航天機構
履歴
what's new
水城
self introduction
読書
bookreview
宇宙
space development
化猫
"GEOBREEDERS"
雑記
text
他薦
link
Send mail to: mizuki@msd.biglobe.ne.jp

December,9,2001

「ゲーム・プレイヤー」
著者:
イアン・M・バンクス
出版社:
角川書店
分類:
SF,文庫

内容は、良質のエンタティメントとしてのSFと評しても良いかも知れません。遠未来の描写は自分には物足りないものの、大抵の読み手には興味深いかと思われますし、筋立てもまぁ面白いかと。

ただし、この作品は、イアン・バンクス印です。システムの表現としてのゲームというアイデア(ゲームシステムではなく、プレイそのものを含む)は興味深いですし、読者は”帝国”に現代社会の暗部を見るでしょう。それも極めて冷徹(と擬された)視点から。

面白く読めました。でも、も少し毒やら主張やらが欲しかった気もします。

「イリヤの空 UFOの夏 その1,その2」
著者:
秋山瑞人
出版社:
メディアワークス
分類:
SF,文庫

ちくしょう。圧倒的に巧いや。

短期戦で競り合って、この人の筆力に勝てる作家が居る気がしません。


しかし、ああ、昔は、北と言えばそれは首領様の国ではなく、赤い熊さんの国のことで、核による最終戦争と言う構図は相当にリアルで、世界の滅亡というイメージを素直に信じられたのです。

そしてUFOも。所詮現代の妖精、御伽噺に過ぎないUFOも、自分たちは信じられた。今では殆ど目撃者も絶え、あらゆる民間伝承と同じ道を辿っているのだが。

その辺りのくすぐりは絶妙。ラブコメのくすぐりも絶妙。

……さて、このまま物語が現実的に推移して、酷いことになりますように。

「9ミリの挽歌」
著者:
ロブ・ライアン
出版社:
文藝春秋
分類:
ミステリ,文庫

読み終わるまで、ひと月かかりました。

なんというのか、途中で飽きるというか、読者を引き込む力が(自分に関してだけなのかも知れませんが)極端に弱いので、気が向いたときに、前に放り出したところから読む、そんな読み方をしていました。

内容はクライムノヴェル、いわゆるノワール物です。いわゆる”9ミリの神様”繋がりで読み始めたのですが、ほら、帯の文句がまるっきり”挽歌”ティストで、期待するわけです。ええ、教会で鳩が飛ぶと喜ぶ衆生とは違うのだよって気がしてたりする訳です。

さて、内容は現代、現代的です。例えばWebカメラでポルノサイトを運営するねーちゃん、マフィア親子の確執に夫婦の危機、少年院での残虐行為、でぶったタクシードライバー(主人公)のダイエット、そして10年後にいきなり思いつく復讐……

いろいろ有り過ぎです。登場人物も多く、場面転換が巧くないので、その時点で興味がぶつ切りになるのです。また、翻訳も悪訳では無いものの、誤植が多いです。終盤まで行くと報われますが、ラストがええと、私は非常に好きですが。

ジョン・ウー風味を期待してはいけません。題と帯で惹かれる人へ、とりあえずは警告を。

「日経エレクトロニクス11月5日号」
出版社:
日経BP社
分類:
技術,雑誌

秋葉原に出てくる度に買っている雑誌です。書泉ブックタワーにしか置いているのを見たことがありませんが、個人で定期購読するのもナンだし、読んだからと言って技術力が向上するって訳でもなし、それに日本一おっきな厨房、西和彦氏の連載など始めてしまってアレだし、…と、おや、西やんの連載が無い、ラッキー。でも油断はなりません、いつ多良木や成毛の連載が始まってもおかしくない、そんな殺伐とした、いやそんな話じゃない。

以前も書いた気がしますが、数年後の未来を予測できる、わりと貴重な雑誌です。今月も地味に、でも深読みするとインパクトの大きな記事が揃っています。


今号でまず目に付くのが「終身雇用の崩壊を目前に市場価値を問われる30代」日米の技術者に対してのアンケートによる意識調査によって、日本の技術者は、リストラされると行き場が無いことが浮き彫りとなっています。自己の能力に対して、市場価値的な視点で評価する、キャリア・パスを計画することが必要です。

