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November,5,1994

「ストーカー」
著者:
アルカジイ&ボリス・ストルガツキィ
出版社:
早川書房
分類:
SF,文庫

旧ソ連SFの最高峰。かつては発禁にもなったストルガツキィ兄弟の代表作。

タルコフスキー監督によって映画化もされました。(しかし、原作と映画との相違は「2001」よりずっと大きい)

泣けました。

異星存在が残していった謎の”ゾーン”。既成の物理法則をあざ笑い、死と謎に満ちた土地に侵入する”ストーカー”。

そして、心の奥底の、根源的な願いを叶えてくれるという噂の、"黄金の玉"

ヤンキーの書く脳天気な代物とは違う重厚なディティールと文体。(兄弟のどちらかは日本文学を研究している大学教授だったはず。どっちでしたっけ)

そしてロシア的な重い哲学性。

そう言えば、昔は紀伊国屋書店なんかにストルガツキィ兄弟の「願望機」(”ストーカー”の別バージョン脚本)とか、「そろそろ登れかたつむり」とか「みにくい白鳥」などといったハードカバーを置いていたものですが……

悲しいです。

自分のSFベスト10には必ず入れる名作です。

「竜の卵」&「スタークエイク」
著者:
R・L・フォワード
出版社:
早川書房
分類:
SF,文庫

中性子星では、その星の重力加速度があまりに大きいため、原子の電子殻構造は崩壊し、核子が直に積み重なり、密度は絶大なものとなります。

核子間の相互作用は、地球生命の利用する電子による化学反応の100万倍早く反応します。中性子星の上に現れた生命は、恐るべき速度で進化し、知性を獲得します。

彼らは人類の探査船と接触し、未開の状態から、接触後1日以内に人類のテクノロジーレベルをはるかに越えてしまいます。

とことんまで考証し尽くされた結果、はるかにとんでもなくなった中性子星人の社会描写は見物です。

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