Last updated:12/06/2020__v1.3



そもそも私は作曲なんて大それたことをするつもりはなかったのです。しかし、学生時代には、演奏会でやる適当な曲がありませんでした。伝統的な作品は観客からすればちっともおもしろくなく、演奏する側も「現代邦楽」の作品はテクニックが追いつかないところがありました。卒業後、有志が集まり現役生の演奏会に1曲出演することになって、どうせなら曲も作ってしまおうと考えたのが作曲を始めることになったきっかけです。「聴いておもしろく、簡単に演奏できてそこそこ楽しめる」ということが、私の基本コンセプトです。それは、今も変わりません。

とはいえ、私は素人です。音楽的な教養にも乏しく、とてもプロの作曲家に肩をならべるというわけにはいきません。しかし、「日曜画家」ということばがあるくらいだから、「日曜作曲家」というのもあっていいのではないかと考えたのです。今は、DTMも普及してきて、日曜作曲家もたくさんいらっしゃるとは思いますが……。

曲作りは毎年少しずつやってきていますが、ここまで続いてきたのは、曲を演奏してくれる学生時代の有志のおかげであり、また、会社の仕事が忙しかったせいでもあります。残業の日々を送る中、尺八を吹けない欲求不満を解消するため、どこでもできる作曲に活路を見いだしてきました。幸いにして、通勤時間は1時間20分ほどあり、電車の中とか駅から20分の道のりは、曲想を考えるうえでちょうどよかったのです。作品リストを公開するのもずいぶん迷いましたが、曲は曲であると同時に、私自身の歴史の記録でもあり、思い切って載せることにしました。

このように自己満足の世界で作曲をしておりますが、もし、興味をもたれた方がいらっしゃいましたら、楽譜をお送りしています(趣味でやっていますので、当然、無料です)。ちょっとでも、聴いてよかった、演奏してよかったと思っていただけるなら、これに過ぎる喜びはありません。


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