自分の場合、キャリアを自己の趣味の範囲で向上しようとするから、生活キツいんだよなぁ。でも、仕事としてプロモートするためには、なんらかの手掛かりが要るのも事実。10万ゲート規模のFPGA、個人で購入する方法って無いものか。

他に目についたのは、NTTの120GHz帯無線技術(伝送はほとんどビーム)東芝のDNAチップ(つまりはプローブ。DNAに限らず大規模分子検出、ディジタルへのインタフェイスとして有望)米NanoMuscle社のその名もNanoMuscle(形状記憶合金で動作する直線動作アクチュエータ)光伝送デバイスや次世代DVDの技術も要チェック、要チェキ。

SFに飢えていると、こういう奴で少しでも飢えを癒さないと。莫大な資本投資で、消費者の価値観に訴求し、消費者の生活を丸ごと改造しようとする、民生市場技術は、圧倒的な規模で瞬く間に世界を飲み込みます。だから、その目を見開いて。

「日経エレクトロニクス11月19日号」
出版社:
日経BP社
分類:
技術,雑誌

げ、西やんの連載、続いていたのか。

「二次元ドリームマガジン Vol.1」
出版社:
マイクロデザイン
分類:
趣味,雑誌

「Aria」取り上げた手前、こちらもチェックが必要でしょう。

あまりに勇敢な、漢らし過ぎるエロ小説レーベル”二次元ドリームノベルズ”のフラッグシップ、富士見のドラゴンマガジン、電撃の電撃hp、のようなもの、なのでしょうか。その志が高いのか低いのかよく判らない、しいて言えばアタマ悪過ぎる内容は、一定の評価が与えられるでしょう。…ただ、どういう評価したものか。

エロ最優先の内容は、まぁまぁ読めます。中身が極論すれば全部同じ、という肝心なことに気付かないフリをすれば、ですが。まぁアレですな、ハーレクインと同じ製造法だし。

しかし……どこに二次元があるんじゃあああああ!!

内容は文章、つまり一次元のコードばかりです。条件分岐でもあれば非整数次元って事で面白く、ならないか、とにかく違います。看板に偽り発見。

大体収録作はどれも、いわゆる二次元系なエロゲシナリオからの派生ではなく、純正エロ小説からの派生です。コーディングスタイルが全然違います。この辺り比較研究すると面白そうです。小説のコーディングスタイル、文体と更に上位の構造というのは、常に私の興味の対象です。

多くの人が、2号で潰れると予言していますが、どうなんでしょう。オイラ、電撃hpがすぐに消えるって予言した身ですし。

「AXIS vol.94」
出版社:
アクシスパブリッシング
分類:
趣味,雑誌

特集は中国のデザイン。興味深いが、デザインそのものには良いもの無し。しかし日本も昔はこうだったのでしょうね。

うわ、アラン・ケイへのインタビュー記事が。言葉だけは面白く、かっこいいよな。

あとは感心したのは、伊DDテクノ社の自転車サドルくらいか。畜生、どいつもこいつも魅力の無いデザインばかり。

でも、雑誌のデザインは素晴らしいです。特に前号から採用した専用フォントは素晴らしいの一言。そう、雑誌1冊のために、専用日本語フォントを起こしたんです!


ipodは正しいです。私は未だにいささか古くなった携帯mp3プレーヤ、Rio300を使っています。胸ポケットに入れて、ポケットの上から操作します。あとは、長持ちする2次電池が使えて、大容量CFとUSB接続に対応し、Rio300より音が良いか、最低でも同じ音質のものがあれば良いのですが。素晴らしい性能を持った国産家電メーカーのものは記憶メディアも強制する音源フォーマットも最低で、ハナから考慮に値しないし、海外品は音質悪しデザイン悪いし。

胸ポケットに収まれば、白かろうが黒かろうが構いはしないのです。ポケットの上から手探りで問題無く操作できること、それがデザインです。

デザインとは結局、インタフェイス設計です。良いものには良いインタフェイスを。大手家電メーカには、良いインタフェイスとは何か、そして良いインタフェイスの価値というものを、よく考えて欲しい。結局、ブランドもまた、インタフェイスなのです。

