第22回麻雀の会は温泉麻雀1周年を記念し、前回から
インターバル早々3ヶ月にして長野県上諏訪温泉は
油屋旅館にて開催された。
14時前着、程なく名古屋から会則に「遅刻条項」が
採用されるに到った嘗ての姿を彷彿とさせることなく、
定刻に平田泰隆氏車も到着すると再会を祝う暇もなく
2卓制競技開始。冒頭からこれ迄三度の温泉麻雀にて
V2の高橋洋氏、前回優勝粥川が二軍卓に座り続ける
一方、直前に欠席となった小林大祐・裕子夫妻に代る
「資金源」として期待された前川賢司、河田浩両氏が
進境著しく浮きのスタートと、波乱の幕開けとなった。
この中で抜け番後満を持して第二戦から当卓の芝村茂樹氏がいきなりの5連勝で一人飛び出し、
夕食休憩を挟み時計の針が零時回る頃には、01年7月以来本会復帰の戸矢博明氏が一軍で小負、
二軍でかっぱぎと前回芝村氏が採用したエレベーター戦法で微浮に留めた以外の全員をマイナス
に追い込む荒稼ぎを見せ、一時は+400に迫り大記録樹立も目前に。
全員集合軽やか
にスタート
↓
土産で女性陣を
釣る(?)芝村氏
↓
芝村氏大勝に
御満悦の図
↓
親爺化平田氏は
間もなく親爺に
↓
四暗刻を自模っ
た瞬間(再現図)
↓
大敗に何を想う
高橋理事長
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同氏は「天敵ひろりん(小林裕子氏)の不在、初戦最終局で下家からの当たりを見逃して平田氏を
逆転した山越し高目自模で波に乗った戦略性、更には対抗意識を消失させるべく葡国土産の石鹸
を女性陣に配った心理戦の成果(?)」と総括したが、他家の鳥取り忘れを巧みに指摘し精神的
ダメージを与え、逆に芝村包囲網が牽かれてからは平田氏の鳥残置を倒牌前に注意喚起し貸し
を作って反芝村陣営の内部分裂を喚起する高等戦術など、お馴染みの毒舌と相まって、非競技者
の花岡道世氏をして「(その勝ち振りが)嫌い」と眉を顰めさせる程の独走を見せ付けた。
しかしながら深夜に至り体力の衰えか、遠慮が出たか、或いは自称
する「年金生活」に入り、それまでの蓄えを基に大敗を避ける姿勢が
災いしたか、果た又負けぬ限り睡眠厳禁との異様なプレッシャーに
押し潰されたか、以降翌日にかけラスを引き続け、最終的には+300
に落ち着いたが、それでも8年の歴史を誇る麻雀の会史上最高記録
を樹立。「勝負に徹して3年ぶりのトップを目指す」の公約を実現
し、宿泊費を賄った上、出張と日程を重ねることで往復旅費の過半
も会社持ちと堅実性を如何なく発揮した。
逆に悲惨だったのが今回も幹事兼ツアコンを
務めた高橋洋氏。職務多忙の中、三方から
等距離に位置し、かつ最低14時チェックイン
翌日11時チェックアウトの多競技時間を確保
出来る宿探索に奔走しながら、トップ獲得が
実に開始から15時間たった深夜5時初日最終
局と苦しみ続け、時間切れ中途精算となった
2日目2局目もラス。あわや最下位転落で
本会理事長職の進退伺い提出の事態だけは
ギリギリ免れたものの、恒例の結果発表では
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今回も成立レディース卓だが、河田幸子氏主催の
「パッチワークの会」も新登場。勢力逆転も時間の問題?
