菊の香や

Kiku no Ka ya

作品41 2024. 6.20作曲


菊の香や

曲の説明

菊の香や(きくのかや)

マーク『笈日記(おいにっき)』(各務支考(かがみしこう)編、1695年)には、松尾芭蕉(まつおばしょう)(1644~1694年)が詠んだ次の句が載っています。

菊の香や ならには古き 仏達(ほとけたち)

その当時の奈良がどのようであったかは、想像を巡らすしかありませんが、「菊の香(きくのか)」「奈良(なら)のまち」「香(かお)りの中の仏(ほとけ)たち」の3つのシーンで描いてみました。

マーク芭蕉が最後の旅の途中で奈良を訪れた際、ちょうど菊の節句、重陽(ちょうよう)の日(旧暦の9月9日、新暦では10月23日)の頃で、どこからか菊の香りが漂ってきたのでしょう。

マーク当時の奈良のまちは、観光地のようではなく、行き交う人々もあったのでしょうが、そこに芭蕉は静寂を感じたのかもしれません。

マーク奈良の寺院には古くからの仏像も数多くありますが、菊の香りの中に、釈迦の教えを受けて修行にいそしんだ無数の仏たちの姿を、芭蕉は感じ取ったのかもしれません。

マークこの曲は、箏✕3、尺八という編成ですが、箏Ⅰが一番やさしく、箏Ⅱ、箏Ⅲの順で、少し難しくなります。尺八奏者の確保が難しい場合、箏だけでも成り立ちますが、尺八があったほうが、しっとりと艶やかな感じが出ると思います。

参考文献:nippon.com(深沢眞二)

 

マーク(注) 縦譜につきましては、当該楽器のほかに他の楽器のパートを補助的に記載しています。ただし、複数のパートを集約し、オクターブも変えているところがあります。正確には、五線譜(スコア)をご参照ください。


音源

mp3 FILE:3ka041a_菊の香や v1.0.mp3(6:44)

YouTube:風間禅寿氏のサイト「菊の香や」「菊の香や」の動画(6:52) 風間禅寿氏のサイト


楽譜

五線譜(スコア):3ka041g_菊の香や(五線譜) v1.02.pdf

 

縦譜(箏譜、尺八譜):準備中

 

マーク五線譜は「MuseScore」、縦譜は佐藤祈采氏ご提供の「JapoScore」を使用しています。

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