「機械技術2001年11月臨時増刊号 工作機械50年[進化と未来]」
出版社:
日刊工業新聞社
分類:
技術,雑誌

創刊50周年記念号だそうで、この半世紀の日本の工作機械史と現状を総括しています。

日本の工作機械の歴史は、戦前アメリカの工作機械輸出禁止に由来する、政府指導下でのコピーから実質的に始まった訳で、実のところ相当に歴史は浅いです。戦後の1949年、JIS制定の辺りから、国産メーカーが需要に応えるかたちでコピー品ベースの機械を出荷するのですが、欧米との技術格差は明白でした。

その後は欧米メーカーの機械をバラして観察し、必要な技術を導入し、開発し、驚くべき努力のお陰で、わずか10年ほどでトップクラスの性能を持つに至ります。その後はNC化という大きな波があるのですが、その後は動きは無いようです。

私は、1980年代後半の、町工場にNC工作機械が浸透してゆく様をリアルタイムに見てきました。今の工作機械は、当時のものと比べてツールの交換速度が速かったり、曲面を素晴らしい速度で加工できたりするのかも知れません。でも多分、工場の中の景色は、昔と変わらないでしょう。そして少し、寂れているでしょう。

現在の機械加工の問題を認識していない人は、上の「AXIS」誌を眺めてみてください。現在のデザイン要求に安価に応えることができるでしょうか。安っぽく、そのくせ高価な金型を必要とする成形プラスチックは、量産品にしか向きません。少数生産品に安価に”フォルム”を提供することは可能なはずです。

町工場は柔軟に少数生産品に対応することで、様々な視野が開けてくるでしょう。で、何が言いたいかというと、そういう生産に適した工作機械設備というものがあるのでは、という事です。多分、加工だけじゃ駄目なのでは、と。工作機械も安価に小型化して使いやすくなれば、デザインの現場に直接売り込めるでしょう。

あと、マイクロマシン製造用のミニチュアファンウダリとか、欲しくないですか?


工業の基盤は、人間と材料と工作機械です。この3者が揃わないと工業製品は生まれません。材料はまぁ良いとして、人間は大問題なのですが置いとくとして、まずは工作機械です。工作機械は産業の根幹です。断固とした進化と改良、そして浸透を望みます。

要するにですね、自分もNCマシニングセンタが欲しいんです。ガレージの隅に、万能工作機械。一家に一台。

「今日の必ずトクする一言 パソコン・携帯・インターネット編」
著者:
山本智矢
出版社:
分類:
趣味,単行本

あのサイトが活字化です。何故かCQ出版からです。

タイトルの”必ず”というのがなんともいかがわしく、内容も一見いかがわしいが、読み甲斐のあるサイトです。内容は非常に面白く、参考になります。

ただ、内容についてはまずは疑ってみてください。一番良いのは試すことです。あんまり自信満々なヤツは疑うのが生活の知恵ってものでしょう。

自分も色々試しました。結構その通りで、確実な反証ってのは無かったような。でも、サイト構成だけは頂けません。最新更新分だけを読みたい常連に対して、転送量が不必要に大きい構成はどうにも。トピックの最後にいちいち”ナゾ”と付けるのもなんとも。日記システムの採用を強くお薦めしたいものです。

「C MAGAZINE 2001年12月号」
出版社:
ソフトバンク
分類:
技術,雑誌

CGIによる地域通貨決済システム作成、という話題で、地域通貨のわかりやすい説明がありました。いわゆる地域通貨の利点って何だろうかと疑問に思っていたのですが、よく解りました。利点なんて無いんですね。あるとしたら、それは”ペリカ”の利点です。胡散臭く感じて当然です。

通常の地域通貨は、ほぼ国家通貨とコンパチです。特にデザインされた振る舞いをする訳では無く、信頼度が程々の国家通貨のような振る舞いをします。地域通貨も、自己の価値を高めていけば、いずれ利子、利息が付くようになるでしょう。それは否応なしに付くものなのです。

お金は、社会の共通価値観”マーケット”に基づいた、ものの価値の一次元表象です。もし価値があるなら、たとえば金持ち、つまり価値の高い存在そのものにも、その安定性や投資期待などに価値がつくようになります。それが利子ですし、マイナス要因には負の価値、つまり利息が付く訳です。

真の地域通貨は、地元のマーケット、地元の価値観と密接に連動しなくてはなりません。中央の価値観とのずれが、地域通貨に価値を与えるでしょう。つまり、国家通貨を使うより、地域通貨を使う方が有利になるのです。

