AUGUST 2002
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◆CONTENTS◆
【広告】
【きむたく日記】
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広 告(刊行より1年間)
¶ 小田切靖明氏・榊原貴教氏
『夏目漱石の研究と書誌』 ナダ出版センター,2002.7.10,本体6,000円(税別)
¶ 金 正勲氏
『漱石 男の言草・女の仕草』 和泉書院,2002.2.28,本体4,500円(税別)
金氏は,韓国全南科学大学助教授(現在)
¶ 花田俊典氏
『清新な光景の軌跡--西日本戦後文学史』 西日本新聞社,2002.5.15,本体2,856円(税別)
¶ 佐藤 泉氏
『漱石 片付かない<近代>』 日本放送出版協会,2002.1.30,920円(税込)
¶ 『敍 説』
第2期第3号「特集・夢野久作―聖賤の交雑―」 花書院,2002.1.6,1,800円(税込)
¶ 于 耀明氏
『周 作人と日本近代文学』 翰林書房,2001.11.9,本体4,000円(税別)
¶ 菅 聡子氏
『メディアの時代--明治文学をめぐる状況』
双文社出版,2001.11.1,本体2,800円(税別)
(近代文学成立期の一側面/<文士>の経済事情/初期硯友社と吉岡書籍店/『読者評判記』の周辺/百合とダイアモンド/小杉天外『魔風恋風』の戦略/<対話>の生成−−場所としての一葉身体/『通俗書簡文』の可能性/流通する<閨秀作家>)
「きむたく日記」
8月30日金曜日曇のち雨
台風15号の影響で,風が強い.午後,郵便物を出しに郵便局まで出かけたところ,激しい雷雨に遭い,イッペンにびしょ濡れになった.
8月28日水曜日曇時々晴
14:00から附属図書館運営委員会.
図書館に行ったついでに,朝日新聞の縮刷版で,昭和11年8月に長島愛生園で起こった「長島事件」の報道について調査.紙がボロボロで,やたらとクシャミが出た.
それにしても夏休みのためか,図書館内には学生の姿がほとんど見当たらない.たまにいると思うと,机の上に上半身を預けて寝てたり,ソファーで漫画を読んでいたりする.頑張ってコピー機を占領しているのは,どうやら卒論のネタ集めの4年生のようだった.
板垣直子『事変下の文学』を読む.事変直後の軍需特需と出版好況の関連などの時代相が述べてあって,興味深い.
8月27日火曜日曇時々晴
すっかり残暑が戻って来たようだ.
11:00から会議.午後,生協で雑誌を購入.2週間以上経っても届かない大西巨人「神聖喜劇」第2巻について照会すると,卸は直ぐに配送したとの回答だが,生協では受け取っていないという事態が判明して,調査するとのことであった.注文主としては,「なんじゃ,そりゃ」の世界だ.
「なんじゃ,そりゃ」といえば,荒川・鶴見川の「タマちゃん」騒動だ.アザラシがのほほんと泳いでいる姿を,わざわざ川べりまで出かけて行って見物している大勢の人々の姿を見ると,「なんと暢気なことか」と思う.これが,ワニとかコモドドラゴンだったら,どんなに凄まじい光景になるだろうかと,TVを見ながら思うのであった.
8月24日土曜日曇時々晴
21日から昨日まで研究調査のために東京に出張していた.
近代文学館と国会図書館を回ってきたのだが,久しぶりに重い荷物をもって歩いたために膝を痛めてしまい,初日は宿舎のベッドでシンギンする破目になってしまった.車に頼りきりの日頃の運動不足を痛感させられた次第である.なにせ講義が終わってから3kgも急激に増量したのだから,我ながら呆れてしまう.膝の方は,翌日には回復していたので大事無かった.
今回は,雑誌と新聞の資料集めをしていたのだが,最初に行った近代文学館は,Web Catの検索で所蔵が確認されていたのに,実際にカードを繰って見ると,当該号の所蔵がなく,汗がイッペンに引いてしまった.痛むヒザをさすりながら,高い飛行機代を出して無駄なことをと,実に呪わしい気分になった.Web Catを信じるのも程ほどにした方がよいようだ(横着厳禁).
