堀内一三 評論等
コラム堀内一三 03/7
コラム堀内一三(98年)

6月29日(日) 「渚にしやがれ」
 昨夜からフジの27時間TV「みんなのうた」が放映されており、肝心の唄がなくて みのもんたの愚にもつかない喋りばかりなので見なかったが、桑田特番だけ鑑賞。 サザン再始動で深夜のライブ放映に気分は大晦日、確かに半年終わってるのだが。 ライブ前、順にメンバーが紹介されるシーンがあり、前半の弾き語りコーナーにも 桑田夫妻ともに登場していたギタリスト氏もテロップが入っている。 これは宗教活動に専念された大森氏に替わり加入したということか、 イアン・スチュアートの様な扱いか。新曲は昨今毎度の如くよく出来た焼き直し。
 で本日CD屋に行ってみると、更によく出来たことに 「勝手にシンドバッド 25周年BOX」Tシャツ付が並んでおりつい買って仕舞う。 2100円の価格設定は、主対象となる私の様な世代が安易に購入することを見越しているのだろうが、 同じくシャツ付き2万円のYMOと余りに差があり過ぎないか。 購買力の差というよりは、「一応現役」と「過去」による規模の差か。

 夜は杉並では著名な桃太郎寿司にて。北口線路沿いに本店から3号店迄並んでおり 何時も満席。幾ら安いとはいえいきなり「穴子10個、サビ抜きで」と頼むのは気が引ける。 が引けても他には食えないので計17個食す。他に烏賊の塩焼き、アサリ汁。
 帰路、PALの書店「湘南堂」に寄るも何と6月末で一旦閉店、移転先はHPで追ってご連絡 とある。新店舗の場所も教えないとは余りに不可解ではないか。 経営が変わるのか、北口に去って仕舞うのか、しかし北口には元・現代書店がリニューアルした ばかりなのでそれはなかろう、と不安が募る。嗚呼、また服屋が増えるのだけは やめてくれ。
6月28日(土) 「薔薇の包みの」
 久々に妻と新宿にお買い物。スーツ・ネクタイ・鞄を買って貰う。 必要な物は全て鞄に詰め込んで肌身離さず移動するタイプなので 2年弱のペースで鞄を買い換えざるを得なくなる。
 更に壊れかけた卓上電話/FAX機を約10年振りに買い換えるが、 今般初めてナンバー・ディスプレイが有料であることを知った。 規格の違いはあろうが携帯電話で当たり前のことが恰も夢の新技術の如く 喧伝されていたとは、これでは固定電話が減る一方なのも頷けるというものだ。

 日テレがまたタイタニックを2夜連続放映している。そろそろ放映権が 切れるのかも知れないが、見る度にヒロインのK.ウインスレットが余りにふくよか、健康そうで 華奢なデカプリオの代わりに貴方が海に入っていれば二人とも助かったのでは、 と突っ込みたくなる。椿姫の様。とか言いながらまた見てるのだが。
6月27日(金) 「タコ足」
 会社の組織再編で席替えに。引き出しの中も全て出してというお達しで 素直に従がったが、実は机に造り付けの引き出しだけでキャビネットは そのまま運べば良かったことに気付く。考えてみれば当たり前だが、 時ならぬ大片付けになって仕舞った。
 太田誠一議員の「レイプ学生元気」発言が話題に。この種の問題発言は その場で脈略の中で聞けばある種の比喩であることが理解出来なくもないのだろうが、 切り離されて活字になってみると気でも違ったのではないかという程の インパクトがある。