価値観表現の手段として、独自通貨をもっと援用すべきです。そのために、独自通貨に、もっと面白い振る舞いをさせるべきです。振る舞いをプログラムするのです。


特集は正規表現で、最近Rubyにハマっているもんで、非常にためになる、タイムリーな話題でした。

日本語の文字列を処理する場合、正規表現による文字列のパターンマッチングが出来るかどうかは、作業能率に多大な影響を与えます。大体、日本語文字列の単語マッチングでさえ難問なのです。

yacc+bisonがマルチバイト文字対応してればなぁ。C/C++で使える日本語正規表現ライブラリがあればなぁ。しかし無いので、これまでは秀丸マクロで処理してました。これがなかなか高速で、重宝するのです。

でも、秀丸マクロは言語として非力、ちょっと凝ったことをさせると、とたんにコードが訳解らない代物になり果てます。でも、VBよりかは比較しようも無いほどマシですけど。

Rubyイイッス。イテレータ最高っス。オブジェクト指向ブラボー。

例えば、仕様書原本がExcelの、しかも微妙にセル位置とか破綻してたり半角カナ使っていたりする場合、仕様との摺り合わせを自動化しようとすると、VBだとお金貰って工数計算しないとやってられない訳ですが、Rubyなら片手間です。あぁ、コンピュータはこういう仕事の為にあるのです!

「Rubyを256倍使うための本 邪道編」
出版社:
アスキー出版局
分類:
技術,単行本

さて、上の話題を実際にどうするかというと、Rubyのwin32oleモジュールを使って、Rubyスクリプトの中からExcelを操作して、セルの中身を配列に突っ込み、ntkで全角になおして、文字列をデコードして、それを元に、本番の、チェック用配列を作って、チェック対象を読込みながらパターンマッチングです。

いや、本当に、RubyからWordやExcelやIEがコントロールできるのです。素晴らしい!

そのあたりや、更に恐ろしい事が、この本には載っています。帯の「それでもワシはRubyが好きなん邪あぁ」のセリフは伊達じゃありません。邪悪です。

また、OLEやCOMといった、Windowsの根底の部分が非常によく解説されていて、勉強になります。この部分だけでもお勧めですが、Rubyと併せてお勧めします。

万人にまずRubyを、Windows使いにはこの本を併せて、更にExcelやWordに苦闘している方には、絶対速攻でお勧めです。

「プラネテス #2」
著者:
幸村誠
出版社:
講談社
分類:
漫画,単行本

強固なものに駆動された、そんな人間にしか到達できない世界。

フロンティア。最果て。果てを望む、そんな俺の裾をひくのは、他人、家族、そして……自分だった。

時々、こういう質問をされる時があります。「宇宙開発の目的は?」

それを聞く度に思います。ああ、この人は宇宙に行きたくないんだな、と。夜空を見上げても、月を眺めても、天井に貼りついた絵ぐらいにしか思っていないのだな、と。

星というものを、地上の価値観で説明するのは、骨が折れます。

”現代文明において、宇宙ロケットの果たしている役割”について質問されたときには、流石にアホかと思いましたが、丁寧に答えました。但し、いささか説得力に欠けることは自覚していました。何せ、本心を隠しているのですから。

宇宙に行きたいヤツが、いるのです。そのための手段なのです。全てはその為の手段なのです。


「プラテネス」第2巻、良い作品になりました。何より複数の”ものの見方”を与えてくれるのが素晴らしいです。必読推奨。

「宇宙開発の目的は?」難しい問いです。それはいまや「お前は何故そういう生き方をする?」という問いと同じだから。正義や愛や、何もかもを越えて、ただ頭上に有る、その答えを求めて。

