みさき町立さつき天文台



 岡山県北部にある人口一万四千人の美咲町にある天文台です。中国山脈から少し南に下った、標高180mの山の上にあり、1996年4月設立、本年(2022年)で26年目になります。

 この天文台が出来た背景には、彗星・新星ハンター多胡昭彦さんの活躍がありました。多胡さんは1990年前後から自宅での観測が難しくなっていました。そこで新しい観測所を美咲町に建て、観測を続けていたのです。当時はフィルム撮影の時代です。晴れていれば観測所に通って撮影、自宅に戻って現像と新天体の確認作業を繰り返していました。そしてへびつかい座新星1994を発見します。この発見がきっかけになり、また環境省の星空観察で美咲町が全国9番目に暗い場所とされた事もあって、さつき天文台が建設されたのです。

 主要な天文機材は50pニュートン・カセグレン反射望遠鏡(ミカゲ光器製、田坂鏡)、その他に150ED屈折、ペンタックス10p屈折、更に15pED双眼鏡を備えています。雨天時には星空と時事の天文現象も紹介しています。開所当時には多胡昭彦さんのお話を聞くことが出来たのは多くの人の記憶に残っています。

 満天の星空の下で行う生の解説も売り物です。星座物語、星占い、惑星の紹介、そして15p双眼鏡による天の川や星空の案内は来館者にとって大変印象深い経験になっています。50pの大きな望遠鏡による観望と合わせて二倍楽しめる、そのような特徴のあるのがさつき天文台です。



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