スポットに浮かび上がった彫刻に近づいてみると、それはなんと平面に描いた絵。 展示されている世界の名画も実は額縁ごと壁に描き込まれたもの。 しかもナント額縁から画中の人物の手や足がはみ出している。 トリックアートとは、このように2次元の世界に3次元の世界を誕生させる立体表現で、 従来の絵画の概念をくつがえした全く新しいアートです。 「トリクアート」という言葉は造語で、辞書には載っていません。 あえて日本語に訳すと「だまし絵」でしょうが、 いわゆる「だまし絵」とも異なります。 「トリックアート」とは超リアリズムの分野を変化させたもので、絵とわかっていながら、 立法体に見えるおもしろさと、鑑賞する絵画に応用性を付加し、 触れる・写真が撮れる というように、いままでにはない参加型のアートに仕立てたものなのです。 本来、絵画には適さないとされている油性のペンキを駆使し、筆一本で仕上げる技術と、 何も道具を使わず、立体的感覚を味わう。 「人間そのものの世界・本物の世界・感動の世界」を生み出しています。 絵を立体的に見せるために従来用いられている技法 『遠近法』・『陰影法』・『前進色と後退色の組み合わせ』に 新しい技術とアイデアがプラスされ、 かつてない意識の錯覚を大きく起こさせというもの。 この錯覚が驚くほど自然な立体感を生じさせるのです。