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●第2回ミュージアムの通信簿/エヴァリュエーション・ツアー
国立西洋美術館(上野)
第2回ツアー結果報告書(PDF版)はこちらから
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2003年8月17日、つなぐNPO「観客の学校」主催で、第2回「ミュージアムの通信簿/エヴァリュエーション・ツアー」を開催しました。
会場は東京上野の国立西洋美術館。前回の東京国立近代美術館につづき、再び地の利がよく収容力のある館のふところをお借りしています。
今回は前回よりもさらに多くのMLに呼びかけたこともあり、参加人数はスタッフも入れて61名。関西方面など遠方からの参加も多数ありました。年齢層も職業もバラエティに富んでいたのは前回同様ですが、今回は小学生のお子さん連れもあり、スタッフは、「次回は子ども向け通信簿をつくるぞー!」と息巻いております。
「行政による評価とも、専門家による評価とも、美術館内部による自己評価ともちがう、観客の立場に立った評価を行いたい」というツアーの趣旨や、チェックポイント帳の「ミュージアムの通信簿」をお配りして皆さんに記載いただくという手法は、第1回目と同様ですが、まずはいろいろなやり方を試してみたいということで、今回は西洋美術館の普及担当学芸員である寺島さんにお願いして、館の普及活動や現在開催中の夏休みプログラム「ココロのマド」展について、お話をいただきました。
評価によってミュージアムも変えたいけれど、ミュージアムをもっと知ることで観客も成長したい、という「観客の学校」にとって、貴重な機会となりました。寺島さん、ありがとうございました。
今回チェックをしたのは、企画展の「ドイツ・ロマン主義の風景素描」という渋めの展覧会と常設展会場(常設展の中に、主に収蔵品を用いた展覧会「ココロのマド」が入れ子状に入っています)。もちろん展覧会だけでなく、レストラン「すいれん」やミュージアムショップ、情報コーナーなどの施設や、「ココロのマド」で配られた解説シートなどもチェックして、結局、反省会のために再びみんなで集まったのが午後の4時。今回も長丁場となりました。
参加者が大勢集まってくださったことに嬉しい悲鳴をあげていたスタッフですが、「これだけの人数でどうやって反省会を?」と悩んでいたところ、快く館の講堂をお貸しいただいて、一同感謝の気持ちでいっぱいです。
とはいえ、評価は評価。参加者の皆さんも、厳しくも愛をもって評価に望んでくれたことと思います。
参加された方からは、せっかくこんなにがんばってツアーに臨んだのだから、「評価結果を活かしたい」というご意見をたくさん頂戴しました。感想には、「チェックポイントを気にしながら見て歩くと、これまでとはちがった、あるいは新しいミュージアムの姿が見えてくる」というものもあれば、ただひたすら「疲れたー」というものも。ツアーの運営方法やスケジュール、スタッフの段取りについて、こうしたらどう?というアドバイスもいっぱいいただきました。
しばらくはいろいろな形でのツアーを行って、よりよい方向を探っていきたいと考えています。
皆さんも、「通信簿」を片手に、「観客の達人」への第1歩を踏み出しませんか?
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