照明の調査 − 横浜市 (その3)

変わりつつある横浜の照明文化
正しい照明を設置する恩恵は、明るく快適な照明環境実現、省エネルギー、 CO2削減、環境保護など多方面に広がります。市町村の経費節減にも大きく貢 献し、電気使用量を半減することも可能です。
スマートライトプログラムでは、横浜市で使われている照明の継続調査を実施 しています。その三回目、だんだんと広がりつつある適切な照明の設置例を紹 介します。


国際スタジアム
横浜市が世界に誇り、自信を持って作った国際総合競技場駐車場で使われ る照明です。
適切な照明の代名詞となったフルカットオフ型照 明の好例です。
水平方向の光を抑制することで、ドライバーに眩しさを与えず、必要な路面に 充分な配光をもたらします。広い照明範囲を確保するには、光源を出来るだけ フラットガラスに近づけること、適切な反射板を設計することです。
そうすれば、これまで以上に優秀な配光特性を得ることが出来ます。

ズーラシア
平成11年4月24日に、いよいよ開園する「横浜動物園−ズーラシア」に設 置された道路灯です。
ここでも、平面ガラスを下部に使った フルカット オフ型 の器具が使われています。
レンズを使わない ため、眩しさがな く、上方へ光が漏れることなく、全ての光束が下方に向いています。そして、 効率が良くなります。
ズーラシアは、横浜市西部にある緑区と旭区にまたがる、広い森や林の中に作 られています。周囲には、自然を生かした森林や公園、農地が残る場所で、蛍 の生息地も直ぐ近くにあります。ズーラシアの照明は、周囲の自然環境を十分 に配慮し、生態系や植物の成育に影響のない器具が選ばれています。

防犯灯
これは、横浜市のある企業で使われている防犯灯の一例です。
赤外線センサー を持ち、玄関に人が近づいた 時だけ、照明が点灯する工夫がされています。このセンサーを警備室にも接続 し、同時にテレビカメラで周囲の様子をモニターしています。
常時照明を点灯するのに比べて、より大きな防犯効 果が期待出来るのではないでしょうか。
省エネルギーの効果は、非常に大きく、ほぼ理想的なシステムと言えます。

新横浜のまちかど
横浜の新しい玄関、新横浜の街にも、 フルカッ トオフ型 照明が設置されていました。スタジアム通りとあるのが 読めるでしょうか?
歩道を歩いたり、車を運転するとその適切な性能を知ることが出来ます。 眩しさがなく、大変快適なのです。
眩しい光源が見えないため、照明が設置してあることが気にならず、それでい て、路面は、適切に明るく照明されています。これからの街に望まれる照明の 好例ではないでしょうか。
横浜の新しい照明文化
横浜市でも、ご覧の様に新しい照明文化が広がりつつあります。快適な夜間照 明の実現、省エネルギー、CO2削減という明確な目標を持ち、具体的な施策を 実施すれば、次の世代に安心して継承していける環境を作ることが出来ます。

頑張れ、横浜市!


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