都筑の風

曲の説明

都筑(つづき)の風(かぜ)

横浜市営地下鉄グリーンラインの都筑ふれあいの丘駅から数分歩くと、農業専用地域が広がっています。周辺は大規模なマンションもあるのですが、畑が広がる中に木々におおわれた小山があります。入り口に小さな鳥居があり、細い道を登っていくと、そこは「池辺富士(いこのべふじ)（元富士）」なのでした。頂上に立ってみると、伸びやかな風景が広がっていて、その先にみなとみらいの建物や大山も望めます。

区画整理がされているので、それ以前の姿とは当然異なるのですが、下末吉(しもすえよし)台地(だいち)から連なるなだらかな土地で耕作が続けられてきたことがわかります。歴史をたどると、入会地(いりあいち)を勝手に開墾して争いになった文書なども残されているようです。江戸・東京の暮らしを支える農作物を供給する地域であったことがわかります。

池辺富士の頂上にはさわやかな風が吹いていました。目の前の畑作地帯を吹き渡る風をイメージしてみました。

「都筑風土記」5曲の最終曲です。