2005.06.04 読売新聞夕刊芸能欄
ソロで初の全国ツアー YOSHII LOVINSON
30代男の思い 等身大ロック
「重く、つやっぽく見せる」

元ザ・イエロー・モンキーの吉井和哉のソロ・ユニット、YOSHII LOVINSONの全国ツアーが4日から始まった。
ソロで初めてとなるツアーへの意気込みを聞いた。

ザ・イエロー・モンキーが活動休止していた一昨年秋にYOSHII LOVINSONとしてソロ活動を始めた。昨年2月には初アルバムを発売。
楽器演奏を含め一人で作り上げた内省的な作風で、華麗なロック・スターから等身大のミュージシャンへの変化を示し、話題を呼んだ。
今年3月には、新作「WHITE ROOM」(東芝EMI)を発表。新作では米国・西海岸のミュージシャンとザ・イエロー・モンキーの盟友、菊地英明(注:記事の中では「池」になってました…(^_^;)。)が演奏で加わった。
骨太で乾いたロック・サウンドに乗せ、30代の男が日々思い描く風景を歌った。
「初アルバムでは、イエロー・モンキーを長年やってきてたまったものを吐き出した。新作では、自分の良さをシンプルに出した」
言葉遊びが加わった歌詞に耳を傾けると、深い。同世代に向けたメッセージが込められ、現代社会へのさりげないが痛烈な批判となっている。
「新作を出して、(活動休止からの)旅がやっと終わった。これからです」。吹っ切れた笑顔を見せる。
背景には、ザ・イエロー・モンキーを昨夏、正式に解散した経緯がある。あいまいなまま続けるバンドも多い中、一区切りを付けた。
「これが大きかった。だらしない正確だが、やり残した仕事があると嫌なタイプ。待ってくれているファンやメンバーのためにもよかった」
すっきりとした精神状態で臨むのが今回のツアーだ。活動休止中にイベントに1度出演しただけで、ソロ転身後はライブはおろか、テレビの歌番組の出演もない。実に久々の生の舞台となる。
「前のバンドがライブバンドだったんで、それを超えなきゃとプレッシャーはあった。リハーサルを終えた今は、新しい良さをお見せできると思う」
2枚のアルバムの収録曲が選曲の軸となり、バックには菊地も参加。4日の新潟県内の公演を手始めに、ライブハウス主体に7月上旬まで巡る。売れ行きは好調で、7月4日、5日、青海のゼップ・トーキョーでの追加公演も決まった。
「重くて、つやっぽいロック。そういうものをお見せしたい。今回は装置も特殊効果も映像もない。音楽とメンバーのたたずまいだけ。それぞれのプレーヤーがこの年になるまで感じてきたものが音と一緒に表れてくれたらいいなと思いますね」。

<補足>
大野宏さんという方の記名記事です。
写真の横に
「ライブがしたかったんだ、たくさん歌わないと顔が生き生きしないんだ、と今感じている」
とありました。

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