津島通信

DECEMBER 2003
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◆CONTENTS◆

【広告】
【きむたく日記】

◆今月の予定

12月6日卒論中間発表会

12月13日 阪神近代文学会

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感想をお聞かせ下さい。
kimutaku@cc.okayama-u.ac.jp

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広 告(刊行より1年間)

¶ 綾目広治 『倫理的で政治的な批評へ』皓星社,2004.1.30,本体2,800円+税

 のっけから福田和也批判で始まる痛快で刺激的な著書.批評理論系の方は,看過できない綾目先生の新著です.

¶ 米村みゆき編『ジブリの森へ 高畑勲・宮崎駿を読む』森話社,2003.12.15,本体2,200円+税

 映像テクストであるジブリ作品をどう「読み」「研究」の射程の中に位置づけなおすのか,文学研究者たちの果敢な取り組みです.

¶ 『現代文学史研究』第1集,現代文学史研究所,2003.12.1.
 大久保典夫「純文学の死」,大井田義彰「越境する中年女―松本清張『けものみち』論―」他.

¶ 千年紀文学の会編『過去への責任と文学』,皓星社,2003.8.15.本体2,800円(税別)
 綾目広治「現代思想と文学―九・一一の以後の文学と思想」他

¶ 『敍説』Uー06,「特集◆性交」,花書院,,2003.8.12.本体1,800円(税込)

¶ 原爆文学研究会編『原爆文学研究』2,花書院,2003.8.1.本体1,200円(税込)

目次

¶ 鳥井正晴氏『明暗評釈』第1巻(第1章〜第44章),和泉書院,2003.3.30.本体5,500円(税別)

¶ 岡山市・岡山市文学賞運営委員会編『おかやま しみんのどうわ2003』吉備人(きびと)出版,2003.2.8,定価1,000円

 


「演劇鑑賞サークル」のご案内 (岡山限定)  

   以下の要領で,演劇を鑑賞する仲間を募集します.役者が目の前で演じている舞
   台を見ると,TVや映画とは違う迫力と魅力に圧倒されます.募集の期限はあり
  ませんので,是非入会をご検討ください.

                  記

  ・入会の条件
   @教官・事務官・学生・院生・OB,OGなど,一切不問.
   A最低半年以上,サークル会員でいられる人.
 
  ・ 申し込み先:木村 功  〒700-8530 岡山市津島中3丁目1−1 岡山大学教育学部内
     (入会先:岡山市民劇場  岡山市磨屋町4-21 金谷ビル2F,086-224-7121,FAX086-224-7125)

    ・費用
   @入会金:1,500円
   A月会費:
        一般会員;2,300円
        学生会員;1,800円,
    
  ・演劇上演の時,入場料は要りません
  年間平均6〜8本の演劇が鑑賞できます.普通演劇鑑賞は,5,000円以上/1回
 かかりますので,演劇が好きな人にはかなりお得といえるでしょう.また,席が
 余れば期間中複数回の観劇も可能です.
 
  ・個人単位だと,事務局から割り当てられる座席の位置が悪くなるので,「サー
  クル」という単位(3人以上)を作って座席の割り当てを貰った方が,費用対効
  果があがるのです.

  ・詳細は,木村まで.

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 2004年 1月例会「アントニーとクレオパトラ」(1月30日〜21日,岡山市民会館)