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初心に返って出直すとの反省の弁も聞かれ、東京帰着とともに慌しく職場へ足を運んでいった。
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明暗を分けたのは粥川で、初日は理事長同様トップ1回のみだったが、2日目に馬鹿ツキが訪れ
ドラ含みの大役を連発、締めは本会史上4度目の役満四暗刻もドラ3のオマケ付でプラス復帰。
朝再び二軍戦で一人勝ちし二位に輝いた戸矢氏に次ぎ三位と「自称理事会議長」の面目を保った。
さて終わってみれば芝村旋風の吹き荒れた今回、その影に隠れた形と
なったが、「鴨」陣の上達振りも記しておかねばなるまい。奇しくも
前川・河田両氏ともフジTV「割れ目でポン」解説でもお馴染み井手プロ
の「東大式麻雀」を参考に、振らない麻雀を徹底。他家聴牌後の回し打ち
を心掛ける余り、河田氏が振聴誤ロンで満貫払いとは御愛嬌だったが、
暴牌による飛びも激減し、2卓フル操業予備役1名のため一軍二着で
抜番権を得ないと風呂にも入れないという忙しさにも拘わらず、総半荘
数は16に留まり、「振込みマシーン」の汚名はほぼ返上されたと言えよう。
もちろん参考書を読破した河田氏が最下位で、中途断念の前川氏が総合
五位、その前川氏も前回負けを補ってお釣りの来た本業(?)の競馬予想
でマイナスと世知辛さを感じさせる結末に更なる鍛錬の必要性こそ
あれ、逸早く「鴨」から飛び立った感のある小林夫妻もうかうかして
はおられまい、と前途に希望を抱かせるには充分。
本競技では単品出場で不振に終わった小坂史子氏を筆頭に、認定
初心者の花岡氏、平田裕貴子氏、河田幸子氏による文字通りの
レディース「公開」競技が今回も行われ、本会隋一のベテラン雀士
にして、前半沈みながら2日目に実力を見せ浮きの4位とまとめた
矢野酉太郎氏による麻雀講座が開かれ、余りの高度さに一同の
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驚嘆と困惑を誘ったが、「鴨」の育成・発掘がいよいよ常任理事会喫緊の課題となろう。
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終卓後は下諏訪名物間欠泉を見物、
わずか10分程の間に6回もの飛沫が
上がり、休日は多めに上げているの
ではないかとの調整疑惑も持ち上がる
豪快な姿を湖畔からロハにて鑑賞。
更には諏訪湖遊覧船に乗ると睡眠時間
2時間半の最終競技組はじめスヤスヤ
と寝息を立てる音が船に響き、昼食後
上諏訪駅の熱湯「足湯」で両足を真っ赤にした後、帰路に着いた。
最後に今会最大の見せ場を回想し、本稿を締めたい。
開局一軍卓の小坂氏が白を切った瞬間、期せずして高橋、
前川両氏から「ポン」の声がかかる。
暫し両氏が顔を見合わせた後、
高橋「これ俺だよね」
前川「そうか」
と何事も無かったかの様に場が進みそうになったところ、
解説を求められた理事長が「上家優先だから、、、」と
真っ当に答えた途端、抜け番・芝村氏と二軍卓から輪唱、
「それは無いだろう(笑)」の声が。種を明かせば予備の
白が混入し6枚になっていたのだ。背景には「予期せぬ
沈みに焦った高橋氏が、挽回に向け早押し選手権の如く
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眠る議長と船の中(諏訪湖,河田氏撮影)
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必死の形相で「ポン!」と叫んでいた」ため、恰も当然の光景の如く納得して仕舞い
そうになったとは下家河田氏の弁。
麻雀に"ダブルポン"はない。一同腹を抱えて大笑い、幾つになっても仲間内の遊びは
いいものだ。
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三浦章豪氏・粥川の両名がクラブを新調し、気合の入るラウンド
は3月とは思えぬ陽気の中、平島俊彦氏御母堂のホームコース、
富士ヘルスCCにて開催。随所に富士山を望む絶景と極めて微妙
なアンジュレーションと時折覗く突風に悩まされながらも各人、
今後に期待を抱かせる結末となった。
しかしながら2月の約1年振りコース到来で時折現れるショート
アイアンのシャンクに苦しむ平島氏、久々ラウンドながら風邪で
練習に勤しめなかった永野景子氏が、勘を取り戻しつつある過程
に終えたのに対し、帰国以来不調続きだった三浦氏は4OBに
グリーンオーバーの打込みと未だ新クラブ
に慣れ切らぬ感こそあれ111まで回復。
粥川は後半10番で唯一ティーショットを左
崖下に転がし二桁叩きを除きドライバー
絶好調。パット45を数えながら50/54の
自己新104と、矢張りゴルフは半分は腕と
練習ながら残り半分はクラブであることが
証明されたと言えよう。
次回は明月、同面子での再戦を予定。ぜひ
朗報をお伝えしたい。
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左から中央2つが粥川・三浦新クラブ。左の平島氏の10数年ものと
比べるとアイアンも一回り大きくなっていることが分かる。
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