえにくくなっても、飛ぶ人同士まとまって飛び跳ねたいような衝動に駆られたのだが、あいかわらずその場でのっている空間を目の前にして前に行くことができなくなった。 あとで考えると、今後こんなうまい雰囲気になることはなかったかもしれないと後悔しているのだが、雨の現状を考えるとやはり控える判断も間違っていなかったのかもしれない。 思えば、POPHILLで他のアーティストと比較して見劣りした理由は、スピッツや民生が旧知のおなじみの曲の中から、晴れたのんびりした空間に似合う選曲だったのに対し、イエロー・モンキーにはその空間の共有感がたりない気がしたのだ。 しかし、今日、雨のために思いもがけず、共有感をもつことができた。同じ状態で他の2つを聴くことを想像すると、イエロー・モンキーのほうがいい。 いろいろな要素に影響されるライヴ、この魅力を再認識してしまったからにはまだライヴをみることをやめられないのであろう、と思った。
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そういえば、パンフレットには出演者それぞれの寄せ書きがのっていたのだが、イエロー・モンキーはアニー&ヒーセがまともで、えま&ろびんがわけわからんことをかいているパターン。 吉井さんは「楽しいダンスを考えてこい」と書いていた。 あのジャンプ&拳&かけ声というのは非常にアクティブな楽しさの表現である。ダンスといえるかどうかは分からないが、すくなくとも「楽しい」だけはクリアしていたことがおもしろい。 イエロー・モンキーの本質、とこのアクティブさがあうかどうかは人それぞれの考えがあると思うが、手をひらひらさせるやつよりは私はこっちの方が好きだ。 プライド高い気取ったおねえさまがたの優雅なサロン状態か、(ホール以前)野郎の盛り上がりか(アリーナ末期)、どっちかしか認めたくない。 全部が野郎にのっとられたら悲しくなるかもしれないが、21世紀のイエロー・モンキーとこういう人たちとモッシュが楽しめるようになったらいいなぁと願っている。
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