「きむたく日記」

12月28日日曜日晴

     ようやく風邪から復活.
     下記24日の附属小学校の先生との会合の場所が寒い部屋で,しかも予想外に時間が延びたこともあって,ルミナリエで風邪ひきを免れたのが,とうとう風邪をひいてダウンしてしまったのである.サンタさんも,本当に「ステキなプレゼント」をくださるものである(怒).ま,インフルエンザやSARSで無かったのを喜ぶべきかもしれない.しかし,おかげで原稿の締め切りに追われる修羅場に突入である.
     24日以降仕事にならなかったので,今日は日曜にもかかわらず出勤して,仕事を片付ける.書類やコピーや校正で散らかり放題の研究室の掃除は,……もうやる気がしないので,年明けにやろう(トホホ).
     皆さん,今年はどんな一年でしたか? SARSや,イラク戦争とその後のテロ.国内では,誘拐されたり襲われたりと子どもの受難の一年といわれました.大騒ぎした割には,こんなものかという道路公団問題の決着.国民の意思を反映したのかしないのか分からないような,自衛隊のイラク派遣.骨抜き構造改革は馬脚を現し,止めはアメリカでのBSE牛発生とイランの大地震.大変な一年でした.
     私ごとでいうと,長〜い独身貴族生活とオサラバした年になりました.今は「没落貴族」(?)になったような気もしますが(笑),まぁそれなりに楽しくやっています.
     それでは,今年の「きむたく日記」は,今日が最後です.また来年,WEBでお会いしましょう.年賀状,出しましたか?(笑) 良い年をお迎え下さい.

12月24日水曜日晴

     大学.午後13:30から17:00まで,附属小学校の教官との研究会を行う.
     もう,今年も残すところわずか一週間となった.ということは,論文の締め切りまでも一週間ということで,巷のようにクリスマス・イブで騒いでなどいられない状況のワタシである.そもそも(オヤジ様曰く)「元禄時代から数えて300年続いている木村家」は(ただのフツーの小作なのだが),代々仏教を信仰しているので,キリスト教の慣習などは関係ないのである(キッパリ).大体,サンタクロースというふとっちょが,多量のプレゼントの入った荷物をトナカイの引くそりに載せて,世界の夜空を一晩で飛び回れるンかい!と子どもの頃から考えているような少年だったので,サンタなどという存在は,最初から無縁だったのである.

     しかし,「別のサンタさん」はいた.出張から戻ってくると,ダム清心の綾目広治(ひろはる)先生から御著書を恵送していただいていた.福田和也批判は痛快(笑ってしまった).小田島先生からも,「こころ」論文の抜き刷りを頂戴する(いつもありがとうございます,勉強します).
     1ヶ月ぶりに表町の某書店の本棚の前に立つと,米村みゆきさんが『宮沢賢治を創った男たち』(青弓社,2003.12)を出されていた.ジブリの本に続いて,頑張っておられる.凄いことだ.
     賢治といえば神田の中野書店で,『注文の多い料理店』の初版がショーケースの中に並んでいるのを見たが,これには100万円近い値段がついていた.茶色く紙焼けしているのだが,何せ賢治の生前に刊行された2冊のうちの1冊である.貴重なものには違いない.しかし,100万円(ウーム,である)
     日本近代文学館に調べものに行った時,漱石の「道草」の限定380部復刻版が,来年2月頃に二玄社から刊行されるというパンフを入手した.金額は,95,000円(税別)である.これは入手しなければいけないものなので,予約しなければなるまい.と,いうことで岡山に戻ってから奥さまに相談すると,「自分のお小遣いで買ってね」といわれてしまった.
     誰か景気良くお金をバラまいてくれないものか.出来れば,1ドル札や100円札のようなセコイ金額ではなく….
     「サンタさん,僕は「道草」の復刻版を買うお金が欲しい」

12月19日金曜日晴

     荒れ模様の天気.講義棟前の自転車が将棋倒しに倒れ,枯葉が通路に舞い込んできた.
     午前午後,講義.合間に新年度の時間割の編成作業の雑務をこなす.事実上の仕事納めである.今年もあと10日余りを残すだけとなった.なんと時間の経過の早いことか…….
     午後の1年生以上の必修の授業で,いつまでもしゃべっている男女の学生を叱る.2年生だったが,叱ったあとのいやな気分を引きずって,しばらく講義に集中できなかった.好きで叱っている人間はいないのだから,カンベンしてよといいたい.
     明日から取材で出張.

