鑑賞日:2008.02.27/公開日:2008.02.16
「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋(MR.MAGORIUMS WONDER EMPORIUM)」
(演)ダスティン・ホフマン、ナタリー・ポートマン、ザック・ミルズ、ジェイソン・ベイトマン
皆さん、こんにちはー。
今日ご紹介するのは、「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」です。
予告編を見た限りでは、さほど期待していた作品ではなかったのですが、
もともとファンタジーが好きなことと、ナタリー・ポートマン主演ということで(彼女は『レオン』から結構好き)、
公開から10日遅れで観てきました。
さて、ここで簡単なあらすじをご紹介しましょう。
マゴリアムおじさんが(ダスティン・ホフマン)営むおもちゃ屋は、魔法で命を吹き込まれたおもちゃであふれかえっている。
そんなおもちゃの数々に、マゴリアムおじさんのお店はいつも子どもたちでいっぱい。
同世代の友達をつくれないエリック(ザック・ミルズ)も、ここにいるときだけは幸せだった。
でも、マゴリアムおじさんはもう243歳。店の若き支配人であるモリー(ナタリー・ポートマン)
に店を譲り、自分は引退することを決意。
店の資産を把握するために、魔法を全く信じない会計士エリック(ジェイソン・ベイトマン)を雇い入れる。
ところが、モリーはマゴリアムおじさんの引退に大反対。
一流の作曲家を夢見ているのに1曲も書くことができず、すっかり自信を喪失しているからだ。
また、子供の頃は天才ピアニストと騒がれていたことも、今の彼女にはプレッシャーでしかなかった。
その上、そんなモリーを見かねたおもちゃたちまで抗議を始めたから、さあ大変!
カラフルで楽しげなおもちゃ屋が、重たい灰色の世界に変わってしまったのだ……。
<以下、ネタバレ注意!ネタバレでもよい方は、黒字部分を反転させてね!>
魔法を使うおじさんのおもちゃ屋って、どんな感じだろう?
さぞかし、独創的で奇抜な魔法仕掛けのおもちゃを売っているんだろうなと、
とても楽しみにしていたのですが……。結構“フツーの”おもちゃでした。(-_-+
そりゃ、魔法で“生きている”んですが、あんまり魔法のおもちゃらしくないんだよなー、これが。
例えば、さみしがりやのソックモンキー(sock monkey:くつ下でできた昔ながらのおサルのぬいぐるみ)とか、
段が怖いスリンキー(slinky:段差を下りていくバネのおもちゃのことね)とか、
元のおもちゃ自体は、どこにでもあるものなんです。
命が吹き込まれていることはすごいんだけど、マゴリアムおじさんっておもちゃ発明家じゃなかったの?
他人の発明品に命を吹き込むだけでは、おもちゃ発明家とは言わないんじゃぁ……とか、思ってしまいました。(-_-;
だって、日本のケロロ軍曹のぬいぐるみとか出てくるんですよー。
幻想的なユメの世界を期待していたのに、なんか商業的なニオイを感じてしまいました。(^-^;
まあ、おじさんオリジナルのおもちゃもあるらしいんですが、基本的にそういうのが話に出てこないから。
おもちゃ屋のシーンで心が和んだのは、カーミット(セサミストリート初期のキャラ)
がお買い物するシーンでカメオ出演していたことくらい。私は彼が大・大・大好きなんです。
ワイヤーが見えるのはご愛嬌。ちなみに、声優はオリジナルだと思うんですが、
パンフとか買ってないのでホントのところはわかりません。
あと、「ちょっとなー」と思ったのは、モリーの人物設定。
彼女、子供の頃は天才ピアニストだったのに(でも、ピアニストとは程遠い指使い(-_-;))、今の志望は作曲家……。おもちゃ屋が大好きなのに、です。
なぜピアニストのままではなく、作曲家になろうとしたのよ?
それに、おもちゃ屋とマゴリアムおじさんをこよなく愛しているのに、なぜ作曲家にこだわるの?
とめちゃめちゃ気になったんですが、最後まで答えは得られず。
たしかに最後の方で“音楽”は絡んでくるんですが、やっぱり設定が生かしきれていないように思いました。
彼女の志望が“composer”でなく、“conductor”なら、
その設定が最後のシーンでいい具合に結びつくんですがね……。
上映時間が約1時間半と短いためか、せっかくのキャラ設定が十分に盛り込めていないのがとにかく残念!
色々ナゾを残したまま終わるので、そういう終わり方が苦手な方は消化不良な感じがするでしょう。
出てくるおもちゃや絵本は懐かしいものが多いので、意外に大人向けかも……。
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