 さてケーブルが到着して無事、携帯電話撮影写真をPCに取り込める様になったのは 良かったが、遂にUSBが8本埋まって足下が垂れ下がる端末だらけに なって仕舞った。デジカメにPDAに携帯、今や殆ど使えないシリアルポートからの 線もあるので混乱に拍車が掛かりそうだが、本頁にも少々写真を追加。
 夜は高円寺探索と洒落こんで、ルック商店街を練り歩く。JR高円寺駅から地下鉄新高円寺駅に 繋がる長い商店街のうち、天蓋があるところが先月新装開店したPALで、 南側はルックになる。高円寺駅より向って右側、店主が心臓発作から無事復活された とんかつ店も美味いのだが本日は遣り過ごして更に探索。 と右に折れる行き止まりの小路地が現れ、小ぢんまりした食べ物屋街になっている。 何かに惹き付けられるかの様に韓国料理店「陽(ヤン)」へ。 焼肉でない韓国料理となると高級店の多いものだが、狭い店内は女将さん一人で作っておられる様で 安くて旨くて脱帽。まだまだ高円寺は奥が深い。
6月26日(木) 「亘はタンとは読まぬ」
 午後、AIESECの現役OB担当氏が来訪。研修(Internship)に特化した弊害、と言い切っていいのかは 判然としないが、ボランティア団体の要素が大きくなり、研修に絡めて「企画」的な事柄を 催そうとしても仲々内部審査を通らないという。 往時の情勢を紹介、AIESECの金丸信と言われた(勝手に呼んでいた)S氏の言である− 或いはそう記憶に固定化されているだけかも知れないが− 「AIESECは壮大な実験場である」論を展開、参考にはならなかっただろうが。 ただ端的に言えば我々の学生時代、あれだけ好き勝手に出来たのはバブル経済の僥倖に 過ぎないというののもまた事実であり、それぞれの時代にそれぞれのAIESECという名の サークルがあるのが一番に違いない。

 久保亘元社会党書記長逝去。山花・久保という当時の社会党右派の頭目の動きによっては 村山政権は成立しないか、或いは早々に瓦解した可能性もあった。 今となってはそうすべきだったとは言えないが、 そう出来なかったのは、日蘇国交回復交渉に臨んだ重光葵ではないが、 既に政治家としてのみならず、人間としての生命も消えゆくことが 定められていたからだろうか、と一寸感傷的になる。
 ところで昼にCDレンタル屋でサボっていたらI先生からお電話があり、 調べものだったので急ぎ会社に戻り回答す。バックに大音響で音楽が鳴ってるので吃驚して 思わず借りようとしていたCDを鞄に入れて仕舞いそうになり返って焦りました。
6月23日(月) 「節電のため」
 エアコンに続き会社のエレベーターが1台止まる。元々プログラムが悪いのか 延々待たされた挙句に2台一緒に来たりと評判が悪かったが、 これでは来客に失礼ではないか。
 本日より国会正常化。民主党には司令塔も戦術も無いのか。
6月22日(日) 「コウエンジャー」
 ここのところ高円寺で飯を食うことが多い。家から徒歩5分程度でそこそこ食べられる店が 多いのが高円寺の特質で、一寸した地元再発掘である。本日の行く先は 高南通り沿い、焼酎の大量に並ぶ「芭句守」の隣に、廃工場の建屋を用いたPlanet3rd。 渋谷が本拠でMACが並んでいたり、2階はギャラリーと書いてありながら 何処から2階に昇るのか判然としなかったりと高円寺らしくない異空間。 広く、立地も特段良くない割に客が多い。が食い物は今ひとつでした。飲みすけの店ですね。

 久々にゴルフ練習の調子が良かったと思いきや、7/5のラウンドをキャンセルせざるを 得なくなり残念。先週予告した通り、大胆にもJフューリックの打法を参考にしたのが 良かったのか、果た又単なる錯覚か。
 共産党が綱領改編、「愛される共産党」再びか。阪神戦に連敗、巨人終戦です。
6月21日(土) 「電話さえ出来れば」
 余りに現行機がボロボロになったので携帯電話機を改めた。 長年「携帯は電話さえ出来れば」と松本人志がCMで語っている通りの思想の持ち主だったのに、 J-phoneショップに出向くと、既に機種交換対象機に縦長タイプはなく、 殆どがカメラ付。となると矢張り30万画素ぐらいはあった方が、本コラム掲載にも役立つしと 俄かに宗旨変え。前回から1年半経過にも拘わらず1万円も叩いて東芝J-T08を購入した。
 とこれが存外に便利。序でにPCに画像を落すためのケーブルも注文して仕舞う。 策略に嵌まっている。右写真はわが家から臨む高南通り。FOMAの伸び悩みを見る限り、画像方面の進展は一段落で 今後はPDA機能の取り込みだろうか。ウルトラ警備隊の世界ももうすぐだ。

