津島通信

SEPTEMBER 2004
PREV | NEXT


◆CONTENTS◆

【広告】
【きむたく日記】

SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

back numbers


広 告(刊行より1年間)

¶ 『原爆文学研究』3,,花書院,2004.8.31,本体1,200円(税込)

¶ 『敍説』U―08,「特集◆梅崎春生」,花書院,2004.8,本体1,800円(税込)

¶ 米村みゆき『宮澤賢治を創った男たち』青弓社,2003.12.17,本体3,000円+税

¶ 岡山市・岡山市文学賞運営委員会編『おかやま しみんのどうわ2004』吉備人(きびと)出版,2004.2.14,定価1,000円

¶ 『敍説』U―07,「特集◆距離感」,花書院,2004.1.6,本体1,800円(税込)

 木村も書いています.

¶ 綾目広治 『倫理的で政治的な批評へ』皓星社,2004.1.30,本体2,800円+税

 のっけから福田和也批判で始まる痛快で刺激的な著書.批評理論系の方は,看過できない綾目先生の新著です.

¶ 米村みゆき編『ジブリの森へ 高畑勲・宮崎駿を読む』森話社,2003.12.15,本体2,200円+税

 映像テクストであるジブリ作品をどう「読み」「研究」の射程の中に位置づけなおすのか,文学研究者たちの果敢な取り組みです.

¶ 『現代文学史研究』第1集,現代文学史研究所,2003.12.1.
 大久保典夫「純文学の死」,大井田義彰「越境する中年女―松本清張『けものみち』論―」他.

目次


「きむたく日記」

9月27日月曜日雨のち曇

     生協で,ひそかに話題になっているコクヨの消しゴム「カドケシ」を購入.筆記具は,万年筆かボールペンなので,鉛筆はほとんど使わないのだが(学生時代以降,2本しか買ったことがないし,長いまま残っている),TVで紹介されているのを見て,文具好きの購買欲を刺激されたのである.デザインは,28個のカドがあってなかなかユニーク.関心をもたれた方は,店頭で手に取ってご覧あれ.カドケシ・プチもある.
     出張の準備をする.御殿場の取材先が,1時間に1本しかバスがないことを知り,衝撃を受ける.タクシーを使うことになりそうだ.

9月17日金曜日曇

     9月も半ばだというのに,相変わらず暑い(岡山だけ?).今日も30度はありそうである.
     午後,ようやく依頼原稿を仕上げて発送する.これで外注仕事は,すべて完了した.あとは,「楽しい」雑務を処理するだけであるが,研究室を整理する気力もわかない.椅子に腰かけて,しばしの時間ボーッと過ごす.

9月16日木曜日晴

     研究室のパソコン(日立のPrius)の液晶モニタに,黒い横線が表示されるようになった(よりによってどうして黒なのか).しかも中央部に,である.ワープロで文書を作成しているときなど,目障りでしょうがない.
     修理に出すと,もちろんその間仕事はできない.モニタが無いことを理由に雑用仕事をサボろうかとも思ったが,自分の雑用なのでそのツケは結局自分が払うことになる.これは拙策である.
     15インチの液晶モニタだと5万円以内で買えるが,ここで研究費を消尽するのは躊躇われるし,我慢できないこともないので,修理か買い替えか,あるいは我慢か,不惑の年になっても優柔不断男としては実に迷うところである.
     午後生協で,宗像和重『投書家時代の森鴎外』(岩波書店),クリントン『マイライフ』上・下(朝日新聞社)を(運営交付金で)買う.前者は,自分の本業が雑用文書作成者ではなく,近代文学研究者であることをふと思い出したため.後者は,アメリカ大統領の仕事が,雑用文書作成者の仕事とどれくらい違うのか,なぜ一方はアメリカ大統領になり,一方は地方の大学教員になったのか,この相違が生じた原因を対照研究するためである.
     勤務後,シネマクレール丸の内に「華氏911」を観にいく.観客は6名.ホラー映画ファンにとっては詐欺同然の映画「ヴィレッジ」に比べると,楽しめた.

9月14日火曜日晴→雷雨→曇

     暑さが戻る.10:00から13:00まで会議.川上弘美「センセイの鞄」(文春文庫)を買う.
     昨日帰宅すると,奥さまが注文した室内で運動する器具「ラテラル・サイ・トレーナー」が届いていた.足踏み昇降機,といったらよいのか.食後にニュースを見ながら30分ほどやろうとしたが,太ももが張って30分続けられなかった.室内バイクも持っているのだが,これよりもきついかもしれない.

     大阪教育大附属池田小学校襲撃事件で死刑判決を受けていた,宅間守死刑囚(40)の死刑が今日大阪拘置所で執行された.国内での死刑執行は,判決後平均8年後といわれており,その意味で判決後一年後の執行は異例の早さといえる.
     遺族は今日執行を知らされたということで,一様に驚いているようだ.報復感情からすれば,遺族には執行を事前にしらせるべきとも思うが,一方でそんなことで,子どもが帰ってくるわけでもないので知りたくない気持ちも遺族はお持ちだろう.
     死刑制度について,謝罪し悔悟した人間を死刑にするのには人間的に矛盾を覚えるのだが,今回のように謝罪しない人間を死刑にして,それは果たして日本の司法を貫く教育刑の名に値するのだろうか.
     内閣が変わり法務大臣の首が据えかえられる時期に死刑の執行は増えるのだそうだが(「仕事」をしたことにするため),今回も「内閣改造」が近いので,そうした「事務上」の理由に加えて,本人が「無駄に生きたくない」と早期執行を強く希望していたことも加わって,異例の執行がされたように思える.
     ちなみに法務大臣の名は,野沢太三(のざわだいぞう,71歳,長野県.東大工→国鉄.工学博士).

