山梨・まち[見物]誌ランデブー 第14号 特集・大泉村
金田一春彦さんの「日本の方言」コーナーに魅了され
話題いろいろ
大泉村役場前の道を隔てた南側一帯に、「いずみフレンドパーク」はある。ここには「八ヶ岳大泉図書館・児童館」「いずみプール(屋内温泉プール)」「ふれあい広場」があり「広場に隣接していずみ保育所もある。はるか前方には富士山が見え、右手には南アルプスの白峰、甲斐駒ヶ岳、振り返ると赤岳が見えるという「実に絶好のロケーションである。いい風が吹いてくる。
八ヶ岳大泉図書館の館長・新藤恵さんにお話をうかがう
「この図書館の特徴はいくつかあげられると思いますが、まずは夜間開館が話題になりましたね。夜十時まで開館していますが、平均して毎日数十人の方が利用されており、皆さんから夜間に利用できるのはありがたいと、お褒めのことばをいただいています」
確かに夜十時まで開館している図書館というのは、全国的に見ても珍しいだろう。だいたいが夜十時などという時間まで図書館に来たいと思う人がいるのだろうか?しかも、いわゆる都会とはちがってこのエリアは自然が豊かな高原地帯である。ところがだ、実はこの村、広大な別荘地帯を併せもっており、ここに住む住人たちの要望が背景に想定されていたようだ。
しかし夜間十時までということになると職員の皆さんが大変ですよね、と尋ねてみた。
「職員がいなければならないとなると大変ですよね」 と新藤さんは微笑まれた。
「そこに自動貸出機があるのが見えますか?あれと同じ機種がもう一台ありまして、その機械が貸出しをしてくれるのでこういう設定が可能になったのです」
夜間になると、館内の入りロに近い一角だけが外からの出入り可能となる。室内の一角に自動貸出磯が設置されていて、「彼」が来館者の対応をしててくれるというわけだ。
例えば館内で飲食をするとか煙草を吸うとか、その種の問題は起こりませんでしたか?
「幸いいままでのところはそういう問題は起きていません。ここが町中だったらあり得るかもしれませんけど、逆にこういう地域だからこそこのスタイルがとれたともいえるかもしれませんね」
自動貸出機に閑達してのエピソードがもう一つある。年間三百三十日開館、という「快挙」である。このこともこの自動貸出機の存在が可能にした。ということはこの館は年間三十五日しか休館していないのだ。しかも夜間サービスもある。職員は午前午後半交代制で、正規職員が図書館司書として二人、あとは臨時職員が二人。この少ないスタッフでこの体制を維持している。これも通常の貸出しの際、ほとんどは自動貸出機が行ってくれるため、ほかの業務がはかどるからだ。
(本文の冒頭より抜粋)
コンテンツ
- コンパクトだが多彩な工夫
- いよいよ「方言」コーナーへ
- いろいろなエリアの方言が
- クイズもあるし、事件簿も
(注)大泉村は、市町村合併により現在の北杜市の一部となっています。