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山梨・まち[見物]誌ランデブー 第18号 特集・丹波山村

第18号 特集・丹波山村 丹波山村

青梅街道を行く

丹波山村国道411号線を、塩山から丹波山村に向かってひたすら走る。この道が青梅街道・大菩薩ラインだ。途中、塩山北中の辺り、中萩原で、左手に一葉の父親の生家跡という看板を見つける。樋口一葉の父母はこの地域で生まれ育ったのだ。
 その父親は、実家の近くにある、しだれ桜で有名な慈雲寺に勉強に通う途中にあった家で母親をみそめ、恋に落ち、親に許されぬまま江戸に駆け落ちする。そのときの母親のお腹にはすでに子供がいて、その子が一葉の姉になった。
 つまり、一葉は江戸で生まれ江戸で育ち24歳で亡くなるまで、ついに甲州の血に足を踏み入れることはなかった。それなのに、彼女の小説の中にはけっこう甲州の話が出てくる。それはどうしてなのか?というような謎解き話がいまでも巷間をにぎわしている。その答えはランデブー12号ですでに紹介ずみなのでそれを読んでいただくこととし、さて車は裂石温泉を過ぎて柳沢峠に向かう。有名な「大菩薩の湯」は、その先にあった。
 大菩薩峠を登山した人たちは、 帰途、この温泉で疲れを癒すのが定番だそうで、なかなかすごしやすそうな施設だ。ふと見上げると背後後方に見えるのが大菩薩峠。雪帽子をかぶって見える。三月頃まではオフシーズンということで、今が穴場かもしれない。
 駐車場の下、500メートルくらいの場所、青梅街道沿いにあったという番所の門を復元した門もある。ここの源泉は冷泉で、温かくはない。長湯をして体のシンまで温まることが肝心だ。

「大菩薩の湯」は、4つのプレートがひしめき合う場所から生まれた本格的天然温泉。高アルカリなのに、成分的にマイルドという世界でも極めてユニークな湯です。

脱衣所にはそんな記述が記されていた。

くねくねと曲がる道をしばらく登ると、柳沢峠の山頂に至る。「柳沢峠茶屋」という看板があるが、この山頂の店のシャッターは閉じたままで、ひとり自動販売機だけが稼動していた。
 まだ、雪が残っている広場にバイクでツーリングしている若者たちが数人休憩していた。その先にシンプルな見晴台があった。脇に「秩父多摩甲斐国立公園」という案内ポールが立っている。
 ここから見る富士山が美しいことで有名だ。あいにく霞んでよく見えない。しかし目を凝らすとうっすらと富士の姿が浮かび上がって見えた。うまく写真に写っているといいのだが。
 この柳沢峠を越える道ができる前は、旅人たちは大菩薩峠道を使っていたわけだ。大菩薩とは標高差が400メートルある。この道ができて、山梨と東京の行き来がずいぶん楽になったという。

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