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March,17,1997

「ロケットガール」
著者:
野尻抱介
出版社:
富士見書房
分類:
SF,文庫

探索を開始して数日後、秋葉原は書泉ブックタワーにて獲得成功。

良すぎます。現在、私のオススメ優先度ナンバーワン、です。

相当無謀、というか、初期の宇宙開発レースの時代を思わせる無闇さで、超低コストによる”有人”宇宙開発を推し進める、リアリティがある分妖しさ倍増の組織”ソロモン宇宙協会”。

主人公は、父を探して南の島へ来た女子高生。連中に目を付けられたのが運の尽き。

「この子の体重、いくつと見る?」

おいこらちょっと待てと言っている間に、何故か宇宙飛行士に。

良すぎます。趣味的には、こっちの方が趣味です。(表紙も……)

固体燃料ロケットで人を飛ばすのは、可哀相な気もしますが、面白いので良し。


さて、どーやって薦めてまわろうか。カバー要るかな……

「ドリーム・ベイビー 上下巻」
著者:
ブルース・マカリスター
出版社:
早川書房
分類:
SF,文庫

ベトナムで若き志願看護婦は、戦争の惨状を目の当たりにする。腕や足、半身を失い、血の海の中で次々と死んでゆく兵士たち。気の狂いそうな現実の中で、やがて彼女は、兵士たちの未来の死を夢に見るようになる……

以前「本の雑誌」で大森望が「背表紙を青く塗り替えろ」と言っていたのを思い出し、古本屋にてGET。帯の推薦文はルーシャス・シェパード。なるほど。そういう事か。

戦争での様々な異常体験を語る、兵士たちへのインタビューを多数挿入し、非現実的な超常現象が、非現実的な戦争の”現実”に違和感無く馴染む様が、戦争とはどういうものであるか、端的に示している。昨日まで平和な社会に居て、愛や正義や真実などを信じてきた人々が、人を殺し、殺される時、ジャングルで地雷と襲撃におびえる時、村を焼き払い子供を殺す時、これまで信じていたものを捨てる必要に直面するのだ。昨日まで想像すらできなかった人間に、自分がなるということに直面するのだ。

良い作品です。

ルーシャス・シェパードにはかなわないけど。

「トンデモ超常現象99の真相」
著者:
と学会
出版社:
洋泉社
分類:
趣味,一般書

いわゆる、ちょー分野の基礎教養書として書かれた、とあります。内容もそれに恥じぬ、充実したものがあります。超常現象の、ファーストインデックスとして、世に広めるべき本です。

しかし、この本の目的である、”ちょーな人のための基礎教養”というのは、無理があるように思われます。ちょーな人は何か異様な本能的なもの、恐らく中学の理科の時間の暗い世代間記憶によって、真実が書かれているものを選択的に避けますし、読んだとしても誤解します。それに、デンパであらゆることが分かってしまうような人も、読まないでしょう。

逆に、ちょーな本を愛する、我々のようなレクリエーショントンデモハンターには、全く物足りない内容です。”常識”ばかりですし。

「CGネットワーカーズ自選作品集IV」
出版社:
ソフトバンク
分類:
PC,ムック

このシリーズ、以前から欲しかったんです。

ただ、シンジ君が

「買っちゃ駄目だ買っちゃ駄目だ買っちゃ駄目だ……」

って言うものですから(嘘)避けていました。まあ、ネットで手に入るものを何故買う、という意識もありましたが。今回は、カラーCGの勉強、という大義名分があります。

女の子、というより幼女絵ばかり、というのは、ネットワーカーズならでは。

気に入ったのは、一色伊淡さんとつくりものじさん、かなぁ(壊)。ちくしょうどいつもこいつもPhotoshopばかり。

……勉強より前に、絶望感がありますね。皆さん巧すぎ……

すこしづつ、修行してゆきます。

「S.M.H Vol,6」
出版社:
ホビージャパン
分類:
趣味,雑誌

アナーキでフェティッシュでナイスな模型誌です。竹谷氏の新作は無し、鬼頭氏の新作も無し、というだけで買う気を無くす人も多かろうとは思いますが、買いましょう。こんな雑誌、貴重なのですから。

それに、オススメしたいものがあります。沓沢龍一郎。彼の新作「オトモダチガーデン」、読みごたえあります。

巧いです。メカ、人物描写ともちょっと類を見ないものがあります。なにより、設定、雰囲気、物語性が、本物のポストサイバーパンクを感じさせます。ポップさ、カジュアルさ、ストリート感覚を基礎教養として身につけている、希有なSF漫画家です。

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