曲の説明
山田富士(やまたふじ)の冬(ふゆ)
横浜市営地下鉄グリーンラインの北山田(きたやまた)駅からほど近いところに「山田富士公園」があります。
江戸時代中頃になると、神社仏閣への参詣が大衆化し、多くの庶民が旅に出るようになりました。「講(こう)」を組んでお金を集め、代表者数名が富士山や大山(おおやま)に参詣することが行われました。
「富士講(ふじこう)」は、宝暦(ほうれき)年間(1751~64年)以来、関東一円に広がりましたが、「富士塚(ふじづか)」と呼ばれる人造の富士山をつくり、富士山を遥拝(ようはい)することも広まりました。都筑区内には、「山田(やまた)富士」「川和(かわわ)富士」「池辺(いこのべ)富士(元富士)」「池辺(いこのべ)富士(新富士)」の4つの富士塚があります。
「山田富士」は、文政(ぶんせい)年間(1818~29年)には築かれていたといいます。30mほどの高さがありますが、高い建物がなかった当時としては、かなり遠くまで見通せたことでしょう。
「山田富士」は、「山田富士公園」の一角にあり、木々におおわれているため見過ごしてしまいがちですが、登山道を登っていくとしだいに富士が姿を現してきます。頂上に立つとそれは別世界で、新横浜や丹沢・大山の山なみが見渡せます。足元の幹線道路やスーパーマーケット、娯楽施設といった日常の風景が雑然と感じられ、そこから超越した気分になってきます。
なお、「山田」は、かつての「山田(やまた)郷(ごう)」もしくは「矢俣(やまた)郷(ごう)」からきているので、「やまだ」ではなく「やまた」と読みます。
音源
mp3 FILE:3ka004a_山田富士の冬 v1.02.mp3(5:04)
楽譜
五線譜(スコア):3ka004g_山田富士の冬(五線譜) v1.03.pdf
縦譜(箏・十七絃譜):3ka004jk_山田富士の冬(縦譜/箏・十七絃譜) v1.03.pdf
縦譜(尺八譜):3ka004jt_山田富士の冬(縦譜/尺八譜)v1.03.pdf
五線譜は「MuseScore」、縦譜は佐藤祈采氏ご提供の「JapoScore」を使用しています。
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