 ところで皆さん折畳み型携帯電話機の場合、何処に入れておられるのだろうか。 私はずっと胸ポケットに煙草とともに入れていたが、新機は嵩張るのでズボン左ポケットに転向。 これもまだしっくり来ていない。そもそもポケットにモノを入れ過ぎですぐ穴が開くと 妻に怒られているが、震えるだけでも着信が判るところに持っていなければ無意味だろう。 これに伴い財布はズボン右ポケットに復帰、なお着信メロディは再び「マッド・ピエロ」と致しました。
6月19日(木) 「Smokin' Boogie」
 7月からの煙草値上げの注意書きが自動販売機に登場した。 想えば私が大学に入った頃、180円だったハイライトが270円、実に15年で5割増しとは このデフレ世相も吃驚のハイパーインフレだ。 なるほどイラク特措法はもう通ったのか、と思うのは早合点で、新幹線が増える訳でもなく、 今回は"普通に"昨年の税制改正にて決まった措置。 ふと気が付けば飯田橋駅も溜池山王駅も階段脇の灰皿が消え、議員会館も完全分煙措置が 取られ、アビーロードを歩くポール・マッカトニーまで禁煙させられそうになっている。
 さてあと10日余り、今回は買い溜めしないで禁煙してみようかしらん。 少なくとも地方に委譲される様なので今から地元で買う様癖を付けておいた方がいい模様です。
6月18日(水) 「熟睡か傾眠か」
 昨日の会期延長に反発し本日から野党は審議拒否。果たしてこの審議拒否という戦術は 如何なる意義を持つのか。議院内閣制下において野党は政府案への対案を提示するとしても 先の有事立法の如く国民大多数の合意擬制のため多数会派の賛成を図り、野党案を一部取り入れるケースや、 或いは臓器移植法の様に極めて思想・信条に立脚するために党議拘束を敢えて外す場合を除き、 当該対案が法律として成立することはあり得ない。
 従って粛々と政府案の政策内容・手続き面の不備を指摘、これをアピールすることにより 次期総選挙での勝利に結び付けるのが野党の大戦略なのだが、この中で極めて強く政府政策への 反意を世論に訴えるためのひとつの手段として「審議拒否」は是認されよう。 即ち、嘗て日本社会党が単に反政府を喧伝するがために形式的に一定期間の審議拒否や投票時の 牛歩戦術を用いたことが「野党ボケ」と看破されたのに対し、 今国会において当初より国会を止めない姿勢を貫いてきた民主党が、切り札として 最後に審議拒否策を持ってきたのは戦術としては正しい。 しかし、果たして如何なる理由で「起きる」のか。有事法制と異なり当初から極めて強い 反意を示して仕舞ったイラク特措法の賛成に回るにはより過大な党内調整が必要となろう。 本来ならば寝続けることが嘗ての社会党との差異を明らかにするためにも 筋となる筈だが、それならば住専問題における新進党のピケが大失敗に終わった様に、 単に寝るだけでなく最終的な理が民主党側にあるという確信の上に解散総選挙に追い込む程の 大きな賭けでなくてはないない、が恐らく単に反戦・平和勢力の糾合という表面上の国民賛同を 得ることも難しかろう。
 今後は単に戦争につながるからといった子供染みた論理でなく、何故自衛隊を派遣することが 国益につながらないのかの理論構築に努め、一定の党内合意が得られた段階で審議に参加して 反対を貫いて可能性は大きくないかも知れないが10月選挙に備えるべきではないか。 或いは自民党総裁選に乗じて小泉批判を繰り広げる程の禁じ手を使わなければ 残された時間は少ないかも知れないが。

