●第７回エヴァリュエーション・ツアー/ せんだいメディアテーク

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　　2004年8月1日､ 仙台市にある市の複合文化施設「せんだいメディアテーク」で、エヴァリュエーション・ツアーを開催しました。
　今年はじめに行った山口情報芸術センター（ＹＣＡＭ）のツアーと同様、今回も､ ツアー用の通信簿づくりと実際のツアーの運営は、施設側の「メディアテーク」と「つなぐＮＰＯ」の協働作業です。

　まずは、７月上旬、ツアーで使う「通信簿」づくりのためのワーキンググループとして、メーリングリストを立ち上げるところからスタート。メディアテークの活動に関心を寄せる仙台もしくは近郊の在住者を中心に、メディアテークのスタッフや山口ツアーで通信簿づくりに興味をもってくれたメンバー、さらにつなぐＮＰＯのスタッフが加わり、ネット上でメディアテークを巡る様々なチェックポイントをあげて、意見交換を行いました。

　ツアー開催日まで時間が限られていたこともあり、基本的なチェックポイントはＹＣＡＭ版の通信簿をある程度利用することにしていましたが、ＹＣＡＭが2003年にオープンしたばかりの新しい施設だったのに対し、2000年にオープンしたメディアテークは、今年が４年目。１日平均で3、500名の入館者を記録するというこの館では、利用者の施設利用のしかたや度合いも様々で、メーリングリスト上の話し合いも、参加者それぞれの利用の幅や度合いを反映してか、かなり広範囲で突っ込んだものとなりました。当然のことながら、メディアテークならではのチェック項目も増えに増え、専用通信簿としてかなり充実した内容になったと思います。

　結局、通信簿の編集にとりかかれたのが、ツアー当日のほぼ10日前。メーリングリスト立ち上げから１カ月弱というかなり厳しいスケジュールの中で、意見交換、編集、校正、印刷までの行程をこなしたため、編集担当のつなぐＮＰＯ編集室としては反省点も多々ありますが、ともあれこうしてチェックポイント数が軽く200を越える「せんだいメディアテークの通信簿」が、なんとか無事に完成しました。
　　
　晴天に恵まれたツアー当日は、90人を越える参加者にお集まりいただきました。
メディアテークは、建築家・伊東豊雄さんの設計で、建築雑誌などで紹介されることも多い魅力的な建物です。お天気がいいとひときわ美しい空間となる１階のプラザで、まずは簡単なガイダンス。その後、メディアテークをどれぐらい知っているかによって、参加者を初級、中級、上級の３チームに分けての館内一巡のガイドツアーを、館スタッフとガイドボランティアさんにしていただきました。ランチを経て、スタジオシアターでの「チェコアニメーションの世界」鑑賞や、ギャラリーで開催されていた館主催の「コンストラクション・ワンダーランド」展と「日本に向けられたヨーロッパ人の眼／ジャパントゥデイVOL.6　仙台展」の観覧、視聴覚資料も含むライブラリーの見学など、参加者の皆さんには通信簿を片手に、館内を自由に周っていただきました。特にギャラリーで開催中の「コンストラクション・ワンダーランド」展は、メディアテークの建築をテーマにした展覧会でしたので、建物や内装などもチェックさせてもらおうと思っていた今回のエヴァリュエーション・ツアーにとっては、とてもタイムリーな企画でした。

　館内で見所がいっぱいあったおかげもあってか、最初は「質問数、多いですねー」と驚愕していた参加者も、館内周遊に積極的になられたご様子。チェック項目を読みながら館内をくまなく周ると、やはり新たな発見や出会いがあるらしく、ずいぶんと真剣に通信簿にも取り組んでくださいました。多くの参加者が、集合時間の午後４時まで熱心にお付き合いくださって、ありがたいことに、その後の希望者によるミーティグの席上でも活発な意見が出されました。

この日、皆さんから提出いただいた通信簿の記載事項はデータ化し、９月中旬までに報告書にまとめ、その結果はWebでも公開する予定です。また今回の通信簿づくりやツアーの体験を今後どのように活かしていくかといったテーマで、2004年9月16日の夜、メディアテークでトークセッションが開催されます。つなぐＮＰＯの山本育夫理事長も再び、セッションに参加しますので、お近くの方は、ぜひいらしてください。