「MOONLIGHT MILE #1,2」
著者:
太田垣康男
出版社:
小学館
分類:
漫画,単行本

「世の中許せねぇものが3ツある。

平和の有り難みを知らねえ輩、眼鏡を外すと美人というパターン、

そして、良く調べもしないで嘘ロシア宇宙機をいけしゃあしゃあと描くヤツだ!」

帯には”試し読み大歓迎!!”とあります。……試し読みすべきでした。

2巻帯の推薦コメントは、スクウェアで映画で160億円赤で話題のヒト、坂口博信氏。ああバッチリ最適な人選です。

ツッコミどころは大満載なのですが、全部やると量が凄いので、特に酷い、第2巻前半のエピソードから。

  • 空中発射の打ち上げ機:通常の空中発射では速度はほとんど稼げないので、単段式という事になる。20t打ち上げなんてサイズ的に絶対ありえない(H-IIA増強型を背負っているところを想像されたし)のだが、まぁ、その打ち上げ能力は置いておくとしても、単段式なら構造重量比は10から5%くらい、でもアレ、中身いろいろ詰まってるよ!推進剤はどこにあった?チーズはどこに消えた?
  • ”ドネルケバブ号”:そんな”お好み焼き1号”みたいな名前を。
  • 墜落すると大事故:遠隔爆破しろ。有人ならエスケープシステム備えとけ。大体なんで有人なんだ?
  • 事前減圧で脱落者:ロシア人は3時間でやるよーん。それでミール運用してたのだ。
  • 長手軸廻りのスピン:制御しなきゃそういうスピンは無いっス。中に流体あるんだし、慣性モーメントが大きく取れる軸廻りの回転へと角運動量が移動するでしょう。
  • 救命ボールが再突入してみるまに燃え尽き:手を離しただけ、同じ軌道速度持っている筈なのに、何やらすぐ下っぽいところ、可視範囲で、なんか燃えちゃいます。スゴイデス!何の魔法でしょうか!
  • 船外服にお着替え:パイロット、あんたの着ているのは与圧服じゃ無いのか?
  • 「引力圏が近いせいで資材がいつもより重いぜ!!」:今回のトドメ、素晴らしすぎる迷文句です。こいつら軌道上にいるんじゃないのか、つうか引力圏ってナニ??
  • 真空中で燃える写真:またすげーモノ見ちゃった。
  • 落っこちた破片の燃え滓で海上大爆発:核でも仕込んでましたか?スゲェ。

他もまぁ、凄いのですが、流石に嫌になります。あ、連載では旧ソ連月計画について何か出鱈目並べたようで、げんなりします。

人工衛星が何故落っこちないのか、この作者理解してません。船外服の内圧が低い理由も、反動推進の原理も、何もかも理解してません。どの宇宙機もすこぶる不思議な設計(エンジンだけ切り離して何が楽しい?)だし。真空中で油圧使おうとしてるし。慣性も理解してないっぽいし。そのうち作者、登場人物に真空中でエラ呼吸でもさせるのではなかろうか。


読まないことを強く勧告します。

「PCコマンド ボブ&キース #2」
著者:
高橋敏也&城久人
出版社:
ソフトバンク
分類:
漫画,単行本

「あのBOB&KEITHの単行本第2巻が? 本当か!」

「ああ、当然フルカラーだ。これはテロに屈しないというメッセージだ」

「そうか、ならば早速、手に入れよう!」

「おいおい待てよ、未だに自作なんて言ってるのかよ。焼き鳥いくつ作れば気が済むんだ?」

「そうそう、それにどうせまた刷数少ないぜ」

ブチブチブチ……

(どこからともなく取り出したRPG-18を構え)

「ファッキン軟弱野郎どもっ

これでも食らえっ!」

アメコミ風効果付きで大爆発。


初期のものも載りました!

秋葉原の謎のPCパーツショップ”ハノイ・ホテル”、爆発するPC、Intel派対AMD派の死闘、(今は無き)駅前駐車場ゲート攻撃、自作の正義の使者ウィンテルマン、そして火器、火器、ファイヤッ!!

自分の場合、自作と言うと秋月とか千石とか鈴商とか若松とかになるのですが、たまにはGeForce焼いてみたりDuron焼いてみたりBP6焼いてみたり……結構消耗率高いなぁ。


秋葉と自作を愛する者は買うべし。

「しあわせインベーダー」
著者:
こがわみさき
出版社:
小学館
分類:
エニックス

「魅惑のビーム」でステンシル誌チェッカーと化して一年、出ましたよ短編第二集。

題材の多彩さには、いつも驚かされます。センスと絵柄も良好。ちょっと話の焦点がみえづらくなった気もしますが、依然としてハイレベル。良い感じです。

「ぱにぽに#1」
著者:
氷川へきる
出版社:
エニックス
分類:
漫画,単行本

なるほど、かなり「あずまんが大王」互換です。4コマじゃないけど1ネタ1ページ、共学校で女生徒が主登場人物で、天才ちっちゃいこがいて、と、フォーマットはかなりそっくり。ただ味は氷川へきる。あの特徴的なナミダ表現の元祖です。

つぅか、「デビル尿もれパンツは保水力」だけで、色々と勝利!って気が。

しかし、1:芹沢の性別 2:スポーツ大会当日から姿のみえない桃瀬 はどうなっているのしょうか?

