◆◇◆◇◆◇◆◇◆ お 店 の 基 本 情 報 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆

marugo   

店  名:丸五 (まるご)
*店舗改築のため、2005年12月31日より休業中、4月上旬改築完成予定
エ リ ア:東京 (秋葉原)
住  所:千代田区外神田1−8−14
電  話:03−3255−6595
アクセス:JR秋葉原駅電気街口(西口)より徒歩4〜5分。
     電気街口改札を出て右手側の出口より駅構外に出る。
     すぐ左手に向かい鉄道高架(総武線)横の道をアキハ
     バラデバートに沿ってお茶の水方向に進む。高架下の
     大通り(中央通り)の信号横断歩道を渡り、ナカウラ
     とCLUB-SEGAの間の通り(東京ラジオデパート前)を進
     み、石丸電気本店先の角(オノデン新館手前)を右に
     曲がり数十m行くと稲荷大明神の並びに店舗が見える。     
営業時間:11:30〜14:50(L.O.) 
     17:00〜20:10(L.O.)
休  み:月曜・第3火曜日
席  数:1階はカウンター席7席程度、テーブル席2卓x2人、
     2階席もある。
メニュー:               (消費税込み)
     特ヒレかつ       (単品)  1950円
     特ロースかつ    (〃 )  1650円
     ヒレかつ定食          1950円
       (ご飯、赤出し、お新香付き)
     ロースかつ定食         1650円
       (ご飯、赤出し、お新香付き)
     若鶏かつ定食          1350円
       (ご飯、赤出し、お新香付き)
     ヒレソテー       (単品)  1950円
     ロースソテー     (〃 )  1650円
     ロース生姜焼    (〃 )  1200円
     串カツ       (〃 )  1200円
     盛合わせ      (〃 )  1750円
       (一口ヒレかつ、車海老フライ)
     車海老フライ    (〃 )  1650円 
     松阪牛スタミナ焼き (〃 )  1750円
     その他メニュー多数
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     セット(ご飯、赤出し、お新香付き)400円
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     <季節メニュー>
     かきフライ定食         1600円
丸五
     
◆◇◆◇◆◇◆ コ メ ン ト ・ 訪 問 記 録 ◆◇◆◇◆◇◆

訪 問 日:2002年12月下旬昼時  (それ以前の訪問記録1996.5)
食べた物:特ロースかつ+セット 2050円(1650円+400円)(消費税込み)
肉   :厚さ約1.6cm程度、脂がほど良く赤身にサシこんだロース肉、もちもち
     とした弾力があり柔らかい。推定重量150〜170g程度、三元豚(山形の
     平田牧場産)と思われる。
ころも :(色)淡い黄金色、(厚み)やや薄手、(きめ)中目
     (食感)ふわっとした優しい食感、ほのかにごま油の香ばしい風味。
つけ合せ:キャベツ細切り(青じそをミックス)、トマト、レタス少々、レモン。
     (キャベツは手切りでみずみずしく旨い。)
ソース :卓上壺に自家製濃厚とんかつソース、塩、カラシ他。
     (自家製ソースは、持ち帰り販売もしている)
そ の 他:セットは、ご飯、赤だし(なめこ、豆腐)、お新香(千切り大根、
     青じそ)。ご飯は追加料金無しで一度お代わり可能。

コメント:前回訪問時に、ロースかつ定食をいただいたが、ご飯、赤出汁、
     漬物、キャベツ等の脇役の品々の素晴らしさ、さらには至れり尽
     くせりの接客対応も最高レベルであった。しかしながら、主役で
     ある肉のボリュームや質感が1600円(当時価格)の価格の定食と
     しては寂しい印象であったので、他店との比較において、価格と
     満足度バランスを考え低めの評価点(6点)を付けていた。

     その後、様々な方々よりメールや掲示板などにいただいた情報な
     どによると、この店の真価はやはり「特ロース」で評価されるべ
     きというご意見が大多数であった。年末になりやっと秋葉原方面
     でゆっくり食事時間がとれる機会ができたので、満を持して再訪
     してみた。

     秋葉原電気街の一角にそこだけ時間の流れが止まった様に感じさ
     せるレトロな木造店舗、相変わらずごま油の良い香りが店を包ん
     でいる。店に入るとすかさずフロアー係りの店員さんがコートを
     預かってくれ、磨き込まれたカウンター席に案内されおしぼりが
     出される。今回のメニュー選択は当然「特ロース」のセット、ほ
     どなく緑茶が運ばれ、その後のお茶の補給や定番の新聞サービス
     など、こまめな気配りの接客対応は最高です。

     衣を付けて揚げるのは、ベテランのご主人の担当、脇を固める若
     手職人さん達は上がったかつを大きな包丁で切ったり、ご飯や味
     噌汁を注いだり、緊張感の中にも阿吽の呼吸で仕事が流れて行く。

     低温で十数分のじっくり揚げ、登場したとんかつは淡い黄金色の
     衣をまとい、丸みを帯びた形状。以前食べたロース定食の細長形
     とは全く違う。一切れ箸でつまみ肉の断面を見ると、脂が程良く
     サシ込んでいる見事な肉質、中心がほんのりピンク色の肉汁溢れ
     る絶妙の仕上がり。大きく口をあけてガブリと噛みつくと、ほの
     かなごま油の風味の先に、肉の旨みがじわぁ〜っと口に拡がる。
     私は別に平田牧場の宣伝マンでは無いが..(笑)..この三元豚は
     どこの店で食べても安定していて実に旨い。
     
     ふんわり優しい衣と肉の相性も素晴らしい。料理専門誌(柴田書
     店:料理百科)などに掲載された情報によると、この丸五では、
     コーンサラダ油を主として、ごま油を10%程度風味付けに加え
     ているそうだ。好き嫌いはあるかもしれないが、この様なサラダ
     油にごま油をブレンドした揚油を使う店は、都内の下町老舗高級
     店系に見られるひとつのスタイルである。(例:勝漫、かつ銀、
     かつ吉..かつ好..)。
     
     肉がかなり上等なだけに、塩で食べても充分旨い。卓上の自家製
     ソースは、香辛料の風味(シナモン、ローリエ等?)が香り立ち、
     甘ったるさが無いので、これまた相性が旨い。肉を全て食べきっ
     て、ほどほどのボリューム感。もう一切れ食べたいかなぁ〜
     という腹八分目状態でしょうか....若い男性のお客さん等には少
     しもの足りなさがあるのかもしれないですね。     

     ふんわり炊きたてのご飯も素晴らしく、ダシの利いた味噌汁(赤
     出し)も相変わらず旨い。思わず食が進んでご飯をお代わりして
     しまった。青じそがミックスされたキャベツも、手切りでシャキ
     シャキとしていて、しその清涼感が口直しにとてもよい。

     食後にはジャスミン茶がさっと運ばれ、口の中の油をサッパリと
     洗い流してくれる。卓上には店名入りの紙袋に入った竹製の伝統
     工芸品の爪楊枝が。細かいところまで実にこだわりが貫き通され
     ている。

     正直言って、前回の印象は何であったのか・・主役のとんかつが
     これだけ素晴らしいものであれば、もはやほとんど完璧に近い定
     食である。店の雰囲気や接客を含めて、まさに東京のとんかつ屋
     の名店と呼ぶにふさわしい印象だ。

     この店では、400円奮発して「特ロース」が必須の選択ではな
     いだろうか。この文書を書いているうちにまた食べに行きたくな
     ってしまった..病みつきになりそうである..(笑)


10段階評価:10