12月17日水曜日降ったり晴れたり

     14:00から18:00まで教授会.年末なので,てんこ盛りの内容.おかげで午前中に処理し切れなかった教務関係の仕事がトコロテン式に押し出され,20:30まで残業.この日記を書いていたら,21:00前になってしまった.
     良い子はそろそろねむる時間だが,オジサンは帰って食事の用意をするのだ.そう,助産師の奥さまは今夜は夜勤.
12月16日火曜日晴
     昨日帰宅したら,米村みゆきさんが編まれた『ジブリの森へ』(森話社)が献本で届いていた.ありがたい.サブカルであるスタジオ・ジブリの作品を,制度的かつ末期的な文学教育システムに組み込んで,ごちゃごちゃにしてやろうという果敢な試みであると見たが(笑),どうなんでしょう.僕も,「千と千尋」で書いた文章があるので,興味津々である.

12月15日月曜日晴たり曇ったり

     午前中,「総合演習」の学生指導.途中マンション販売の営業電話が入り,「結構(いらん)」といっているのになかなか電話を切ろうとしないので頭に来る.16:00から,3年ゼミ.

     13日に,阪神近代文学会に参加.神戸山手大学まで行ってきた.遠路大分から藤原耕作さんが来ていて,四方山話をする.吉岡由紀彦さんも,出たばかりの「解釈と鑑賞」の芥川特集号を持って,宣伝に努めておられた.
     懇親会が終ってから,元町の方まで出て,ルミナリエ(画像,大です)を見物することになり,関西学院大の細川正義先生ご一行や関大の増田周子さんたちと,途中行方不明者(迷子)を出しながら,1時間弱散策した.土曜日の夜ということもあり,ものすごい雑踏だった.山手大の信時さんも交えて,記念撮影をする(写真は後日送らせてもらいます).
     しかしルミナリエ見物を予定していなかったので,軽装(革のジャケットとセーターだけ)の僕は,身体の芯まで冷え切ってしまい,自宅に帰り着くや熱い湯で自分を「解凍」することになった.おかげでなんとか風邪をひくことだけは免れたが,4年のH君は,ルミナリエに行ったわけでもないのに,「風邪をひいて一週間卒論をかけませんでした」と連絡してくる始末である.
     4年生は,この期間の風邪と,それによる時間のロスに,くれぐれもお気をつけ下さい.別のゼミでは,指導教官から「切ない目」で見られた方もおいでのようです(笑).なるほど,こういう「指導」の仕方もあるのですな(僕はこういう演技力がない).

     ★『原爆児童文学集』全30巻入りました.

12月12日金曜日晴

     昨日の寒い一日に比べると,今日は過ごしやすい.
     午前,午後と講義.合間に受講学生の指導.教務の雑用をしていると,卒業したゼミ生Fさんが遊びにくる.近所の私立高校で非常勤をしているので,今日久々に立ち寄ってくれたのである.いろいろと高校での授業の苦労話を聞いたり,知人の話を聞いたり,20分足らずの短い間に楽しい時間を過ごした.高校生は,授業中に飲食,私語,携帯で彼女を悩ますのだそうだが,「そんなんウチの学生も同じ」というと苦笑していた.分かっているけどね.
     「先生,少し優しくなりましたね」と言われた(ゼミ生たちに聞かせてやりたかったね).「甘く」はならず,も少し「優しく」なるよう頑張りたいものである.
     雑用を終えると,18:00前だった.メールチェックをすると,学生からメールあり.「先生の(マイクの)声が講義棟の4Fに響き渡っていた」とのこと.教室の窓が開いていて,そこから声が外に漏れて廊下に反響していたのである.お恥ずかしい.

12月10日水曜日晴

     今日は講義の無い日.明日の講義準備をしたり,積読書の解消につとめたり,論文の校正作業をしたりする.
     校正をするたびに思うのは,引用文献を間違えて引用していることに気づくことだ.それは,作品本文から引用した研究者の文章にわたって,誤字・脱字など色々ある.これに気づいた時,「オレはアホちゃうか」としみじみ思う.どうして作成時に気づかないのか不思議で仕方がない.しかしこの「冷却期間」を置くことで,ケアレスミスに気づくことができるのである.そしてよくよく見ると,自分の論文のアラに気がついたりもするのだが,校正段階ではもはや後の祭りなので,もう見なかったフリをする.それに印刷業者さんにも迷惑が掛けられないので,修正は最小限に留めざるを得ないのだ(勿論バンバン修正するツワモノもいるのだが).
     途中3年ゼミ生が連れ立ってやってきて,「オウヨウジッシュウに行きます」という.何のことか分からずキョトンとして暫くお互い不審な顔を見合わせていたのだが,「(4年次の教育実習で,外部の協力校に行く)応用実習」のことだと気づく.
     このように「冷却期間」というより,「放置期間」が長すぎて,記憶から殆ど消去されるものもある.このあと,実習を希望する学生名をリストアップするための,「放置」されていた申請書類を探し回るハメになったことはいうまでもない(今頃いうな〜).

