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名前: 9月のモンマルトル
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題名: ピンクのモーツァルトについての松本隆氏コメント
日付: 2000/10/05 02:16:45
返答先リンク: msg5/03191
(朝日ジャーナル84年10月18日号
松本隆氏インタビューより)
「ピンクのモーツァルト」っていうわけのわからない歌を
作ったんです。あれはね、そういう意味では一番曖昧な
世界ですよ。
ビートルズに「アイ・アム・ザ・ウォルラス」ってあった
でしょう。あれとか「フール・オン・ザ・ヒル」とか、
なんか意味がわかんない。
ああいうのに近いですね。
よく一位を取れたと思って感心していますけどね(笑)。
あれは何が書きたかったかというタネを明かすとね、
まず、映像なんですよ。波が全部ガラスだったら面白いん
じゃないかと思ってね。
ガラスとか水晶かわかんないんだけど、そういう硬質な波が
ガチャガチャと寄せてきて、バックにはモーツァルトが流れ
てる。
で、全体が夕日になる前のピンクみたいなモノトーンでね、
そういう風景画みたいな歌ができたらいいなあと思って。
だから、すごくたわいがないんですよね、つくっている時
の意図というのは。
(中略)
あれも時代を映している鏡の一つではあると思うんです。
でも、自分の中では、ああ、ここまで来たんだなという意味
で極致だと思います。
いままでの日本語の歌の歴史の中で、あそこまで意味のない
歌は多分ないと思う。しかも、ヒットチャートの一位に行った
というのはね。
だから、ある種、完結しましたね。ほんとうの意味で松田聖子
でやりたかったことというのは、たぶんあそこがゴールだと思う。
(インタビュアー筑紫哲也「若者たちの神々」)