 本日、あの宮澤内閣不信任案成立から10年。世の中は変わりつつあるのか。
6月17日(火) 「石油ショック再び」
 会社が暑い。省エネルギーのための冷房賦課軽減試行地域に指定され、 対外関係を旨とする仕事柄背広以外着れない当部ではなく、 軽装可の部署にて試行すべしと主張したのだが、あっさり外気に合わせ 26〜28度設定、と相成って仕舞った。経産省や経団連では当たり前なのかも知れないが、 これでは真夏が思いやられる。加納先生ならずとも原発の再稼動が待たれるところだ。
 原発は無謬に安全でなければならないという神話を外し、改めて可能な限りの安全性の確保と 環境負荷、コスト等を代替手段と比較考量した上で、原発の意義を示すことが必要ではないか。 では何故東京の電力を福島が負担しなければならないのかと問われれば、 それは本質的には国内における適材適所の地域分担であり、それでも無謬の安全性に拘るの ならば、原発立地に伴うプラス面も含めてゼロから判断するしかあるまい。
 原発はいずれ燃料電池に置き換わるまでの過渡的なエネルギーだというのはまた別の話。

 夜、中途からウヰスキーの一気飲みなど豪快な飲み会になり沈没。二次会の店と帰宅後と 2回嘔吐す。酒は回数を重ねることで強くなっていくのは事実だが、所詮は持って生まれた 許容量から大きく離れることは出来ない。幾ら飲んでも当日は陽気に酔える体質は羨ましくもあり、 ご労苦も察せらる。
6月16日(月) 「俄か環境派」
 イベントが催され午後は台場に出向く。特段仕事がある様でない様で、 秘書I氏が来られたので懇談交え夕刻迄。車を買わざるを得なくなったら矢張りプリウスにしよう。 環境派をアピールするため、も否めないが現実にランイング・コストの違いは大きかろう。 90年の段階でAIESECが「持続的開発(環境と開発の両立)」を掲げたのは先見の明があったのは 疑いない。往々にして「環境」を題目に掲げる方々は環境さえ良くなれば生活が不随になっても良い、 という発想に陥りがちだが、それは健康であれば死んでもいい、戦争するぐらいなら 侵略された方がいい、との倒錯した思想と大差ない。如何に高文化にして利便性の高い 生活を永く可能とするために自然環境の維持と開発を調和させるかが我々に求められているに 他ならない。

