私は宇宙船タイタニック2号の船長である。
私の使命は、惑星アルファ星にすむアルファ星人と友好関係を結ぶことにある。
つい、一年前、突然アルファ星からコンタクトがあったのだ。
地球外生命体とのコンタクトは、地球史上初めての出来事であった。
そして、そのコンタクト内容を解読した結果、アルファ星人が地球人と友好関係を
結ぶために、アルファ星へ招待しているのだとわかった。
そこで、地球上のあらゆる科学者、政治家、軍事家が集まり、その対応を協議した
結果、最新の宇宙船であるタイタニック2号に、各界から選ばれたエリートたちを乗
せ、アルファ星めざして十万光年の旅に出たのである。
これはかなり危険な旅である。
まだ、アルファ星というのがどんな星で、そこにすむアルファ星人がどんな生物な
のか、何もわかっていないのである。
ただ、コンタクトに応じて出向くのみである。
そのコンタクトの目的もはっきりとはわからない。
ただ、短いメッセージながら、我々を友好的に招待しているらしい、ということが
わかったのみである。
従って、我々の準備も抜かりなく行った。
地球上の最先端の科学者を乗せ、あらゆる状況においても適切な判断ができるよう
にしたし、最悪の場合を想定し、地球上で最強の破壊兵器をも積み込み、戦闘体制も
整えた。
場合によっては、アルファ星を植民地として乗っ取ることも想定してのことである。
そして、長い航海も、ついに終わるときが近づいた。
アルファ星を肉眼で確認できる地点まで近づいたのだ。
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