12月8日月曜日晴

     寒い.とうとう研究室のガスストーブに点火する.エアコンの暖房は,風が来るだけで一体暖まっているのか全然分からないくらいだったのだ.コンクリートの建物というのは,このように冬は冷え込むのである.
     今日ノルマ論文(44枚)の原稿をようやく,編集担当のI先生に渡す.ここまで,ゼミ生の卒論指導に時間を割かれ,演習の指導に時間を割かれ,やっとここまで来れたのである.こうして書き上げても誰も誉めてくれはしないし,奥さまはTVを観て「キャハハ」と笑っているくらいである.「鶴の恩返し」という民話の鶴に自分を例えるならば,大分羽が抜けた「ハゲツル」状態である.しかし,まだもう一本あるのだ….
     下に「広島風お好み焼き」について書いていたら,たった今ある学生さんからメールをいただいた.広島風お好み焼きの作り方について16行にわたって解説が書いてある(思わず数えてしまった).鉄板は5ミリ以上の厚さを備えたもので(そんなの岡山にあるのか?),ホットプレートなど論外,ソースは当然「おたふくソース」でなければいけないそうだ(確かになぜか我が家にもそれはあったので,ビックリ).もちろんこの方が,「広島県人」であることはいうまでもない.
     ちなみに私は昔,お好み焼きのソースを塗る順番(辛目のさらっとしたソース→どろっとした甘目のソース)を間違えたことで,広島県人に文字通り「激怒」されてビックリしたことがある.
     私の疑問は,広島県人と香川県人は,「小麦粉系」について,どうしてああも熱く長く語れるのだろうか?という疑問である.

12月5日金曜日晴

     午前中演習.13:00からゼミ生Kの卒論指導(2時間10分).一息ついているとゼミ生F登場.アポなしだが,続いて指導.疲れきる.雑用を済ませて,HPで掲示板の書き込みを見(吉田さん,高野さん,書き込みありがとう!),ここでグチるのが唯一の「娯楽」だ.って,いうのはカナリ哀しい.
     購入した片山恭一の「世界の中心で〜」が届く.昨日だったかの朝日でも特集が組まれていたので,紙面を開いてビックリしたのだが(作者は往年の船木一夫に似ていた),内容はかなりベタの感じがする(苦手じゃ).だが,この不自然な濃さがなぜ受けるのか,分析してみたいような気もするのだ.そう,これは「この岩動かすべからず」とあれば,敢えて動かして見たくなるような山田奈緒子(分かるかな?)の性格に通じるものがある.(注)
     ところで,今晩は私の食事当番.広島風お好み焼きを作ってみようと思うのだが,「もやし」って入れましたっけ? 奥さまは,「入れる」と主張するのですが….
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     (注) ヒント.「なぜベストを尽くさないのか!」

12月4日木曜日晴

     昨夕は,予定通り「アンデルセン」を観にいった.奥さまはばっちりお化粧をして「臨戦態勢」である(やれやれ).
     購入したパンフのキャスト表を奥さまが見ていて,キャストの中に岡ア克哉さんという「岡山大学教育学部出身」の男性を見つけて,教えてくれた.舞台では,校長と編集長を演じていた.親近感を持つ.「アンデルセン」は,バレエ中心のミュージカルで,マダムドーロを演じる高久舞の優美でキチンとした踊りを楽しんだ.劇中劇の「人魚姫」の踊りが一番良かったように思う.21:00を過ぎたので,途中「山がさ」という長浜ラーメンの店で,2人で軽くラーメンを食べて帰宅.