9月13日月曜日曇

     午前中,会議.午後,雑用処理に追われ,17:00から19:00までまた会議.
     気がついたら,もう9月も中旬である.月末までに自己点検評価も入力しなければならないし,気ぜわしい.
     大学院時代の先輩が発行しているメールマガジンに9月初めの地震ネタが掲載されていた.読んでいると,僕のことが「後輩のK君」として出てきた.曰く,
      >なんでも後輩のK君は地震の恐怖でボーッとしていたら奥様から、
      >「どうして、『大丈夫?』と確認に来ないの」と非難されたとか。ここにも
      >また結婚に向いてない人間がいると、彼がネットで公開している日記を
      >読んで、ニヤリとしてしまった。
     ご本人は,奥さんの安全確認をしに行ったと(自慢げに)書いているのだが,普段の言動からみて怪しいものである.
     昔関東大震災の時,芥川龍之介は自分だけ庭に避難して,妻子を屋内に置き去りにしたことから,後で文夫人に怒鳴られている.
     誰もわが身が一番かわいい.肯定はできなくても,まっこと人間らしいというべきではないの.

9月10日金曜日曇

     朝起きて,あまりに涼しいのでびっくり.ポロシャツで外にでたら,鳥肌がたった.
     雑用の書類作成と明日の研究会での発表用ハンドアウトの作成.これでいいのか?と思いながら,印刷.
     生協にようやく『アフターダーク』入荷.購入する.

9月9日木曜日曇

     生協に,村上春樹の『アフター・ダーク』探しにいくも,未入荷.「日経クリック」が,WinXP-SP2のCD−ROMを付録にしていたので,購入してPCにインストール.1時間ほど時間がかかった(閉口).
     午後,17:30の就業終了時まで会議.夜,ハムスターのように自転車こぎマシーンで運動をしながら,「人間の証明」の最終回を見る.竹之内豊扮する棟据刑事が「麦藁帽子」の詩を朗読し,松坂慶子(郡恭子役)が「落ちた」シーンでは,涙・鼻水ダラダラの顔面に女優魂を見た.竹之内が完全に食われたシーンであった.個人的にはウルトラシリーズの傑作「ウルトラセブン」で,彼女が出演した時(10代?)の大根演技が脳裏に刻まれていたのだが,随分上手くなられていたのだなぁと感心.僕もオジサンになるわけだ.

9月8日水曜日曇

     佐藤卓己『言論統制』(中公新書)読了.文学をやっている関係上,軍部の統制下にあった戦中の言論状況については,「弾圧」「支配」のイメージしかなかったが,このメディア史の労作で,随分印象が変わった.石川達三の仕事の内容についても,キチンと検証しなければいけないと感じた.
     情報官を接待して,迎合的な内容を書くことで保身をはかったり,紙を確保したりと,当の鈴木庫三があきれるような姿勢を見せる出版人の言動は,なかなか「新鮮」であった.出版=言論の自由というのも一つの思い込みに過ぎないことを,統制側の軍人の視点から捉えて見せたことは,大変に意義があると思う.以降,佐藤氏の研究を検証・発展させる研究が続くことを期待したいものである.
     と,珍しく読んだ本の感想を記す.ゼミ生諸君,読むべし.

9月6日月曜日曇

     昨夜は,地震が2回もあって驚いたし,怖かった(阪神の震災以来,地震恐怖症である).
     最初の地震のときは夕食中で,奥さまに「地震」といわれて気づいたくらいだったのだが,2回目は深夜のテレビを見ている最中にマンションがユサユサ揺れたので,テーブルの下にもぐりこもうかどうしようかと迷ったくらいのものだった.震度3というのが信じられない.
     そこへ,寝ていた奥さんが起きて来て,「どうして,『大丈夫?』と確認に来ないの」とのたもうた.
     こんな時に,女ってヤツは….

9月1日水曜日曇

     「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」ゲット.
     これで今晩から薔薇十字探偵団にホグワーツ魔法学校が加わることになる.どんな夢を見ることになるやら.


「演劇鑑賞サークル」のご案内 (岡山限定)  

   以下の要領で,演劇を鑑賞する仲間を募集します.役者が目の前で演じている舞
   台を見ると,TVや映画とは違う迫力と魅力に圧倒されます.募集の期限はあり
  ませんので,是非入会をご検討ください.

                  記

  ・入会の条件
   @教官・事務官・学生・院生・OB,OGなど,一切不問.
   A最低半年以上,サークル会員でいられる人.
 
  ・ 申し込み先:木村 功  〒700-8530 岡山市津島中3丁目1−1 岡山大学教育学部内
     (入会先:岡山市民劇場  岡山市磨屋町4-21 金谷ビル2F,086-224-7121,FAX086-224-7125)

    ・費用
   @入会金:1,500円
   A月会費:
        一般会員;2,300円
        学生会員;1,800円,
    
  ・演劇上演の時,入場料は要りません
  年間平均6〜8本の演劇が鑑賞できます.普通演劇鑑賞は,5,000円以上/1回
 かかりますので,演劇が好きな人にはかなりお得といえるでしょう.また,席が
 余れば期間中複数回の観劇も可能です.
 
  ・個人単位だと,事務局から割り当てられる座席の位置が悪くなるので,「サー
  クル」という単位(3人以上)を作って座席の割り当てを貰った方が,費用対効
  果があがるのです.

  ・詳細は,木村まで.

 -------------------------------------------------------------------------------
 2004年 7月例会「アンネの日記」