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June,9,1994

「マインズ・アイ 上下巻」
著者:
ホフスタッター&デネット
出版社:
TBSブリタニカ
分類:
一般

ネットワーク上で読む文章の、書き手がどんな人物なのか、普通知る事はできません。せいぜい推察することが可能という程度であり、もしかすると私は人工知能かもしれませんし、チンパンジーがでたらめにタイプしたのが、偶然意味を読み取れそうなたわごとになっているだけかもしれません。

アラン・チューリングの提案した有名なチューリング・テストは、まったくこのような環境での概念です。

この本の中に、その有名な論文があるのですが、つまり、ネット上のような環境で、人間的な振る舞いをし、人間でないことを気付かれなければ、それは知性であると主張しています。

半世紀以上昔の彼の考察の鋭さは、例えば、5分間のテストで、機械である事を見抜かれない確率が70パーセント以上のプログラムに必要なデータ量として、およそ120メガバイトという、極めて正確な値を推察していた点にも現れています。

しかし、超能力にまで考察している(予想されるあらゆる反論に対処するため)のには驚きました。

> それと芸術性の問題です。はたして芸術を理解できない人間が情報処理速度の向上とともにそのセンスを磨くことができるものなのか?

芸術をこう定義します。

:芸術とは、相手にある種の情動を引き起こす情報である。

あらゆる芸術的情動、そして芸術情報をそれぞれ集合としてとらえると、情報と情動の1対1対応が定義でき、写像などの幾何学用語で扱えるようになります。つまり芸術センスとは、ある関数であり、情動平面に写像された情報のうち、一部が芸術的感興を引き起こす範囲にくることによってそれが起こるとも解釈できます。

これは最近話題になりつつある最新の分野、情報幾何学の応用ですが、この考えでいけば、入ってきた情報をデータベースのファイルと相関させる連想サブルーチンのバグかなにかで、山田かまちの絵の中の情報が別のファイル、強力な情動を連想させるファイルと相関されれば、そのプログラムは芸術センスを持つ事になります。

アイディアというものも、自分の経験から言えば、それは古い知識の相関から生まれるもので、想像力とは、他人が思いもよらない相関をおこなう事ができる関数だと思えます。

一旦ルーティンを確立してしまえば、アイディアなんて結構楽に思い付くものです。

データベースファイル間の連想が複雑であればあるほど、それは人間に近くなるでしょう。

データベースと検索ソフトにはやっぱり処理速度が欲しいものです。

「コンピュータレクリエーション T,U,V」
著者:
A・K・デュードニー
出版社:
日経サイエンス社
分類:
科学,別冊

こいつは、これまでお薦めしてきた本の中でも最大級の隠しダマ、究極のネタ本、カオスと人工生命に関する話題の火付け親、創造的ハッキングのバイブルです。

プログラミングが可能な環境にある方、この本は亜音速で本屋にダッシュして3冊買い占めるべき本です。パソコンを持っていながらプログラミングはちょっと……という方は、この本を1冊買えばプログラミングがむくむくしたくなり、結局3冊買うことになります。

巷にはびこる人工生命やカオス関連の書籍と一線を画す点、それは、この本にはアルゴリズムが載っている、これに尽きます。また、この本の魅力となっているのが、マンデルブロ集合からゲーム、生態系シミュレーションからアナログ計算機、セルオートマトンから自動だじゃれ生成まで、幅広い守備分野です。別冊に収録されてはいないのですが、例えば、ロープと滑車でコンピュータが造れるという記事なんて最高でした。

ロープと滑車でできた知性なんて、想像するだけで……・イイ!!

今回の話題でからんでくるのは、「V」の「人工狂気:精神分裂プログラムがコンピュータ精神科医と出会うとき」と題された記事でしょうか。

有名な人工無能のはしり、イライザと、有名な人工無能ラクターが取り上げられています。

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