曲の説明
竹の光(たけのひかり)
里山の一角にあるその竹林は、いつの季節も緑をたたえていますが、4月から5月にかけて、黄色味がかった姿に変わります。そんな竹林に足を踏み入れ、その印象をもとにして、尺八三重奏曲をつくりました。「朝日影(あさひかげ)」「林床(りんしょう)」「斜光(しゃこう)」の3つの部分から構成しています。
長い冬は夜が長く、朝はまだ暗いのですが、だんだんと日の出が早くなると、春が近づき、進んでいくことが日に日に感じられます。東の空が明るくなると、竹林の姿が黄色く浮かび上がり、空の青が増すとともに一日が始まろうとする活気が伝わってきます。
竹林は竹が密集して生えていて、上のほうでは葉が重なり合って日の光を遮るために、薄暗く落ち着いた光景が広がっています。その中を歩いていくと、どこまでも竹の枯れ葉が地面を覆っていて、上空の隙間から洩れてくる弱い光にほの白く輝きます。
太陽が西に傾く頃、竹林には横から光が差し込み、暗かった竹林が明るく輝きます。春の竹林は、葉も幹も黄色く、夕日の光と相まって、金色(こんじき)の世界が現れます。日没までのわずかな時間、竹林が光り輝きます。
音源
mp3 FILE:3ka031a_竹の光 v1.0.mp3(5:55)
YouTube:「竹の光」の動画(6:13) 渡辺 淳氏のサイト
楽譜
楽譜(縦譜・五線譜)は、大日本家庭音楽会から出版されております。
五線譜は「MuseScore」、縦譜は佐藤祈采氏ご提供の「JapoScore」を使用しています。
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