結局,探しものは国会図書館の方に所蔵があったので事なきを得たのであるが,今度はそれがマイクロフィッシュというビニールシートのような媒体で保存してあって,マイクロフィルムは扱ったことがあっても,このシートタイプが初心者の僕はどうリーダーにセットすれば正しく表示されるのか分からず,試行錯誤する自分がまるでLike an apeに思えてくるのであった(恥).国会図書館よ,デジタル化してCDに入れてくれ.
22日目の夜に,劇団四季の「コンタクト」を観てきた.加藤敬二が演出したダンスシーンは,なかなか良かった.来月は,いよいよ「宝塚」を観にいく予定だ.一人では行けないので,兼好法師に倣って心強い「先達」同伴である.
【お盆のエピソード】
不意に甥が言った.
「僕もおっちゃんみたいに,結婚せずに,気楽に生活したい.」
それを聞いた父は,僕に言った.
「お前の独身は,子供の教育上タイヘンよろしく無い!」
8月12日月曜日雨のち曇
7時から8時過ぎまで,「雷雨ショー」.凄まじい音が今日のモーニングコールであった.夏が終わったのかなぁと,寝ぼけながら思う.
依頼のあった原稿をなんとか帰省前に書き上げることができ,大学で出力&封入.お盆明けの出張の書類を書く.
8月8日木曜日曇時々晴
立秋を迎える.昨日の岡山は今夏最高の気温を記録したようだが,今日はお湿りもあり,多少過ごしよかった.1ヶ月近く降雨が無かったのであるから,大概炎暑もいいとこである.
午後,大学院生の課題研究の指導をする.
図書館に調べものに行ったついでに,評伝である『ウィトゲンシュタイン』1・2(みすず書房)を借りてくる.盆休みにでも読むつもり.
8月6日火曜日晴
梅雨明け以来,一度も降雨のない岡山市は,昨日は37℃もあったようだ.そして今日も酷暑.
研究者モードに入って2日目であるが,午前中図書館めぐりをして論文の資料を集める.大学附属図書館の書庫は,暖房が効いているので5分もいると着ているTシャツはビショビショになってしまう.岡山で夏を過ごすには,水分補給に気をつけねばならない.W杯が岡山で開催されなかったのは,選手のためにも幸いであった.
生協ブックセンターで「神聖喜劇」の第2巻を注文し,食事をしてから,14:00過ぎに研究室に入る.紀伊國屋書店から注文しておいた野呂邦暢『草のつるぎ/一滴の夏』が届く.他小沢節子『「原爆の図」描かれた<記憶>,語られた<絵画>』(岩波書店),山田風太郎『戦中派焼け跡日記』(小学館),柄谷行人『日本精神分析』文芸春秋.
小沢氏の著書と関連して,今日21:00からNHKでも原爆の絵を描いた被爆者の証言番組がある(NHKスペシャル).先日,NHKアーカイブス(深夜)でも,同様の番組をやっていたので,あわせて見てみるつもりだ.
先日「この子たちの夏」についてコメントを書いたが,絵を舞台に上げて,その前でモノローグする「証言劇」というのが,書けないだろうか.その劇の内容は固定する必要はない.いろんな絵にあわせて,さまざまなメッセージを観客に伝えるのが目的なのだが,とりわけ惨劇をもたらす者について考えさせることが必要だ.それは,「戦争」などというものではない.原爆でいうなら,それは当時のアメリカの科学者・政府・軍人・その支持者たちである.彼らに自分達の罪業を認めさせることこそが,被害者の鎮魂への第一歩であるのだが,それすらままならない57年目の今日である.
(もちろん,この意識は,旧植民地の国々からの視線を引き受けることを前提としている.)
8月3日土曜日晴
レポートの査読のために出勤する.研究室の外では油蝉が泣き,買ってきたアイスは,瞬く間に溶けて行く.実に厳しい夏である.昨年は夏風邪をひいていたようなのだが,今年はそういうこともなく元気であるのはありがたい.
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