帯の「本格ハードSF」との文字に引かれて、魚町の福家書店にて購入。新幹線で広島までの間に読破。なんだい、こんなのハードじゃないやい。
科学者の描写にはリアルなものがありますが、作品のアイディア、設定、プロットどれもがガーンズバック的な、低レベルな代物です。
そこそこ楽しめる短編集です。しかし昔はこれで革新的だったのか?バラードらニューウェーブ活動に対する評価を考え合わせると、つまり、
(1)彼ら以前のSFは読めたもんじゃない。
(2)彼らの評価は過大である。
というどちらかの可能性が考えられる訳で、よって以前は(2)の立場をとっていましたが、最近は少し考え直しています。
先述(1)の強力な反証です。1935年に書かれたこの作品は、”超人類テーマものの始祖”と、一口で括ることの出来ない、歴史的名作です。
一人の超人類の誕生から、若くして死にいたるまでの一生を、ジャーナリストである一人の人類の視点から描く物語です。超人類の少年の孤独な、驚異的な成長の淡々とした記録、そこに漂う絶望感は、第二次大戦の予感なのだろうか、人類への絶望なのだろうか?
満遊書店にてGET。SFマガジンのバックナンバーなんて、関東では探すのが少々骨なのだ。この号の目当てはもちろん”竜のグリオール”シリーズ三部作の一つ、「ファーザー・オブ・ストーンズ」ルーシャス・シェパードの描く、現代幻想文学の頂点。
法廷もののミステリーの体裁を取りながら、素晴らしい筆致と圧倒的な描写力で、読者をグリオールの暗い思考のしたたりの中に放り込むのだ。
これも満遊書店。この号はパロディ特集。目当ては変態SF作家ジョン・スラディックの短編「盗まれたバター」なのだが、他にも、80歳の007、”灰色の脳細胞”が解決するもう一つの[薔薇の名前」、私立探偵ラルフ・ネイダーのハードボイルドなんかが混じってて、お買い得感高いです。しかし、ラルフ・ネイダーなんて、日本じゃまともに知られてないんじゃ無かろうか。
つまりは今月号。奇しくもパロディSF特集。目玉はラグクラウトをパロった架空の人物特集記事。出生から作品分析、そして作品「激闘スライム平原」!
しかし、ラグクラウトを知らない人間が読んだら、真面目に受け取るかもしれない。いや、それはないか。近年まれに見るナイス激バカ記事です。
他にはヴォクトの「非Aの世界」のパロディが秀逸。過剰なヴォクト文体、例によって破綻したヴォクト式プロット、説明なきヴォクト小道具の嵐!原作を読んだ人間には明々白々なギャク、そして関係無く(あくまでヴォクト式に)無造作に突っ込まれたギャク!良すぎます。
論文「アインシュタイン−マーフィー相互作用について」は、二つの至高の原理を統合する、記念碑的論文です。皆さんも是非、追試験を行って、真実を確認してください。あっ、それから、追試験のさいには、ジャムはケチらず、アメリカ風にべったり塗ってください。
”わかつき全巻再配備計画”の一環として古本屋にて購入。そういえば単行本「水 のソルティレージュ」年内発売あるかも。(SF大会パンフより)
HJです。平凡パンチではありません。
バンダイのエヴァの新キット、腕関節が軟質ゴム被覆になっていて、画面の雰囲気そのままの物凄い出来です。あとは地上AFV関連の記事を探すものの、
「ない……」
悲しかったです。昔は年に一回はちゃんとロシア戦車の作例があったのに……
あと、イラストが二枚、読者コーナーに採用されました。どれが私のイラストかは、見れば自然にわかるでしょう。ちなみに私の皮算用によると、”常連”の称号まで、あと二枚。
今最高にクールな3Dポップ・アート誌です。ただの暴走模型誌です。ナイスです。
特集”ブレ・ラン以降症候群”、K・W・ジータの「ブレードランナー2」翻訳直後のナイスタイミング。皆買うべし。皆買うべし。
竹谷隆之も鬼頭栄作も毎度ながら凄いが、沓澤龍一郎のコミックが最高!!サイバーパンクの真の神髄を捉えた、素晴らしい、涙ちょちょぎれの短編です。大体、グルームブリッジ34が双方ともM型の連星系だと知っているトコロからしてもう、”同志よ!!”感満点。
太古、HJ誌にて連載されていた、横山宏の3D造形による未来戦史記事が別冊になったものです。過去においてはプラモデルとしてキット化までされたSF3Dですが、今では後輩達の中にも知るものは少なくなっており、悲しい限りです。
今でも、場末の模型屋などには「傭兵軍フィギュアセット」や「グスタフ」や「クラッフェンフォーゲル」なんかが転がっているかもしれません。私は密かに買い込んだ「クレーテ」や「フレーダーマウス」や「ホルニッセ」を実家に秘匿しています。誰か、「ナッツロッカー」か「ラクーン」を見かけた方がいましたら、ご一報ください。
私のイラストは、横山宏の影響バリバリです。あの独特のデザインを真似しようとした、高専時代の授業中の落書きが懐かしく思い出されます。
コードウェイナー・スミスFC(おぉ!!)による、密度の濃い同人誌です.海外のコードウェイナー・スミス研究家諸氏からの寄稿はどれもマニアックで、どこまでほじくれば満足するのか?といった具合。
日本人のはイラストばかり。もしかしてこいつら、単に猫耳描きたさに……・しかし、なぜ、うたたねひろゆきも描いているのだ?こいつもコードウェイナー・スミスのファンなのか?
ちなみにこちらが本家「人類補完」です。