正しい照明について考えましょう!


ランプが車や歩行者から直接見える例


まぶしさ、エネルギーの無駄、光害など、照明が作りだす環境の問題が取り上 げられています。エジソンが電球を発明してから百二十年、水銀灯が発明され てから百年がたちました。照明の目的は、生活に役立ち、夜の安全を守ること です。広告や宣伝にもたくさん使われています。

ところが秩序のない、野放しの照明がたくさんの問題を出し始めている事も事 実です。照明の正しい使い方が望まれ、照明について考え直す時が来ています。
問題の一つには、眩しさがあります。白熱灯に比べて水銀灯やナトリウム灯は、 大変明るく、上の写真の様に光っているランプが直接見えると車の運転や歩行 者にも危険の可能性があります。この様な眩しい光で特にひどいものを障害光 とも呼びます。眩しさの少ない「カットオフ」や水平以上に光の出ない「フル カットオフ」タイプの適切な器具を使って、光を正しくコントロールすること は、大切な事です。


エネルギーの無駄も問題の一つです。右の様な例では、光が必要な歩道上では なく、住宅の壁や空に向けられており、無駄になっています。フルカットオフ 器具を使う事で、必要な場所を適切な照度(JISなどに推奨されています)で 明るくし、無駄も少なく、そして眩しさが少ない為に、夜間の視認性も大きく 向上します。

個人住宅、アパート、マンションの夜間照明でも照明が必要なときだけ使うよ うにすることで大切な電気エネルギーを節約出来ます。屋外照明に使われてい る電気エネルギーの30%以上が無駄になり、横浜市の例では、年間数十億円 の無駄があると予測されています。私たちの大切な税金の一部が無駄になって いる事に誰もが気付いていただきたいと思います。

左の例でも横方向と上方に向けても光がでています


歩道ではなく、住宅の壁を明るく照らしている照明−横浜市



1997年12月に京都で開かれた地球温暖化対策会議で、日本は二酸化炭素 を6%削減することを合意しました。CO2を削減する為にも、例えばアイドリン グストップでエンジンを必要な時だけ動かす事と同じように、照明についても 赤外線センサーやタイマースイッチを使って、必要な時だけ点灯し、省エネを 実現する時が来ています。

一晩中点けっぱなしのマンションの廊下灯です。この様な無駄が あることに気付いてください。ヨーロッパでは、必要な時だけ明かりを点灯す るタイマースイッチが使われています。(実例が次のページにあります)


企業や商店でも宣伝や広告の為に、互いに競争するように明るく、大きな照明 を設置する場合があるようです。広告照明は、広い範囲に影響を及ぼし、ギラ ギラした屋外照明が景観を台無しにすることもあります。看板は必ず上から下 へ照らすような、適切な配慮をお願いしたい所です。同時に障害光や漏れ光の 少ない効果的な照明で、車の運転や、歩行者に安全な照明を実現し、無駄な光 を抑え省エネにも配慮する必要があります。

ガソリンスタンドでも眩しさを防ぎ、省エネルギーを十分考える必要 があるのではないでしょうか



使いたい照明の例

正しい屋外照明を設置することで、その恩恵を受けるのは、全ての人です。市 民の快適で安全な生活、美しい夜景の中でいきいきと活気のある街、そのよう な演出を秩序ある照明の使い方で実現し、そして地球環境を守ることも出来ま す。誰もが利を受ける正しい照明の使い方に気付いて下さい。


スーパマーケットで使われているフルカットオフ型照明。(横須賀市)

民間のアパートで使われているタイマースイッチと階段灯です。夜間階段に人が近づくとセンサーが働き照明が点灯します。その後約一分間で自動的に消灯します。この例は、照明が必要な時だけ使われる理想的な照明の設置例です。(横須賀市)

左の二つは市営住宅、公園で使われ、三番目は道路灯として使われるフルカットオフタイプの照明器具です。いずれも反射板を内蔵し効率も良くなっています。三番目の例は、実際に夜間点灯した状態の写真ですが、灯具の下部にレンズを使わず、平面ガラスを使っていますから眩しさは、全くありません。外国では、このタイプの道路照明が増えています。(横須賀市)
いずれも日本道路公団JHが横浜横須賀道路(横横)で実際に使っている照明器具です。全ての照明が水平以上に光の出ないフルカットオフ型の照明具です。この道路は、横須賀の丘陵地を通り、周囲には、豊かな自然がのこっています。周囲の環境に影響しないよう十分な配慮がなされています。
これをエコロード、エコパーキングとしてホタル、野鳥、森や植物への影響を少なくし、同時にドライバーには、眩しさのないやさしい照明環境を実現しています。(JH横須賀PA)

スマートライトプログラム事務局
国際ダークスカイ協会日本セクション