 朝、TVを付けると既にフューリック5差リード。もつれてたら会社に遅れて行こうかと 思ったが結果が目に見えているので断念。波乱なき最終日に終わったが、終盤にかけ 続々とアンダーパーが減り、子供が混じってプレーしてる様にしか見えない 田中秀道(2オーバー)が15位タイに浮上、来年の出場権獲得は称えたい。
6月14(土)-15(日) 「ゴルフ観戦三昧」
 週末は来週の食物買出しや掃除・洗濯に妻の指揮の下勤しむ傍ら、全米オープン観戦に費やす。 予選ラウンドは15時から放映開始で実に飯食って帰ってきてもまだやってるので驚く。 Tワトソン、Nプライスのベテラン勢の奮起には感銘を覚えたが、3日目(再放送は16日18-24時) Tウッズが大叩き、首位を争っていた足が異様に長いVJシンも終盤見る見る内に落ちていき 興味が削がれる。後ろから見てトップの位置でクラブが右側に倒れ、 そこからループ状に回って降りてくる「8の字」打法のJフューリックが独走。 何故こんな打ち方で勝てるのか不思議だったが、随分矯正されており、 寧ろクラブが下から強烈に出てくるのが特色。私も試してみようかと思うが上背がないと難しかろう。
例年のコースに比べるとラフの伸びが小さく、風も予想外に少なくと 難易度少だったが、最終日は260y超のパー3でグリーン手前にピンを切るなど無理して 結局はアンダーパーは4人のみ。
 しかしゴルフネットワークばかり見ているとCMがリピートばかりなので嫌が応でも目に 焼き付いてくる。坂田プロのマルマン「30歳過ぎたらマルマンです」。「貴方何歳」「29歳です」 と答えている人は今一体幾つなのだろう。ウッズが不調になればなる程、ナイキのCMが 空しく響くというのも難しいものだ。
6月13日(金) 「木婚式」
 入院〜実家療養から25日振りに昨日、妻が帰還。目出度い。目出度い続きに 本日にて成婚5周年となり、近隣の南欧料理店にて細かな木婚式と洒落こむ。 私も新橋と行ったり来たりの日々だったが、何代一人は退屈だし、 久々にこいこいも出来、しかも鮮やかな逆転勝ちで良かった良かった。
 この南欧料理店「Del Sol」、高円寺には珍しい小洒落た店なのだが、 開店直後は異様にパスタ量が多かったのが昨今は並になっているので 侮って注文すると、何故か本日は久々に大盛りで一寸胃もたれ気味。 果たして麺をメインにするか二人で一皿取ると多めに登場する傾向が あるやうにも見えるが、或いは家族連れの多い土日に比べ空いてる金曜だったからなのか。 ピザが旨く満悦しました。
6月12日(木) 「胃カメラの飲み過ぎに御注意」
 2月に再発した胃潰瘍、以降薬を飲み続けて本日が胃カメラ再診。 ところが昨夜飲み過ぎたお陰か実際には空気が出てただけの様だが 体感としては嘔吐を繰り返し、カメラが入っていかない。 矢張り宿酔いで胃カメラはまずかったかと思いきや、麻酔をやり直し 時をおかずに再挑戦すると今度は支障無く挿入さる。どうやら麻酔から 時間が空き過ぎたのが敗因だったのではないか。無事快方に向かっている由。

 昼は某社政治部の方にお会いす。先方にメリットがあるとも思えないのだが 丁寧に教えて戴く、多謝極まれり。総裁選未だ混沌か。
 13日阪神戦からの復帰報道があったところでペタ改めジーニが強行帰国。 永遠にお告げでも聴いてろ。
6月10日(火) 「旅立ちの日」
 イラク新法審議が愈々視野に入ってきた。 今回は大量破壊兵器を有する非道な国家・イラクを世界各国で安全な国家とするための 復興支援、という名目だが、明確に停戦が合意されていない地域に 幾ら後方とはいえ陸上部隊が赴くのならば、本来はこの機に 正当防衛・緊急避難に限られている武器使用基準を見直し、 かつ中東への派遣はPKOに順じかつテロ特措法同様の臨時・特例措置であるということを 明示した上で、今度はアジア地域を対象とした日米安保の実効性確保、 即ち集団的自衛権行使に関する再解釈を行うべきだろう。 勿論、方で最後まで戦争反対に追い込まれた仏独が苦境に陥ってる内に、 人員を派遣して実績を作るためには早期対応でなければならないが、 肝心の派遣される自衛官が納得の出来る法制であることがまず肝要だ。

