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March,2,1997

「天使は結果オーライ」
著者:
野尻抱介
出版社:
富士見書房
分類:
SF,文庫

普段はエンガチョしているヤングアダルト物ですが、某氏の薦めで、騙されたと思って読んでみました。

事前減圧不要な船外宇宙服と、小柄軽量な宇宙飛行士を組み合わせて打ち上げシステムを組んでみると、意外な結果でしかもヤングアダルト。

ヤングアダルトのフリをした、宇宙開発ヲタ本です。強力です。激賞します。検証はしていませんが、描写は真正、新鮮で、結構目ウロコものです。スキンタイト宇宙服はモロ反則ですが、これは反則攻撃アリ、オッケーです。

前話にあたる「ロケットガール」探したのですが、神田神保町でも発見できずじまい。早急の入手手段を検討中です。

「宇宙輸送コスト低減の鍵」
著者:
ルディ・バイケル
出版社:
日本ロケット協会
分類:
技術,小冊子

かなり以前に買った本ですが、いい機会なので紹介します。

最近の宇宙打ち上げの低コスト化のトレンドはといえば、単段式ばやりですが、こちらはエンジン技術を軸にしたもの。ずばり、液酸プロパンと液酸液水のダブルモードエンジンという野心的な提言です。

プロパンは言われてみれば分子量の割に密度が高く、ハンドリングも水素より遥かに楽です。ダブルモードというのは、打ち上げシーケンス当初では液酸プロパン燃焼で推力を稼ぎ、後に液酸液水のスパイクエンジンに似た燃焼形式に切り替えるというもの。私は昔から、このスパイクエンジンの環形燃焼室というものには疑惑を持っています。以前NASDAのLE-7エンジン開発に関わられた方に聞いてみたのですが、「あんな燃焼室、理論ではいくら良くても実際にはちゃんと燃焼なんてできるものか」とのこと。

ついでに、液体−固体燃料ハイブリッドエンジンの紹介もあります。

「天使は結果オーライ」では、このハイブリッドエンジンを用いています。

いわゆる従来型です。つまり、加圧ポンプと複数の酸化剤噴射点を持つ先進型へのバージョンアップの道が開けている訳ですね。

「ロケットガールRPG」
著者:
野尻抱介
出版社:
富士見書房
分類:
変,文庫

前述「ロケットガール」のテーブルトーク・ロールプレイのサブシステムです。遊ぶにはメインシステムである「MAGIUSスタートブック」が必要です。

一般のTRPGから大幅に逸脱した、けっこうマジモノの有人宇宙活動シミュレーションです。ですが、遊べます。多分、軌道計算しなくても(笑)。

こいつは周囲にこっそり勧めて廻ろうと思っています。いやーイイッス。

現在、シナリオ「軌道傭兵RPG」を思案中です。

「共産党宣言」
著者:
マルクス&エンゲルス
出版社:
岩波書店
分類:
一般,文庫

前述本のアク抜きにと購入したのですが、実際の用途はまるっきり逆でした。はい。こんな有名な文章、読んでいなかったのも問題だよなと、読みはじめたのはいいのですが、

「…………なんじゃあこりゃあ!!」

いわゆるチョー科学系の文章にも似た論旨展開に、疑惑指数はまたたく間にレッドゾーンに突入したのですが、まあ、論文じゃあ無いんだし、いきなり無闇に無関連な結論に飛びつくように見えるのも、まあ、資本論読んでないんだし……と、とりあえず読み返し二回。

確かに人類社会には階層構造が広く認められますが、状態に不均衡が生じれば構造が生まれるのは自明、というのは対流とかでもお馴染みの話で、人間活動が局所的にエントロピーを減少させている以上、均衡状態なんて言うものは永遠に訪れません。

こんな怪しい理屈など持ち出さずとも、構造に問題があるから構造を無くそう、というのはあまりに短絡していると思われます。プロレタリアとブルジョア両階級の定義もあいまいというか、無意味に思われます。

結論は「資本論」読んでからにしますが……

ただ、思うのは、我々はどのように構造を構築すべきであるか、新しい考察に十分なだけの知識を既に持っているのではないか、という事です。

無根拠ですが、数論や情報理論、複雑系科学の近年の進歩を応用してもよい頃合いではないでしょうか。

「野鳥フィールド日記」
著者:
岡崎立
出版社:
山と渓谷社
分類:
趣味,ハンドブック

いろいろ物色してきた野鳥本の中では、筆者による確かな観察に基づいた美しいイラスト、絵柄、収録野鳥種の選択、そして価格、どれをとってもずば抜けて素晴らしく、お薦めできる内容です。

筑波って何か野鳥に乏しく感じられて、潤いを求めてのGETです。イラストを眺めても充分なごめますが、実物を求めて散策もしてみたいと思います。

「数学セミナー 1997年3月号」
出版社:
日本評論社
分類:
科学,雑誌

非ユークリッド幾何学って、勉強してませんでした。いい機会だと思い、初め楽しく読みましたが、やはり途中でギブアップ。

対談「Dr.クヌース、安野光雅さんに会いに行く」これが目当てで買ったのですが、いやー、隠された事実が明らかになることなること(笑)

神様(クヌース信仰は既に現時点で、菅原道真クラスの御利益を生んでいるのではなかろうか)クヌースも、安野さんのファンだというのが、ちょっと嬉しい。

「DESIGN WAVE No,6」
出版社:
CQ出版社
分類:
技術,雑誌

バックナンバーを秋葉原でGET。仕事の方で、姿勢制御系のモータ駆動回路の制作に入り、FPGAにロジックを書き込む所まで来たのですが、なにせ今年度中に一式造ってしまおうという計画なので、ゆっくり勉強してもいられません。

この雑誌には、仕事で使っているFPGAデザインツールの評価版が入っているので、自分のマシンに入れて勉強しようというハラなのです。

しかし、これが評価版だと侮れない能力を持っていることが判明。秋葉原でFPGAを調達して、自家製カスタムチップも可能ですね。これは。

「Inside Windows 1997年3月号」
出版社:
ソフトバンク
分類:
技術,雑誌

特集は「初めての3Dプログラミング」メルコの新しい3DアクセラレータボードWHP-PM4を買い、3Dプログラミングに燃えているのですが、記事によると、95用OpenGLはバグありだとのこと。道理ですぐ暴走する訳だ。

某ランドの新製品、Delphiのインターフェイスを持ったC++、C++Builderには惹かれます。どうもコンパイラエンジンはDelphiと同一らしいです。

雑誌などのサンプルプログラムをそのまま使えるのは素晴らしいですが、例外処理のやりやすいObjectPascalも、馴染んでしまうと捨て難いです。しかし、結局捨てちまうと思います。ポインタが使いにくいし……

それより気になるのは、某島のホームページにあった、J++Builderの文字。

こいつは欲しいッ!

「ヤングキングアワーズ No,25」
出版社:
少年画報社
分類:
漫画,雑誌

「エクセル・サーガ」主人公エクセルとハイアットはバイト先のコンビニで略奪するし、渡辺、住吉、岩田の三人は晴れて公務員(超特殊技術職)になるし、蒲腐(カバプー、と読む)博士はショートカットの知的な秘書を物色するし、単行本が四月発売だし…… 某都市はいつになったら征服されるのだろおか。

「ジオブリーダーズ」は相変わらずナイス。

そして!御米椎の次回作は!!ハードSFだぁああああああああ!!!

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