どうも創刊号というものにはそそられてしまう。内容無いのに。
この手の雑誌としては、圧倒的に斬新な切り口をしている。
CG、同人ソフトの話題に踏み込んだ姿勢は、圧倒的に正しい、と思う。
だが、基本的に、どっかのNETのLOGの嵐
フィルター掛かってないから、かなりヘモい。
帰省先からの帰りに、何か欲しくなって、購入。
わーっ、アニメ誌って、実は初めて買うのです。
昔は、触るのさえ恐れていたアニメ誌(マジ)。それが今、この手に。
しかし正体は「OUT」誌の転生と判明。何か変だと思った。「超人ロック」載ってるし。やっぱついていけんわ。という訳で、最近本屋で見掛けた第二号、触るのをはばかっています。
こんな雑誌を、ずっと待っていたような気がする。
濃厚なアート系ホビー誌。人に隠れて妙なアートに走っていたSTMの血が騒ぐ。とはいえ遅すぎた。それに方向性も違うし。フラクタル図形の三次元拡張とか、野村昭嘉テイストなイラストとか、SFな奴とかに走っていた時代があったのです。
値段は高いが、カッチチョエエので、良。
やっぱラッカーは良い。どれもどこかで読んだもの(「第三インター記念碑」も、「柔らかな死」も、古本屋でSFマガジンのバックナンバー漁って読んだことがアル)だが、収録された短編はどれもこれもナイス。
最近思うのだが、今一番のナイスガイは、大森望ではないだろうか。
今回の短編の多くを翻訳しているのだが、「宇宙の恍惚」の文体なんか、真剣に感動したものだ。今一番パワフルな翻訳家だ。どっかの海外SFに実名で出演しているし、水玉螢之丞の発掘者、インターネットの伝道者でもある。弟はうたたねひろゆきとダチ関係らしいし。スラデックの短編集の後書き書いていたし。
お薦めはスターリングと合作した初出短編「クラゲが飛んだ日」
人工生命、自己組織化ネタなのだが、扱いかたがまさに今のSF。こんなのが書きたい。
「新しい遺伝的アルゴリズムでソフト市場に打って出るっていう計画は、私なら賛成しない。ビル・ゲイツみたいな末路を迎えたくないでしょ」
レヴェルが鼻を鳴らした。「ゲイツだって?おいおい最悪の敵を呪うときだって、いくらなんでもそこまでひどいことは願わないぜ」と声をあげて笑う。
……以上引用。とまあ、こういうくだりもあり、興味を沸かせる未来描写とファンキィな展開が最高なのだ。