最難にして至高、とびっきりのサイバーで、バロックで、ハードで、思弁的。最愛の1冊。
16光年のかなた鷲座アルタイルに向け出発する7隻の報復艦隊。バサードラム航宙戦闘艦”憂国”のカッコイイこと!!
存在論的などんでん返しの数々、今なお最もリアルな恒星間戦闘の描写、唐突に現れるようにも思える黒魔術も、ギブスンのブゥードウ教の描写を参考にすれば、合理的な解釈が可能です。
「あらゆる感覚的認識は、脳髄による電気化学的シミュレーションだ。”生”のホロヴィジョン中継から、われわれの祖先の洞窟壁画にいたるまで、あらゆるシミュレーションは、考えかた一つで、いくらでもリアルなものになる」
少し引用してみましたが、どうでしょうか?
他にも、認識を揺さぶるような概念がいくつも提示されています。
今では、現実も、情報も、概念も、道具の一つだとみなすようになりました。
大事な事は、役に立つか、立たないか、です。
それがウソだろうと、矛盾も誤動作もなく不都合もなければ、別にかまわないではないでしょうか。