 昼に人と飯を食いそのまま永田町を回って、夕刻日本経団連・企業人政治Fの総会、 永田町に戻ってパーティー。「竹中大臣を罷免せよ」を文春に発表した総務会長が同趣旨の 講演を行う。巧みに小泉首相その人への強い批判は避け、竹中氏を槍玉に挙げる。 同時に首相の側も竹中氏という避雷針を置くことで火の子が自らに振りにくい 構図を作り上げているというのは、竹中氏の行動如何以前に悲しむべき事態ではないか。
 一旦新橋に寄り21時より研究会、今日は早々22:30終了で幸運。会社に居ない一日でした。
6月9日(月) 「皇太子殿下・妃殿下御成婚10周年」
 はや10年とは時の経つのは実に早いものだ。御成婚発表の日、「20:45より特別番組放送のため 番組を中断します」と奇妙なテロップが流れ、これはもしやと思うと当に御成婚発表、 直後に電話が掛かってきてこれはH氏からに違いないと思うと矢張り当に氏で 二人でわが事の如く御成婚を喜びあったのが懐かしい。当時氏は山梨勤務で 宝飾産業への好影響を力説していたことが鮮明に記憶に残っている。 氏も私も、社会的には保守的で(経済的には比較的自由主義)、 かつ同時に偶々皇室に深い敬意を抱いているのであって、世間的にはこの嗜好性は「右翼」と 呼ばれるが、「右翼的」なのであって「右翼」ではない(笑)。
 錫婚御目出度ふ御座います。因みに我が家は間もなく木婚です。
6月8日(日) 「肩透かし」
 万景峰号、入港せず。「特定外国船舶入港禁止法案」提起やPSCの活用をはじめわが国が「圧力」姿勢を 示したことで入港が見送られた、それ自体は良かったが、では果たして性懲りもなく 来ていたらどうなっていたのか。 わが国法規に違反している疑いが強く、かつ当該国政府がその行為を黙認(乃至は関与) しているのなら、当然疑いを調査し、事実であれば改めさせねばならない。 いっそ来て呉れて仕舞った方が今後の話が早かったのかも知れないが、 そこはかの国も百戦錬磨であろう。
 丁度前日は桂ざこば似の慮大統領と長髪小泉首相とBOA氏、という妙に絵になる スリーショットがあったばかりだが、のほほんとしている方が太平でいい。 SMAP草ナギ氏といい文化交流が盛んなのはよいことだ。

 統一地方選で候補者乱立、再選挙となった札幌市長選で民主党推薦候補が勝利。 前回自民党推薦で出た前市議が民主候補を応援するという分裂選挙では致し方ないが、 こういう結果を見ると思い出すのが、漫画「票田のトラクター」で中村派の意向に逆らって 著しいスタンドプレーを行った伝馬議員を「知事選に出馬させ負けさせて政界から葬る」 というプランが出てくる。今回のケースがどうなのかは全く寡聞だし、 実際に件の如き深謀遠慮があるのかどうかも知らないが、政治が「分かり難い」のは よろしくない。
6月7日(土) 「泰安洋行」
 昨日の仏留学のK氏に続き、今日は米留学/赴任組の送別会。 本日の面子を眺めてみるとほぼ総員が留学経験者で、英語がまともに話れないのは 私ぐらいではないか。ここ迄来ると喋れないのが個性になったりして。ならないならない。 何はともあれ1or2年後に元気に再び集まりませう。Von Voyage!

 先日から改めて大滝詠一の「All About NIAGARA」を読んでいて久々に「CM Special」を聞くと、 演奏がキャラメル・ママだったり豪奢。CD屋で大滝ものを大量に借りてくる。 以前も述べたことがあるが、私の音楽趣向ではYMO→細野→はっぴいえんど→大滝詠一と来て、 ナイアガラの主なアルバムはテープに落としてあったのだが、多羅尾伴内シリーズは未聴で、 今般初めて「Let's Ondo Again」を聴いた。 流石に仲々凝っている。とくに「渚のシンドバッド」のパロディー「河原の石川五右衛門」は 初発表時に収録出来なかっただけのことはあり、よく出来ている。 数年に1度、ドラマの主題歌を過去の焼き直し(?)の如く書く隠遁生活、 還暦になったら復帰説もあるようだが、2度と公衆の面前に姿を現すことはないのだろうか。
6月6日(金) 「サイダーではない」
 有事三法が遂に成立。想い起こせば三矢研究で叩かれたり、栗栖倒幕議長が解任されたりの 苦闘の日々が甦る(前者は生まれる前、後者は小学生なので勿論覚えていない)。 勿論、有事法制はこれで終わりではなく、内には文字通り「有事」を迎えた際に、 国民を如何に守るのかの具体手続法、外には集団的自衛権と専守防衛のための外敵攻撃の是非と その手段、更には日米安保の再昇華と課題は山積、更にその前哨戦ともなり得る イラク復興支援新法審議が迫っているが、先ずは第一歩として三法が成立したことを 評価したい。
6月5日(木) 「8条委の悲劇再び?」
 地方分権改革推進会議の「三位一体」、地方税源委譲実質先送り。 本来は生活密着型の細かい事業は地方に委ね、国は防衛・通商・外交等(+地域間調整か)に 遺憾なく全力を発揮出来る体制が望ましい。が本質から外れて一言。 すっかり西室議長が悪役になって仕舞った。結局は首相の一言であっさりひっくり返ったりして。 段々昨年の今井さん(道路問題)の様になってきた。功成り遂げた財界人の苦難は続くか。

