艮櫓(うしとらやぐら)(旧太鼓櫓跡)

重要文化財 高松城旧東之丸 艮櫓(うしとらやぐら) 三重 三階 隅櫓(すみやぐら) 入母屋造 本瓦葺 昭和25年(1950年)8月29日重要文化財指定)
高松城は、讃岐の国(香川県)の国主だった生駒親正(ちかまさ)公が築城したもので、生駒氏が寛永17年(1640年)に出羽の国(秋田県)に移封せられた後、寛永19年
(1642年)に東讃岐12万石の領主として入府した松平氏が本丸、東之丸、新曲輪(しんくるわ)などを修築し、規模を整えたといわれます。東之丸は現在の県民ホール
あたりをいい、寛文11年(1671年)頃より行われた大改修の際、北方の海辺を埋め立てて、海に面して新たに備えらtれた郭です。
艮櫓は、もともと東之丸の北東の隅櫓(すみやぐら)として建てられたもので、北東の方角のことを丑寅(艮)ということから、この名前があります。記録によれば、延宝5年
(1677年)に完成されたようで、現在残されている月見櫓と同時期に建てられたものです。昭和40年(1965年)8月に当時の所有者であった日本国有鉄道より高松市が譲渡
を受け、国庫、県費の補助金を得て和和40年10月より工期2年、工事費2,800余万円を費やして解体修理を行い、東之丸の東北隅より現在の旧太鼓櫓(たいこやぐら)跡に
移築復元されました。この移築にあたって、艮櫓の規模に合わせて城内側に石垣の拡張工事を行ったほか、石落しの取付の関係上、建物を右に90度回転させています。
櫓の構造としては南北に大きな千鳥破風を設けているほか、各階の窓の土戸に特異な形状をもち、さらに二、三階には城内側にも銃眼を設けるなどの特徴が見られます。
移築修理の際、この櫓は建立直後に補強的な改造を受けているほか、安政3年(1856年)には、ほとんど解体に近い大修理を受けていることがわかりました。