[リポート/泥酔の御挨拶]
平島俊彦は酔っていた。再び中央のモニターが開き、仰々しく正装
で登場する筈がいきなり袖から倒れ込む様に現れ、挨拶が始まった。
「真面目な話ですが、、」。長野五輪のスター、原田選手もかくあらん
が如き呂律の回らなさ。「思い出して見れば、色々なことが走馬燈の
ように、、」。「お前は死ぬのか」と突っ込む筑駒軍団。
「真面目な話ですが、、本当に、、」。反覆するフレーズ。「人生で
最高のパートナーに」。素面ならば赤面しそうな台詞も本人が真剣な
だけ余計におかしさがこみ上げる。そしてまた、頭から同じ話が
繰り返された。場内は笑いの渦。
最後に新婦が本物の「御挨拶」で一段落。奥様が締めて平島家の安泰
は確実、と一同悦に入り、ようやく大々宴へ。
|
|
泥酔の挨拶。背景はVIDEO CLIP"THE HIRASHIMA,1998"
|