 サミットを早退した割にまた砂上の楼閣の様な「パレスチナ国家」案。 単にフランスに長居しない姿勢を示しただけか、実はエビアンの水は不美味かったか。
6月3日(火) 「洒落にならない」
 時事電より「かつら業者など大手8社を改善指導=誇大広告で−東京都」
東京都は2日、消費生活条例などに基づき、誇大広告をしたり中途解約に応じない大手の育毛・増毛・かつら業者8社を改善指導したと発表した。 (中略)大手8社を調査。その結果、全社が「このままでは(髪が)全部抜けてしまう」など、消費者の不安につけ込んで勧誘。 個人差を偽って「必ず毛が生えてくる」などと説明。7社はその効果を誇大に広告していた。 (引用終)
 笑える記事だが段々人事では無くなって来た。父は既に30代半ばには相当に禿げ上がり、 私が某社役員に初めてお会いした際に「ああ粥川さん、つるっ禿げの」と言われて仕舞った程、 残毛量は少ない。祖父は88で無くなるまで立派な白髪、その父は薄かったとのことなので 隔世遺伝の可能性も捨て切れないが、そろそろ真剣に予防すべきではないか。 紫電改、何故育毛剤に戦闘機の名前なのだろうか。

 火曜は夜が多忙。新橋に赴いた後、大手町の経団連へ、更に日比谷で勉強会と往復す。 夕刻の経団連は異様に暑かった。早く原発動かせるやう関係各位のご尽力をお願いします。
6月1日(日) 「He shall return」
 夕刻西澤家に赴き近隣の「翠園」で会食。平日は社用族(死語)で賑わう店内も、土日は 飲茶が回ってきて二階営業もないなど落着き気味。ところがこの翠園、概ね今年一杯で閉店の由。 1946年計画の環状2号線(=外堀通)新橋−虎ノ門間が汐留再開発に伴い復活。 半世紀を超え実現に向け動き出したためだ。米大使館と竹芝桟橋を結ぶことから 「マッカーサー道路」の呼び名が一般的だが、死文化しながらも計画が生きていたことから、 予定地内は建築規制が残り続け、上空から見ると恰もベルトが掛かったかの様に 空間がぽっかり空いているのが分かる(写真は読売新聞より)。
 おかげで翠園の2階建ての古びた建物も命脈を保ってきた訳だが、代替地はまだ決まっていない模様。 オーナーが風変わりで共同ビルを嫌がっているためとのことだが、 新橋に今時低層建築を建てる訳にもいくまいし、翠園を縦に伸ばして業態を拡大するのも難しかろう。 中華は火力が強いため高層の中華料理は味が冴えないという話はあるが、 関連性はあるのだろうか。
 道路は2009年度完成予定。西澤家は当初予定より道幅が狭まったため、 幸いにも(?)、或いは残念ながら(笑?)ギリギリで立ち退きを免れました。

堀内一三 評論等
コラム堀内一三 03/5

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