「メイド無敵味」
著者:
堀博昭
出版社:
ワニマガジン社
分類:
漫画,単行本

うわ、こんなに早く単行本化されるとは。

情け容赦無く破綻していくギャグ、ギャグ、ギャグ!……って、エロマムガなんだから、破綻してナンボでしょう。エロ?エロはあっさりめ。というか、やっぱやたら詰まったお笑いこそが全てです。というわけで、祭丘ヒデユキと並んで最近のエロマムガチェックリストに入れていました。

そう、処女作「愛のしおから百番地」からチェックしとりましたが……割とチェック落としは無かったなオイラ。異様に無駄に書き込みがあって線が細く、まぁ悪くない絵柄なので、単行本化も早かったのでしょうか。

という訳で、同士はチェック。この描き込みを今後とも維持して欲しいなぁ。

「ミルク クローゼット #4」
著者:
富沢ひとし
出版社:
講談社
分類:
漫画,単行本

宇宙のお父さんになる。宇宙のお母さんになる。そのために。

ミルク隊は、強くて優しい、大人になる。

こんな話、だったっけ。

この巻だけで見るとまとまっているけど、全体を通すと、やはりちぐはぐだという感はぬぐえません。

惜しいなぁ。

「TRIGUN MAXIMUN #6」
著者:
内藤泰弘
出版社:
少年画報社
分類:
漫画,単行本

僕は地獄行きだろうね、そう奴は言うだろう。からっぽの笑みを貼りつけて。

人は全て地獄行きだと、そう奴は断罪するだろう。虫けらを見る目で。

知っているかお前等。人がバチ当たりなのは、自分の背中に十字架が貼りついているのを知っているからだ。目を逸らしたいからだ。

人の魂の行き場は、天国でも地獄でもない。ただの荒野だ。

単行本になると、ラス前だということが、ようやく腑に落ちてくるようです。

もいちど読み返すと、ラストがえらく期待できそう。期待してます。

「ブルーゲイル 伊藤明弘版権物作品集」
著者:
伊藤明弘
出版社:
大都社
分類:
漫画,単行本

流れ者が一匹。酒と過去に溺れる女が一匹。しかし、悪党がいて、仲間がいた。

惑星ゾラの荒涼たる大地を駆けた疾風が今、蘇る。 ……ザブングル!

伊藤明弘の幻の傑作「BLUE GALE」「BLUE GALE II」「ARIEL」を収録した単行本です。

うわぃトーンいっぱいの巨大ロボ!リアルロボ!昔はこういうジャンルがあったんだよなぁ。しかしガンアクション!しかし西部!しかし名古屋!

今のシーン構成の巧みさはありませんが、伊藤明弘らしさはプンプンします。

ザブングル好き、エリアル好きは、これも読んで伊藤明弘好きになることを推奨します。あと、漢は黙ってドリルガオー。

「ジオブリーダーズ #7」
著者:
伊藤明弘
出版社:
少年画報社
分類:
漫画,単行本

ヘリ!爆発!

ヘリ!追撃!

ヘリ!非常識!!

日本一のヘリコプター漫画です。

というかこの巻はヘリコプタ篇と形容したほうが宜しいかと。

前巻から飛びっぱなしのコブラ遂に墜落! ブレードが主人公に迫る!

決戦の場にハインド大挙襲来! D型とそれと、A型ですよA型!

そして我等が空飛ぶ非常識”バラクーダ”の馬鹿ギミックが炸裂! あとは高見ちゃんのワイヤーアクション!

あと腐ったラブコメとかフラグ立てとか。あと水城隊員のコンビニ買い出しとか。

入江も良い感じですし、巳春はガンペリーだし、勿論アクションは最高級です。アクション漫画の最高峰、じっくりと堪能しましょう。

さて、次巻は牛丼レトロ馬鹿ガンアクションな三重県篇、1年後が、ひたすらに待ち遠しいです。…でも連載はもう単行本1冊分溜まったような……

-戻る-