     昼休み,編集担当の稲田先生に出くわす.「木村さん,原稿!(の締め切り)」といわれる.
     反射的に口からでまかせで,「月曜日にお渡しします」と言ってしまった.後で,しまったと思うが,もう後の祭りである.この失敗は,ゼミ生に八つ当たりするしかない(ふふふ).

12月3日水曜日晴

     10:00から会議.昼休み中,学生の指導.「偉大なる道」の下巻を買ってくる.今日は,奥さまと劇団四季「アンデルセン」の観劇予定.昨夜はうなされたので,今日は楽しませて欲しい.
     ところで,昨日の「天声人語」(朝日新聞)に掲載されていたことだが,「師走」は坊さんが仏事に走りまわる「師はせ月」から生まれたのではなくて,「し果つる月」(貝原益軒説)「シハツ」(折口信夫)から転じたという見解もあることが紹介されていた.初めて知った.たまにはこの欄も読むものである.

12月2日火曜日晴

     講義午後2つ.ゼミ生Hの卒論指導を行う.
     18:00前に退出して,西川アイプラザに行く.「CVR」という演劇をみるのである.この芝居は,墜落した飛行機のヴォイスレコーダの音声記録をもとに,機内での緊迫したやり取りを再現した作品で,アメリカの脚本を,坂手洋二(燐光群)が日本語に直したものである.
     19:00過ぎに始まるや,スチュワーデスに扮した役者さんが,機内の安全装備の案内をする演出で楽しませてくれた.その説明の中で「飛行時間が1時間25分」というので,「芝居にしては短いな」と思ったのだが,理由は観ているいるうちに理解できた.つまり,墜落までの過程を演じる芝居のリアリティに,観客は強いストレスと緊張を強いられて,くたくたになってしまうのである.役者さんたちは,6つのケースを交替で演じるので良いのだが.僕など,奥歯をかみ締めている自分に気づいたほどである.
     印象的だったのは,日本航空機のケース(1985年,この年はチェルノブイリ原発事故もありました)である.日本版では特別に長くなっているということだったが,コクピットの中で機長は「アンコントロール」の状況下,「もうだめかもしれないな」と言いながら,しかし懸命の機体の操作をし続けるという,まさに「絶望的な努力」そのものを遂行せざるを得ず,その場面を(間接的に)目撃することで,涙が出そうになった.それは感動というのではない,努力しても「これか」という,哀しみ以外の何ものでもなかったのだが.
     ドキュメンタリーという点で,演劇を超えた素晴らしい内容のように思う.しかし,今までの演劇鑑賞の中で,一番疲れた.これは,一緒に帰りのエレベーターに乗った他のお客さんも言っていた.仕事で疲れたり,落ち込んでいる時に観るものではない.ともあれ,飛行機は最悪の場合こんなに恐怖を味わわせる乗り物なんだな,ということがよ〜く分かる.当分飛行機には乗りたくない.
     帰宅してアグネス・スメドレー「偉大なる道」(上)を読む.朱徳(チュートー)の人物像が活き活きと浮かび上がってくる.

12月1日月曜日晴

     先週土曜日に,同人誌の論文を1つ仕上げて送信する.残り2つを今月中に書き上げなければ,私は年を越せない.有難くない「宿題」とともに2004年を迎えるのだけは避けたい.やはり新年は,こうパアッと明るく「おめでとうございます」と行きたいではないですか.
     ゼミ生Nの卒論指導.20枚近い分量もさることながら,内容も結構面白い.まず1人目は,このまま行けば大丈夫というところか(油断は出来ないが).今週末に卒論の中間発表会を行う予定.

     イラクで外交官2名が殺害された事件は,本当に残念だ.亡くなられた奥氏,井ノ上氏には,心より哀悼の意を表するものである.武装していない人間を襲撃するテロリストには怒りを禁じえない.今日は国際エイズデーなのだが,これも国内的には吹っ飛んでしまったような印象.