「反戦文学の傑作」とのことだが、そんなものではおさまらない、というか、われわれの社会全体に対してのメッセージに私は考えさせられた。
いろんな意味でブラックで、当初異様に思えていた主人公ヨッサリアンの行動も、次第に明らかになる全体の異様な狂気の中で、もっともまともなものであることが明らかとなる。第二次大戦も末期だというのに状況は異様にねじれてゆき、ギャグでしかない状況の中でまともな人間が死ぬのだ。
異常な軍規キャッチ=22からのがれる術を見つけなければならない。なぜなら、それがいつどこで待ち構えているか、わからないからだ。